コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
~家族会議~
10月31日
___________________
吉田椿樹
吉田椿樹
石川
胃が痛い。
肺より胃が心配だ。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田聡
吉田聡
あ、帰ってきちゃいました。
俺のポンコツ親父さとし……さん
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田聡
石川
吉田椿樹
え、なんでそゆことすんの!
無理無理無理無理
ひとりにしないで喋れません俺
1年口聞かなかったんだぞ!?
サケニサケツヅケタんだぞ!?
吉田椿樹
石川
石川
吉田聡
いし君んんんんん!
もうやだ……
吉田椿樹
吉田椿樹
いつもぽわぽわしてる
笑顔の母はどこに……
吉田聡
吉田椿樹
噛み合わない会話。
気まずい空気。
何にもふれたくない……!
静香
吉田椿樹
静香
吉田椿樹
静香
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田聡
静香
静香
静香
静香
静香
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田聡
吉田椿樹
静香
やべー静香さんめっちゃ怒ってる
今日全然ぽわぽわしてない……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
何の反抗心だろうか
何に腹がたってるいるのか
理解し難いこの感情は何だよ……
吉田聡
静香
静香
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
あーあ、やっぱり無理
感情的になってあの日とおんなじ
繰り返すだけ。
静香
吉田聡
吉田聡
吉田聡
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
軽率に口にしないで
期待させないで
希望を与えないで
返ってくるのは絶望なんだから。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田聡
吉田聡
知りたくなかった。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
俺が裁縫ができなかった理由
裁縫ができない理由
生まれつきのものだった。
吉田椿樹
吉田椿樹
待ってそれは言っちゃいけない。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
違う。
そんなことが言いたいんじゃない。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
やめて
やめろ
どうしよう止められない。
吉田椿樹
吉田椿樹
喧嘩しないって
もう感情的にならないって
ちゃんと話すって決めたのに……
やっぱり無理なんだ
俺、何も……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
言っちゃいけないこと
あの日でさえ言わなかったのに…
吉田聡
吉田椿樹
でも本心だった。
本心でそう思ってしまった。
だからきっと尚更傷つけた。
静香
静香
静香
俺は何がしたいんだよ
泣かせたいわけじゃない
気持ちだけぶつけたって
意味無いってわかってる。
静香
静香
吉田椿樹
吉田聡
傷つけどうするんだ。
吉田聡
吉田椿樹
吉田聡
吉田聡
吉田聡
吉田聡
こんなに話すことさえ珍しいのに……
吉田聡
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田聡
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田聡
吉田聡
吉田聡
吉田椿樹
どうして……
1年も口聞かなかった息子の話
ちゃんと聞いてくれるんだよ……
石川
吉田椿樹
石川
吉田椿樹
吉田椿樹
何が夢
何が答え
俺は一体何がしたい?
石川
石川
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
寧ろ傷つけた。
石川
石川
石川
吉田椿樹
救いだった。
俺を救った魔法の言葉……
また光となった。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
勉強だけが取り柄だった。
できないことの方が
俺は多いと思ってた。
石川
石川
石川
石川
石川
悪態ついて中々言えなかった本音
本当は……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
石川
石川
吉田椿樹
石川
石川
吉田椿樹
閉じ込めてた気持ち
こじ開けても壊れなかった。
___________________
閉じこもってきた自分に
さよならできるかな……
~日常~
11月23日
___________________
文化祭1日目。
あれから約1ヶ月。
想像以上の忙しさ。
生徒A
生徒B
生徒A
吉田椿樹
吉田椿樹
噂もなんとやら
"別れた"って話はすぐ広まったらしい。
生徒A
生徒A
生徒B
吉田椿樹
半年も一緒にいても
1ミリもドキドキしなかったのなら
答えは出てる……
吉田椿樹
吉田椿樹
でもまだわかんないって
どう生きるかなんて
生徒B
生徒A
生徒B
吉田椿樹
ただ
嘘をつくのはもうやめだ。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
生徒A
生徒B
周りに人が集まってきちゃったな。
ここで言うのはミスったかも
どうしよう、めっちゃ注目してる。
めっちゃ泣きそうじゃん、やばい。
吉田椿樹
吉田椿樹
泣かせたかったわけじゃ……
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
置き去りにしてよかったか!?
ちょっと待って
別れてすぐに好きな人なんて……
俺凄い遊んでる人みたいじゃね!?
吉田椿樹
吉田椿樹
あれ、今気がついたけど
めっちゃ手繋いでね?
何で俺かずに手ひかれてるの?
少女漫画の主人公か!?
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
手を繋ぐ必要ありましたか!?
なんでですか!?
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
手、繋いだ……
すぐ、離したけど……
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
さっきはたまたま
ギャラリーが集まっちゃってたけど……
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
たまーにこうやって
楽しそうにしてるけど
何が面白いのか俺にはさっぱり。
吉田椿樹
吉田椿樹
勇気振り絞って来てくれたのかな
恥ずかしい思いさせてしまった。
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
俺なんかのどこがいいんだ。
もの好きな子がこの学校は多いなぁ……
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
俺が選ばれたわけじゃないんだ。
昨日まわれるって聞いて嬉しくて
ベットで飛び上がった自分が恥ずかしい。
鈴木和雪
吉田椿樹
期待なんてしてなかったけど
勝手にムカついてるだけ。
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
あ、もう言ってもいいんじゃないか?
