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第三話.「異境」

小山ーOyamaー

はっ……はぁ…
ヒュ、ぇ、は、っ………

小山ーOyamaー

ふ、ふぅ、ふ………
皆、いる…っ?

胸を上下に動かしながら、 途切れ途切れの言葉で皆に問う。

20分ほど走り回っていた所為で、自身の足はガクガクと震えていて、額には汗が滲んでいた。

汗を服の袖で拭い、後ろを振り返ると、 後ろを走っていた彼らが苦しそうに近付いてくる姿が視界に入り込む。

雪ーYukiー

はあ……はあ……
ば……馬鹿……馬鹿なの?
ねえ………馬鹿だよ………

夏希ーNatukiー

ふうぅ〜〜〜………っ
きっ………つぅ………っ

消愿ーSyogenー

ハハハ!
何故ワタクシは走ってしまったのか!!………ハァ…ッ

カシア

はーあ、あんま走りたくなかったのになー……
疲れた〜………。

向葵ーHimariー

う、うぅ……。
やばい、無理…………

遅れて追いついた彼らは、皆それぞれ 地べたに座り込んだ。

ぜえぜえと肩で息をしていて、もう既に限界を迎えているみたいだ。

パフ

ちょっと、皆大丈夫?

フレア

汗だらだらダネェ!
ダイジョウブ?

羽で飛んでいたパフさんと、何故か飛んでいたフレアさんが、僕含め6人に心配の視線を送る。

大丈夫だと言う意を込めて手の平を見せると、二人は安心したように微笑んだ。

揺籃ーYurikagoー

それにしても……
何なんだあの小屋。何だか、嫌な感じがする

海人ーKaitoー

そうですね。……一見普通の小屋に見えますが。

歓奈ーKannaー

気持ち悪いって言うか……何て言うのかな?
ちょっと怖いっていうか。

小山ーOyamaー

(……うん。
確かに、あの小屋は嫌な感じがする)

謎の爆発音から逃げ回っていた内に、いつの間にか辿り着いた此処………森の奥には、

ぼんやりとした 淡い桃色の霧が辺りを包み込んでいた。

その中に、一つだけポツンと建っている小さな小屋は、不穏な空気を纏わせていて、 僕達をじっとりと見つめている。

ラミラ

うーん……。至って普通の小屋だと思うけど……

秋霞ーAkikaー

いーやあの小屋はやばい。常識人の勘が言ってる

漠然とした不安が僕らを襲い、何も出来ない儘時間だけが過ぎて行く。

心がじわじわと何かに蝕まれているような感覚がして、慌てて首を振った。

小山ーOyamaー

と、兎に角、入るしか、な、ないでしょ

小山ーOyamaー

だって、
それしか……今出来ること?無いんだから…

震える口で、そう自分に言い聞かせる。

皆も同じ考えを持っていたのか、渋々、嫌そうに……本当に嫌そうに、頷いた。

ツァイル

……じゃあ、入るか。
先陣は俺が切ろう

歓奈ーKannaー

あ、お、お供します!

雪ーYukiー

うっわっ………
何此処……気色悪……

花楓ーKaedeー

なんだか、
不思議な場所だね

ツァイルさんと歓奈さんが扉を開くと、 その先には、まるで小屋の中とは思えない光景が広がっていた。

まるで、扉の先には異空間が広がっていたかのように、桃色の木々がわさわさと揺れていたり、桃色の川がさらさらと流れている。

外からは想像出来なかった光景に、僕は思わず生唾を飲み込んだ。

消愿ーSyogenー

えェ……
此処って、小屋の中であっていますよね?

カシア

その筈だけど……、えー、何なんだろう………

揺籃ーYurikagoー

変だな。小屋の中に、
こんな自然が広がっているだなんて

小山ーOyamaー

ますますおかしな状況になって来たね………?

見慣れない光景に、 皆不思議そうに辺りを見渡す。

桃色の鳥や虫達が、 僕らの頭上で騒いでいた。

パフ

……ああ、
混乱して来たわ。私達、小屋に入った筈よね?

夏希ーNatukiー

入ったわよ?入った……入ったわよね!?

フレア

入ったヨォ!
絶対オカシイヨォ!

そんな不思議な様子に、皆、口々に不安を口にする。一瞬にして、辺りは混乱の渦に包まれた。

海人ーKaitoー

落ち着いてください、一度状況の整理を……、
……っ!?

……そんな、時だった。

不意に強い風が吹いて、 僕らの髪や服をはらはらとなびかせる。

そして、次の瞬間 僕らがついさっきまで立っていた地面が、

“ぽっかりと、無くなった。”

ツァイル

は?

歓奈ーKannaー

えっ?

突如として現れたその“穴”に、僕らは吸い込まれるようにして落ちていく。

慌てて伸ばした手は何かを掴むことなく、意味もなく空を切った。

  

小山ーOyamaー

っ……!

…背中と頭に衝撃……が走るが、何故か痛みは無く、僕は不思議な感覚に包まれる。

周りの皆も同じなのか、頭にハテナを浮かべたまま顔に不安の色を滲ませていた。

この場にいるのは、僕を含めて17人。 少し離れたところで、見覚えのない黒髪の少年少女が、僕らを見下ろしていた。

消愿ーSyogenー

……誰デショウ?あれ

消愿さんの疑問に僕らが答える間もなく、 二人の男女が口を開く。

その声は、やけに耳に残る声であった。

  

「「……ヨウコソ、」」

  

「「ピンクの世界へ!」」

続く

【参加型】酷く青い空だった。

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コメント

7

ユーザー

歓奈が今日も可愛い(親バカ) すごいことが起こりまくってて流石ピンクの世界っす 運動苦手組に20分も走らせてはなりません! あのショタはなんだ なんなんだ

ユーザー

中人)息切れってエロいと思うんですよ 四次元小屋じゃったか ロリ!ショタ!!ロリショタが黒幕なのだーいすき

ユーザー

最終話かけてない 冷静キャラとかが、二次創作でオホ声出していると、「絶対そんな声出さないだろ!」って思いながらそっとサイトを後にする オホ声が地雷かもしれない

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