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愛の鎖とSOS【白黒】

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愛の鎖とSOS【白黒】

1 - ・・・ーーー・・・

♥

856

2023年03月23日

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〜ATTENTION〜 iris 白黒(白→攻め 黒→受け) 低クオ 学生パロ

・ヤンデレ ・監禁 ・暴行表現 ・死ネタ ・バッドエンド

白さんが酷いです

上記の内容が苦手な方は 閲覧をお控えください

ご本人様には関係ありません

何でも許せる方はどうぞ

なぁ、誰か

誰か気づいてくれ

お願いだから、俺を────

アニキがいない?

…あぁ

大学のカフェテリア 一緒に昼食をとっていたまろが 突然そう切り出した

それは…大学内で
会わないとか、
そういうこと?

そゆこと、やな

だったらそんなに
珍しいことじゃ
なくない?

授業とか一緒じゃないと
なかなか会う機会ないもん

りうら達にも最近は
会えてないし…

いや、俺さ

アニキと同じ授業
とっとるから週一で
会うはずなんよな

え、…
待って、それって

授業にも出てない
ってこと?

ああ

彼に限って、ありえないと思う

面倒だと言いながらも 根は真面目だから 授業の無断欠席なんて事する はずがない

…いつ頃からか、
分かる?

えー、と…

1ヶ月前…くらいか?

えっ、そんなに?!

勢い余って立ち上がってしまい ガタン、と椅子が倒れる音が響いた

周囲の人に謝りながら 慌てて座り直す

だいぶ、だよな

最初は珍しいなって
思ったくらいで、特に
気にしとらんかったんよ

でも、キャンパス内でも
不自然なくらいに見ないし

何回も続いとるから…

確かに、言われてみれば 最近アニキを見た記憶が無い

連絡は、とれてるの?

それが、全然で

えっ…!?

流石におかしいと思って
何度かメッセージ送ったん
やけどさ

全く返信こなくて

そっ、か…

どしたんやろ…

…心配、だね

大学で会わないうえに 連絡もとれないって…

何があったんだろう? 危険な目に遭っていなければいいけど

??

あれっ?
ないくん!まろ!

あ、りうら

なんかめっちゃ
久しぶりだね!

あぁ、せやな

あ!そうだ

2人ともさ、今アニキ
どこにいるか分かる?

っ…

っ…!

え、どうかしたの?

俺たちの反応に対し 驚いた様子だった

あ、いや…

アニキに何か
用事あった?

あのね

だいぶ前に
アニキから本借りてて

読み終わったから
返したいんだけど

あぁ…

どうしよう? どう言えばいい?

本当の事、言ってもいいのかな…

俺、代わりに
返しとくわ

え、

いいの?

ああ、俺明日
会う予定やからさ

そん時に返すわ

ありがと〜
めっちゃ助かる!

じゃあ、お願いします

あ、お前もう
移動しないとヤバくね?

あ、ホントじゃん!

2人ともまたね〜!

手を振りながら走り去っていく その背中を見送った

良かったの?
りうらに言わなくて

ええんよ

俺の勘違いかも
しれへんし

アイツが聞いたら
絶対不安になるやろ

そうだけど…

今の会話からして りうらもアニキに 会っていないみたいだ

まろ程の頻度では無いと言えど 俺よりは会う機会が多いはずなのに

…勘違い、なら良いけど

あ!いふくん!
ないちゃんも!

おぉ、久しぶりやな

ほとけと
しょにだやん

2人揃って
何話しとったん〜?

言うべきか言わないべきか

でも、もしかしたら 2人なら何か知ってるかもしれない

ねぇ

ん〜?

どした?ないちゃん

2人ともさ、
最近アニキに会った?

えっちょっ…
ないこ…?

え?えーっと…

あれ?

ないちゃん知らへんの?

え?

初兎ちゃんが きょとんとした顔で口を開いた

悠くん

大学中退したって
言ってたで

…!?

えっ?!

嘘、そうなの?!

え、連絡
来とらんかったん?

俺あんまり大学内で
会わんのに連絡来たから
皆にも当然連絡したんかと
思ってたんやけど

いや、何にも…

アニキが中退した? 俺達に何も言わずに?

そんな…なんで…?

…その連絡って
いつ頃やったん?

あー、1ヶ月前
くらいか?

何か急に実家帰らんと
いけなくなったらしくて

もう大学通うの
難しいからって

そう、なんだ…

あっ!しょーちゃん!
もう時間ヤバいっ!

え、ホントやん!

ごめん、2人とも
またなっ!

えっ!?じゃあ今は
アニキ大学にいないの?

