セフィロトの樹

マルクト 牢獄

セレナは孤独の部屋で泣きそうになる

セレナは能力でウッドたちとテレパシーを試す

そこから聞こえてくるのはアットの焦った声だった

2人とも無事？！

アットは無事ね、ウッドさんは？

なるほど、イェソドにいることは分かったけど───

って誰！？女の人がいるの？

ぇぇえええええええええええええ！？

デウス様！？しかもなんでわたしの名前知ってるの！？

うなされている？

そんな……ウッドさん起きてください！！！！

ちょ…どゆこと！？

……そゆことね、多分行けるはず！

なんでウッドの心を覗こうとしてたこと言っちゃうんですか！

うぅ……とにかくやってみますね！！

それを最後にセレナの声は聞こえなくなった

飛び出す絵本の上に、2人は向かい合っている

ページが次々と破けて3体のゴーレムができあがる

左右にいたゴーレムはどこかに向かっていく

ウッドはそこにいたゴーレムを殴りにかかる

ゴーレムは攻撃をせずにウッドの腕を掴み

そのまま絵本の中央へ引きずり込む

ウッドの腕を掴んでいたゴーレムが崩れ落ち

残った2体のゴーレムはそれぞれ絵本の表紙と裏表紙を掴み

絵本の真ん中にいるウッドに向かって潰しにかかる

左右のゴーレムの力が倍増する

ゴーレムによって絵本に潰されるその直前

ウッドさん！！

その瞬間この世界が歪み、徐々に世界が暗闇に染っていく

ゴーレムもイレギュラーなことにより崩れていく

完全に漆黒の世界に戻ってしまった

セレナはウッドの傍に隠れる

グゴゴゴゴゴｫｫｫ─

漆黒の世界が大きく揺れだす

その言葉を最後にダークの姿は消え、2人の視界が真っ白になった

ウッドさん起きた！？

目が覚めるとイェソドだった

えへへ、どんなもんよ！

やばい、誰か来る！

ごめんまた繋ぐ！

セレナの声が途切れた

3人は城に向かって歩いて行く