フェージャが休みの時は
毎日のように互いの体を求め合った。
まるで獣になったかのように
互いの存在を主張し合うように
熱烈に、求め合った。
そして敦の唇、首筋、胸、腹、性器に、
フェージャの跡で埋め尽くされていく。
そのたびに敦は生きている心地がしたのだ。
生きていると体が波を打ったのだ。
中島敦
フョードル・ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキー
来る日も来る日も頭の中にはフェージャのことばかり。
だが、完全におちていったのは、
敦ではなく、ドストエフスキーの方だった。
いってしまえば、子供のおままごとをやるような気持ちだった。
夫婦ごっこなんて、みんな大好きだろう。
遊びのつもりだったのだ。
いや、悪戯のつもりだったのだ。
腹違いの弟への
小さな悪戯。
その程度だった。
そのはずだったのに……。
中島敦
中島敦
敦はフェージャの眉をつつく。
中島敦
それなのに、自分がおちてしまった。
敦も、ドストエフスキーにおちてはいるはずだが、
ドストエフスキーまで、おちるなんて夢にも思わなかった。
フョードル・ドストエフスキー
中島敦
そうやって頬を赤らめて、心を揺さぶる。
中島敦
フョードル・ドストエフスキー
その水を飲ませるたびに、
自分が何をしたいのかわからなくなっていく。
……敦からの愛は偽物だ。
ドストエフスキーが作った偽物だ。
だから、これは本当の夫婦ごっこ。
この間に愛なんてものはない。
……
……己で作っておいて、いざ惚れるとなると、
こんなにももどかしくなるのだと、
ため息を吐いた。
ニコライ・ゴーゴリ
シグマ
ニコライ・ゴーゴリ
ゴーゴリはロシアの料理がのったお盆を机へ運んで行った。
ニコライ・ゴーゴリ
ニコライ・ゴーゴリ
(ウハーとはタラやサケの入った魚のスープのこと。 サラートヴィネグレートとはビーツを使ったロシアのサラダのこと。)
ニコライ・ゴーゴリ
(ピロシキとは肉・ゆで卵・野菜など様々な具材を詰めた揚げパンのこと。 ヴァレニキはウクライナの料理で、日本でいう水餃子のようなもののこと。)
ニコライ・ゴーゴリ
ニコライ・ゴーゴリ
中島敦
ニコライ・ゴーゴリ
フョードル・ドストエフスキー
ニコライ・ゴーゴリ
シグマ
シグマ
ニコライ・ゴーゴリ
フョードル・ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキー
ニコライ・ゴーゴリ
フョードル・ドストエフスキー
中島敦
シグマ
ニコライ・ゴーゴリ
シグマ
ニコライ・ゴーゴリ
シグマ
ニコライ・ゴーゴリ
シグマ
ニコライ・ゴーゴリ
こんな比較的穏やかな家族ごっこもいつまで続いてくれるだろうか。
……いや、そもそも、身の丈に合わない思いをもったことが間違いだったのだ。
コメント
12件
なんかずっと読んでる間ムスカの笑い声なんだけども…そう言う呪いかな?
…最高かよ( ´ཫ` )