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獣たちと契約せし日
4話:主の在処
朝霧の向こうに、巨大な城壁が見えた。
重厚な石造りの門。
その表面には、 淡く光る紋様が刻まれている。
魔術式の検問結界だ。
五人は門前で足を止められた。
門番
門番の獣人が無機質に告げる。
順に視線が流れ、真琴の前で止まった。
眉がわずかに寄る。
門番
空気が張り詰める。
レンの足がわずかに前へ出る。
レン・フォクシア
柔らかな声が割り込んだ。
いつの間にか、 門番との距離を自然に詰めている。
レン・フォクシア
レン・フォクシア
レン・フォクシア
にこやかな微笑。
だがその目は相手の 反応を冷静に追っている。
レンは懐から小さな金属板を取り出した。
門番がそれを受け取り、刻印を確認する。
門番は、もう一度真琴を見る。
測るような視線。
真琴の背後から無言の圧がかかった。
牙を持つ者たちの、静かな威圧。
門番の喉がわずかに動く。
門番
門がゆっくりと開いた。
レンは軽く会釈する。
レン・フォクシア
門を抜けたあと、真琴が小声で言った。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
レン・フォクシア
さらりと返す。
レン・フォクシア
穏やかな横顔。
だが、底が見えない
真琴は何も言えなかった。
中心部へ向かうため、停留所へ向かう。
やがて、銀色の車体が滑りこんできた。
地面からわずかに浮いた魔導巡回車。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
レオ・ティグリス
五人は乗り込んだ。
車内は静かだ。
窓の外、街並みが流れていく。
石造りの建物が並び、
市場では布が風に翻る。
その上空を、 小型の輸送具が横切っていった。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
真琴は窓に顔を寄せる。
完全に子供の目だ。
ユイが少しだけ笑う。
レオは周囲を警戒し、 レンは足を組んで外を眺める。
ノアは無言のまま。
レン・フォクシア
レオ・ティグリス
レオが即答した。
レオ・ティグリス
レン・フォクシア
短い沈黙。
ユイ・ラビエル
真琴が振り向く。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
レオが頷く。
レオ・ティグリス
住処は決まった。
小さな看板が揺れる仕立て屋。
中へ入ると、 布の匂いと柔らかな光に包まれた。
生活の気配がある。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
真琴が呟く
ユイの表情が、わずかに緩んだ。
部屋はそこまで広くない。
距離制限もある。
結局、全員同じ空間で休むことになった。
中央に真琴。
窓際にレオ。
椅子にレン。
壁にもたれるノア。
そして主のすぐ近くにユイ。
誰も指示していない。
それでも形は整っていた。
夜
魔力灯が静かに揺れる。
他の四人の呼吸は穏やかだ。
真琴だけが、目を開けていた。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
小さな呟き。
ユイ・ラビエル
すぐ近くから、控えめな声。
ユイだった。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
ユイは立ち上がり、湯を沸かす。
やがてカップが二つ置かれた。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
両手で包む。
温もりがじんわり広がる。
しばらくして、ユイが言う。
ユイ・ラビエル
真琴は少し驚く。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
素直な声。
真琴はぽつぽつと話す。
魔術も魔力もないこと。
電気という力。
夜でも明るい街。
鉄の乗り物で遠くへ行けること。
拙い説明。
それでもユイは、目を輝かせて聞いていた。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
思わず笑う。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
何気ない言葉。
ユイが一瞬、止まる。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイはカップを両手で包んだまま、少し視線を落とした。
ユイ・ラビエル
ユイ・ラビエル
真琴は静かに耳を傾ける。
ユイ・ラビエル
真琴の目が開く。
ユイ・ラビエル
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
真琴のまっすぐな声。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
真琴は即答した。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイの指先が、わずかに震える。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
ユイ・ラビエル
ユイ・ラビエル
ユイ・ラビエル
ユイはそれでいいと、思っていた。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
ユイ・ラビエル
ユイ・ラビエル
真琴は小さく息を吐く。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
真琴の静かな本音
ユイの胸が、ゆっくりと熱を持つ。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
守れない、ではなく。
ユイの口から出たのは
どうしよう、だった。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
真琴が首を傾げる。
ユイ・ラビエル
夜が、わずかに揺れる。
真琴は少し驚き、それから笑った。
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイの指先が毛布を掴む。
ユイ・ラビエル
初めて名前を呼ぶ。
それだけで、二人の間の距離が変わった。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
二人は互いに安心しあう
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
ユイ・ラビエル
二人は横になる。
昨日より、少しだけ近い距離。
ユイ・ラビエル
雨宮 真琴(アマミヤ マコト)
真琴の呼吸が、ゆっくり整う
窓際で、レオが一瞬だけ目を開ける。
何も言わず、再び閉じた。
五人は初めて、同じ屋根の下で眠る。
静かな夜だった。
だがその静けさの中で、確かに何かが芽吹き始めていた。