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赤
桃
黄
橙
紫
水
幸せになると辛くなる
知らぬ間に雨の中傘もささず歩いていた
みんな俺の方を見てるけど気にせず歩く
気づいたら知らない所に辿り着いた
赤
そんなことを考えながら行くあてもなくあるく
靴を履く意味もないくらいに濡れた靴を履いているのが
もどかしくなって
その場に靴を脱ぎ捨てた
靴下だってきっといつかは破けてく
そんなこと思うと履いてる意味さえ考えるのもめんどくさくて
靴と一緒に脱ぎ捨てた
ザーーッッザーーッッ
鳴り止む気がしない雨。
ピチャ、ピチャ、
水溜まりと触れ合う足の音。
ポタ、ポタ、
不規則に髪の毛から垂れる雨水。
ツーーーーーーー、
背中を伝う雨水。
ブルッ、ブルルッッ
寒さを感じる俺の体。
全てが俺をここに存在させてくれる "音"
俺は昔から"居なかった"
赤
まま/ぱぱ
赤
赤
赤
赤
赤
昔から音なく過ごしてきた
俺は家に存在すらしてないようだった
どれだけ呼びかけても反応してくれないままとぱぱ
用意されないご飯とお風呂、
家の中では一切音を立てては行けない
主に虐待と言われる
殴る、蹴る、奴隷扱い、監禁、等々、
俺はされなかった
だからこそ俺は居ないことにされてるのは幸せなことだと思ってた
物心ついてからは
そんなの普通じゃないって
もちろん気づいた
でも俺にとっては普通
辛くも苦しくもなかった
家に居場所はなかったのだろう、
けど、学校には居場所があった
俺を奴隷としてでも存在させてくれる
すごく嬉しかった
殴られたり蹴られたり切られたり踏まれたり怒られたり
30分それを耐えれば存在価値を実感できた
だから家にいる時がだんだん嫌になって
雨の中傘も持たずに無意識に家を飛び出していた
普段ろくにご飯も食べない
運動もしない俺は体力がなかった
家をでて約15分
体力に限界がきた
赤
息が荒くなる
赤
もう嫌になって
止まったら死ぬこともわかっているのに
しゃがみこみ空を見つめた
そうすると意識が段々なくなっていく
青く梳いているそらが
段々白くなる
そして俺は目を閉じた
<お............!!
<だ..............おき......い
<い..........つれて...........
なんか声が少し聞こえるけど何言ってるのか全くわかんない
もう少しでこの世にばいばいできるならなんでもいいや、、