瑠希
はぁ。
瑠希
とうとうここまで来たよ。
俺は今
屋上に来ている。
そして今から──
地球最後のとき
を迎えるのだ。
瑠希
俺、喜べよ!
瑠希
もう偽の心配してくるやつと顔あわせなくていいんだぞ!
瑠希
あっちへ逝ったら母さんと父さん、それに流産した兄さんにも会えるんだ!
俺の母さんと父さんは1週間前、買い物に行く途中で事故に遭い、亡くなった。
なんで僕が地球最後の日を迎えるのか……。
説明しよう。
1週間前
瑠希
(はぁ。憂鬱だ……)
ザワザワザワザワ
ザワザワザワザワ
クラスメイト1
聞いたか??瑠希の両親、事故で亡くなったんだって。
クラスメイト2
ひとりぼっちなんてカワイソーだよなぁw
まただ…。
俺はこの
“カワイソー”
って言葉が大嫌い。
何も知らずに“カワイソー”だなんて……
俺からすると、
迷惑だ。
瑠希
……っ…い…。
クラスメイト1
え、??w
瑠希
うるさいって言ってんだよっ!
クラスメイト2
ごめん……。
ヒソヒソヒソヒソ
ヒソヒソヒソヒソ
クラスメイト1
“カワイソー”って心配してただけだよなぁ
クラスメイト2
そんな怒らなくても…!
は?
“心配”?
その“心配”が俺にとっては
“耳障り”
でしかないんだって……!
瑠希
心配なんて……、
瑠希
心配なんていらねぇんだよ!
クラスメイト1
……。
クラスメイト2
分かった。もう瑠希には何も言わない。
俺は……
あの空気から解放されたい…!
だから俺は。
俺は……、
地球最後の日を選んだんだ。
瑠希
俺、頑張れよ…!
瑠希
なんで…、
瑠希
なんで足は震えてるし、涙は出てるの…??
瑠希
降りるだけ……、
瑠希
飛び降りるだけだろ……!
瑠希
なのに、なぜ……。
本当は、ここから飛び降りるのが嫌なのかも知れない。
怖いのかも知れない。
だけど……
だけど進むしか…!
進まないと、俺が変われない。
瑠希
生まれ変わったら……、
瑠希
今度は自由に生きたいな、なーんてね笑
瑠希
母さん、父さん、兄さん、待ってろよ!
瑠希
今逝くから。
ヒューーー
ドンッ!
to be continued…??
▶Yes No