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主
夜明け前の森
披露と傷にまみれ二人は元貴を背負いながら足元の見えない山道を進んでいた
空はかすかに 白み始めていたが 道の先は未だ不明
元貴の体温が徐々に下がっていることに2人は気づいていた
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その瞬間だった
キィィィィィィン
突然 空気が震えた
森の奥から染み出すように 響いた
地面が揺れることもなく、風もないのに、空気だけが揺れていた
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目の前の空間が白く光り始めた
それはまるで空気 そのものが裂けそこに新しい窓が生まれるような光景だった
帰りはどんどん強くなり 森の木々すら形を失い全てが真っ白に染まる
そしてその次の瞬間
ザアァァァァァァァン
鼓膜を揺らす 爆音とともに、3人は元の世界へと…
東京都内 あるビルの裏手
朝の通勤ラッシュの始まる直前
ゴォォォンという思い音とともに3人の姿が突然 ビルの裏に出現した
元貴を背負った若井、隣にはりょうちゃん
3人とも 泥だらけ 、ボロボロの姿
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数秒 世界が 静止したようだった
道路の向こうでは人がスマホを見て立っている
電柱には見慣れた 広告
コンビニの自動ドアがピンポンと開く音
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突然 りょうちゃんのスマホがポケットの中で震えてた
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3人が 室町時代に消えたのは10月25日
ちょうど1ヶ月が経っていた
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若井は元貴を背負ったまま、フラフラと交差点を走り出す
通行人たちが振り向く
驚いた表情 スマホで写真を撮る者もいる
え、なに?ミセスじゃね?
てか何その格好!?
でも彼らの目に入っているのはただの泥だけの男たち
誰にもいい 1ヶ月間 過去にいたなどとは 思い寄らない
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信号が青に変わる
3人の物語は ようやく 現代へと戻ってきた
だがなぜ戻れたのか?
そして なぜ1ヶ月 という ズレがあったのか
それはまだ誰にも分からないまま
主
主