想人

好きです！

忘れ物をして教室に戻ると、そんな声が聞こえた。

しかも、聞こえた声は、 あっていれば…。

やっぱり…。

俺の想い人、etだった。

赤面して顔を隠す君に

俺は複雑な気持ちになる。

尋ねてみると、君は頷いた…。

っていうのが、夏の話

今はもうクリスマスシーズン。

そろそろ、etの本番が近づく頃だろう。

俺はetの告白練習を手伝うようになり、

今日もその練習に向かう。

基本的には、教室で行う。

可愛い顔して頷く君が愛おしい。

君の瞳は誰を映してるの？

俺を見てよ…。

クリスマスは…。

君を独り占めしたい。

そう思ってしまうのは…だめですか。

彼女は迷いもせず頷いた。

俺は意外で驚いたが微笑んだ。

俺は布団に潜り込んだ。

ふと、スマホでクリスマスの天気を見る。

ホワイトクリスマスになるな、と思いつつ、眠った。

当日、駅前噴水のイルミネーションを見上げながら、彼女を待つ。

ぐっと思いを飲み込むと、

と言った。

適当に歩いて、夜も遅くなってきた。

ついに雪も降ってきた。

彼女の目は本気の目をしていた。

俺は口を結んだ。

彼女のしたいことがわからない。

俺は心臓が飛び出しそうだった。

心臓の音が聞こえていませんように。

幸せすぎる。

彼女より先に俺の涙腺が崩壊した。

君の温かさに満たされて、

俺は君とふたりで雪舞う中、

影が重なって。

好きだって思った。