嘘、また重ねることになるぞ?
言ったら楽になれるんじゃないか?
吉田椿樹
嫉妬したって
1番になれない……
1番の候補にさえ入れない
そんな自分が悔しいって
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
かずにとって何でもないやりとりも
俺は一喜一憂してしまう。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
それくらい好き。
かずと過ごすこの日常が
愛おしいんだ。
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
この関係性を壊したくない。
嫌われたくない。
好きなんて
言わないから
そばにいて。
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
そう、今まで諦めてきたけど
今なら言えるかも
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
嘘をついた分だけ傷ついた。
でももうやめる。
向き合う。
だって想いはちゃんと口にしなきゃ
絶対に伝わらない。
愛おしかった日々を
なかったことになんて
したくない。
___________________
かずだけは
嫌いにならないで……
いや、"親友"でいてくれ。
~臆病風はどこから~
約1年前
___________________
あの事故から1週間経った。
相川のおかげで現実を受け入れて
前に進む勇気を持てた。
鈴木和雪
3日前、隣のスペースに
同い歳の男が入院することになった。
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
1回目覚めたかと思うと
パニック起こしてぶっ倒れたらしい。
鈴木和雪
鈴木和雪
それからまた眠ったままで
さっきやっと目を覚まして
連れてかれてた。
鈴木和雪
綺麗な顔して眠ってたそいつは
目の下に酷い隈
顔色悪くてめちゃくちゃ細かった。
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
男
吉田椿樹
怯えてた声で誰かと話してる。
男
男
吉田椿樹
吉田椿樹
男はスケッチブックに
火をつけた。
鈴木和雪
鈴木和雪
火をつけたように見えたけど
吉田椿樹が火のついたマッチ棒を
奪い取り火を消した。
吉田椿樹
鈴木和雪
俺は咄嗟に花瓶の水をぶっかけた。
吉田椿樹は濡れた手のまま
スケッチブックを取り返した。
男
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
いや目に涙ためて訴えられたら困る
あれあの野郎もういねぇ……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
思い出したら痛くなってきた。
いやそれよりも
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
震えてて全然目が合わない。
何があったか知らんが
さっきから手が痙攣起こしてるから
とりあえずナースコールはしとくか。
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
良くはねぇだろ……
とりあえず落ち着いた方がいいのか。
何か話題を……
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
複雑そうな顔して
覚悟を決めたかのように
震えたままの手で見せてくれた。
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
好きなものの話をすりゃ
止まると思った涙がもっと溢れた。
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
これ見せんのかなり勇気あったのか。
俺ぐいぐい行き過ぎた……
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
それで傷ついてきたのか……
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
なんだアホばっかか?
さっきの男も含めて……
ああ、いじめの証拠消そうって
わざわざ来たのか頭悪いな。
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
好きなものを否定されて
苦しい、辛いってのはよくわかる。
自分を重ねたからか
それとも……
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
この日俺はかけがえのない親友を
手に入れた。
~トラウマ~
~約1年前~
___________________
鈴木和雪くんか……
話した方がいいかな。
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
手当しなきゃかな
手が震えて止まんない。
でも……
吉田椿樹
鈴木和雪
かずは優しいらしい。
詳しく聞いてこなかった。
でも、話そう、そんな気になった
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
わかってる。
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
聞こえてたか、隣だもんな。
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
まだ会ったばかりなのに
止まらない。
誰かにこぼしたかったのかな。
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
そうだ、大好きだ。
色んなに心折れてきたけど
絵だけは描き続けた。
だけど……
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
絶望。
一言で表すならそれしか出てこなかった。
なんで俺?
悔しい、悔しくて……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
会ったばかりで
友達になって間もない俺に
これだけ声をかけてくれるかずが
眩しくて仕方なかった。
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
彼は達観してた。
え、同い歳?だっけ?
俺よりずっと大人で
何年も先を生きてるようだった。
鈴木和雪
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
話を聞いてくれてたことも
遊びの誘いをしてくれたことも
この何とも言えない気持ちを
表す言葉ひとつだけだ。
吉田椿樹
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
俺の頭を撫でた手から感じたぬくもりが
あたたかすぎたからか
それとも……
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
気持ちを楽にしてくれた
かずの優しい眼差しが
太陽より眩しかったからか
鈴木和雪
火傷の痛みが気にならないくらい
飛び上がった心臓の音に
いつの間にかナースコールされてたことに
俺は全く気づかなかった。
___________________
嫌われるのが怖い?今更だよな……
だったら"初めから"かずはきっと……
俺と友達になんてならない。
この関係を崩したくない。
やっぱり嫌われたくない。
それでも
「俺は和雪が好き」
俺は伝えよう。
言葉にしなきゃ……
だって恋にかたちはないんだから。
それが俺の辿り着いた答えだ。