未来創造能力なんて
私にはちっともないけれど
不安定な夢の世界は
あまりにも美しくて
……
手離したくない
凌
離れないよ、なんて
……なんて、ね。
「はる」
って、昔は呼ばれてた。
凌
付き合ってからかな。
呼び名が変わったの。
凌
どっちにしても
甘く優しい響きで
私の耳に快感をもたらす。
凌
凌
春花
目を開けて彼と目を合わせる。
しばらくじっと見つめあって
……
…………
………………
春花
凌
彼は少し唸って
それからいたずらっぽく笑った。
凌
春花
凌
春花
目線をすっと逸らす。
が、彼は逃がすまいと
私の両ほっぺをつつんで
そっと唇にキスをした。
凌
ほっぺから手を離した彼が
口元を手で隠しつつ笑う。
春花
凌
頭を軽く撫でられる。
春花
凌
凌
春花
凌
凌
今度はニマニマ笑い始める。
春花
凌
凌
朝ごはんできてるからねと言い残し
彼は寝室から出ていった。
……ほんっと
春花
凌
ドアの隙間から彼の顔が覗く。
慌てて口元を布団で隠す。
春花
凌
凌
春花
返事をすると
彼は私に微笑んで
それからリビングの方へ消えた。
春花
まったく。
ゆっくりと布団から出て
彼の後を追った。
……なんて、ね。
君といつか一緒に住めたら。
……
凌
春花
凌
春花
夢の続きが脳裏で響く。
こんな夢みるなら
春花
春花
ね、神様。
凌
春花
凌
春花
もう少しだけ。
春花
凌
春花
時間が経つのを。
凌
早く
……
春花
神様、なんでもないです。
高校生の彼は今だけなので。
凌
春花
凌
凌
凌
不安定な夢の世界。
たくさん。
春花
凌
春花
春花
凌
凌
みせてください。
叶うものならば。
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