そうなんだよね…

というか

りうらも何も
聞いてなかったんだ

そうだよ…

しょにだとかまろ程
じゃないけど、俺も
会うこと多かったし

会わなくなってからも
何回か連絡したのに

返信、ないし…

そっか…

あ、そうだ

どうかした?

ないくんさ、アニキから
メッセージきてない?

メッセージ?

うん、確か…

1ヶ月前くらいに

1ヶ月前、か…

うーん…
ごめん、俺アニキと
連絡あんまとらないから
ちょっと分かんないかな

何か言ってたの?

ううん、文字はなくて
点と線が並んでるだけ

ほとけっちのとこにも
きてたみたいなんだけど
俺たちじゃ分かんなくて

そっか、なんだろ…?

俺も確認してみるね

あ、そのメッセージ転送
出来る?スクショでも
良いけど

おっけ、後で送るね

ん、ありがと

今日の会話

アニキが中退したって聞いて 勿論驚きはあったけれど

そうでもないとおかしい程に 会うことがなかったから 直ぐに納得していた

ただ

1つ違和感を感じたのは 初兎の言動

初兎は 「大学内ではアニキと会わない」 って言っていた

でも、俺が大学内でアニキを 見かけた時は 必ずと言っていいほどに

初兎が隣にいた

りうらやほとけから聞く限りでも その2人は一緒にいる時間が 長かったようで

りうらは2人が初兎の家に 入っていくのを何度も 見たと言っていた

アニキの中退を 知っていたのは初兎だけ

アニキと1番頻繁に 会っていたのは、確実に初兎

んー、

別に中退したと聞いたのだから 納得してしまえば良いだけの話

でも、どうしても腑に落ちない

何か手がかりがあるかもしれないと りうらから受け取った本を パラパラとめくってみる

こんなことに意味はないけれど…

…ん?

最後のページをめくったところで ブックカバーが外れてしまった

もとに戻そうとしたとき 裏表紙に何かがあるのを見つけた

それは2つ折りになった白い紙で セロテープで直接貼り付けられていた

…なんやろ、これ

メモ書き? でも普通こんなところに 貼るだろうか?

…何故だろう、胸騒ぎがする

本を破らないように 慎重にテープを剥がし、 それを開いてみた

っ…!?

勘違い、なんかじゃない

今まで脳裏をよぎっては かき消していた考えが確信に変わった

ぁ、あ…

体の力が抜け、膝から崩れ落ちる

だって

だって今、アニキは……

沈黙で満たされた 1人きりの部屋

時計はない 真っ暗な空間

窓の外すらも見えず 今がどれくらいの時間なのか 分からない

ガチャッ

??

ただいま〜

扉が開き、人が入ってくる 音がした

??

なぁ聞いて〜

??

今日大学でさぁ?

楽しそうに話しかけながら こちらへ近づいてくる気配がする

??

…まあ、あんなん
嘘やけどな?w

??

誰にも会わせて
やるわけないやん?

目元に巻かれた布が取られ 目の前の彼と目が合う

なあ、悠くん?

っ…

今日もちゃんと
ベッドの上で待てたんな

えらいえらい

微笑みながら頭を撫でられる

お前が俺を動けないように したくせによく言うよ

嵌められた首輪から伸びた 鎖は、ベッドの脚に繋がれている

足首にできた深い傷

腱が切られている所為で もう二度と歩くことは出来ない

ああ、これ
付けたまんまやったな

口を塞いでいた布が外され 呼吸が楽になる

にしても、久々に
会ったなぁ〜

まあ、俺には悠くん
だけで十分やけど

…ま、ろ…

りうら、ほとけ、ないこ

皆、どうしているのだろう

ずっと此処に閉じ込められて 初兎以外の誰にも会えていない

…悠くん?

低い声が聞こえた

顔を上げるとそこには さっきまでの笑顔はなかった

っ…

なあ、さっき、
なんて言った?

首に初兎の手が掛かる

え、あ……

っ…!

体を倒され 首輪の上から首を締められた

言ったよなぁ?
俺の前で他のヤツの
名前呼ぶなって

しょ…うっ…!
やめっ、くるしっ…

あ?

悠くんが悪いんやろ?

っ…や、だっ…

うまく声が出せない

視界が霞み、暗くなっていく 耳鳴りがしてだんだん意識が遠のく

なあ、俺には
悠くんしかおらんの

悠くんは、
俺のこと捨てるん?

すてっ…ない、

ホントか?

さっき、まろちゃんの事
呼んでたくせに?

っ…おれにっ、は
初兎、…しかっ…
おら、ん…からっ…!

