時巡りても愛しき君

約150年ほど前の明治時代…

コンコンっ

彼は💖くん、俺の大好きな人 恋仲の関係…

💖くんは今話題の小説家

忙しいにも関わらず俺なんかに構ってくれる優しい人

💖くんは自分の文机の前に座って その隣をポンポンした

流れる甘い時間

ふわりと部屋に春を連れた風がそっと吹いた

ﾍﾟﾗｯ…

小説の文

『こんなこと言われたら引かれるかもしれないけど…』

『俺は、数百年前のあの頃から、……俺は…っ』

やっと巡り会えた愛しい人を目の前に 嬉しさと、不安が混ざり声が震える

『君の事が………君の事だけが…』

『大好きなんだ…っ！』

少したっても何も言わない彼女の方を見上げると

静かに涙を零して泣いていた

そして、俺に駆け寄り抱きついて こう言った…

『私も…っ、私もあなたの事がずっとずっと前から大好きだった…！』

『ごめんなさいっ…大事なことなのに、今まで思い出せてなくてごめんなさいっ…』

『辛い想い、させちゃってたよね…っ』

その言葉を聞いて俺は、彼女も記憶を取り戻してくれたんだと確信した

懐かしい彼女の体温と香りに また付き合えたことに

俺は柄にもなく声を上げて泣いた…

そう言って俺に優しく口付けた