…俺のこと好き?

すき、っ…
だい、すき…!

だ、からっ…!

パッと首を圧迫していた 手が離れる

ッ、ゲホゲホッ
はぁっ、はぁっ…!

抱き起こされ 初兎の胸に倒れ込んだ

そのまま強く抱き締められる

ごめんな、悠くんを
苦しませたいわけやない

でも、不安になるんよ

俺には悠くんしか
おらへんから

さっきまでとは 打って変わった優しい声

愛してるで、悠くん

っ…

俺も、愛してる…

そう言うと、よりいっそう強く 抱きしめられた

最初はこんなんじゃなかった

『あんさ、俺
悠くんが好きなんよ』

『恋愛的な意味で』

そう言われた時は驚いたけど 正直嬉しかった

俺も同じ気持ちだったから

『愛してる』

そう言ってくれる事が 愛おしそうに俺を見つめるその瞳が

愛されていることが実感出来て 何よりも嬉しかった

…でも、何時からだっただろう

『俺以外の奴と
話さんといて』

『連絡先…これ全部
消してええよな?』

『今日会ってた奴…誰?』

いつの間にか四六時中 初兎が傍に居た

食事の時も大学内でも 眠る時でさえも

まるで鎖にでも繋がれたように 俺の自由は無くなっていた

『初兎っ…、?
なん、で…』

『もう俺、限界なんよ』

『悠くんの目に
俺以外の奴が映るのも』

『俺以外の声を
聞いているのも』

『何もかも、
耐えられへんっ…』

真っ暗な部屋 首に付けられた鎖

『なあ、悠くん』

『これでずーっと
一緒やな♡』

もう俺は自力で 逃げることは出来ない

だからせめて、これだけは

誰でもいい どんな形でもいいから

手遅れになる前に、 届いてくれ…!

…!!

夕方 大学近くのファミレス

ないこに見せられた、アニキから 送られてきたという メッセージを見て、絶句してしまった

な、あ…
これって…

ないこも黙って頷くだけ

スマホ画面に表示された 無機質な点と線の並び

『・・・ーーー・・・』

モールス信号のSOS

この意味がわかった瞬間
俺ゾッとしちゃって

そうだよな…

りうらとほとけにも 同じものが送られていたらしい

2人は意味が分からなかった らしいが、それで良かった気もする

…まろの、それは?

ああ、これな…

本に貼られていたメモ用紙

アニキのなの?

ああ、りうらが
借りてた本にあった

見せて、くれる?

…あぁ、わかった

メモ用紙を開き ないこに見せる

ッ…?!

見た瞬間ないこの顔が強ばった 血の気が引いていくのが 見ているだけで分かる

無理もない だって、この紙に書いてあるのは

『助けて 初兎が こわい だれかに会うとおこられる 首 しめられる こわい助けて』

…りうらが、アニキのこと
最後に見た時さ

アニキ、初兎ちゃんの
家に入ってくとこ
だったんだって

その、次の日、から
見なくなったん、
だって…

…そう、か…

じゃあきっと、俺の予想は…

っ…!?

初兎、ちゃん…!?

気づいたみたいやな

ないちゃんも
まろちゃんも

でも、もう遅いで

今から俺と悠くんは

2人っきりになるから

どういうことや!!

初兎!

震え続けるスマホの 電源を切る

…ふふ

耳につけたイヤホンから 聞こえる、2人の焦った声

あの4人のスマホに 取り付けた盗聴器

データもハッキングしているから どんなやり取りをしたかも すぐに分かる

2人は俺が何をしているのか 気づいたようだけどもう遅い

んー、んー!

あぁ、悠くん

怖がらんで
大丈夫やから

んー!

イヤホンを外し 目の前にいる彼を抱き締める

天井へとのぼる煙

窓のない閉め切られた 真っ暗な部屋

やっと、2人きりやな

自分の手で出来ないのは 少し残念な気もするが

この方法なら最期まで 一緒に居られる

一緒に逝ける

愛してるで…
悠くん…

薄れていく意識の中 大好きな彼にそっと口付けをした

愛の鎖とSOS -Fin-

Thank you for reading

この作品はいかがでしたか?

856

コメント

4

ユーザー

え、ちょ、、あなた、、神ですね⁉︎この作品と出会えてよかった、、😇ちんでもいい、、😇🪽

ユーザー

...え?こんな神作があったなんて...いや!もっと伸びろよ!伸びてもおかしくないだろ!(((荒ぶりました SOS...モールス信号で表すとそうなったんだな〜(((また1つ勉強になったわ...

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