藤澤涼架side
元貴たちが走ってくるのが夢の情景と重なった時、僕は叫んでいた
「こっちにこないで」 と。
それから元貴たちを追い出した
omr.
wki.
部屋の外からは若井と元貴の切羽詰まった声が聞こえてくる
でも僕は開けるつもりなかった
だって今開けたら二人に殺されちゃうから
二人は僕のことが嫌いだから。だから
気を緩めたらスタッフさんの怒った声と顔、そして元貴と若井の顔が頭をよぎってくる
思い出したくない
思い出したくなかったのに、どうして
どうして思い出してしまうの?
拳を握りしめる
一ヶ月も経つと意識はなかったものの爪は伸びていて
握った拳に爪が刺さって痛かった
でも痛いのは、僕が生きてるからだよね。
心がこんなに苦しいのは、今僕が生きているから。
じゃあ死んじゃえば、心は軽くなるのかな
苦しまなくて済むのかな
あの夢で元貴と若井の願った未来になるのかな。
もう怒られなくて済むかな
もう泣かなくて済むかな
死ぬのは怖い
でも、今生きてくのは、もっと怖い
死ぬにはやっぱり飛び降りだろうか。 じゃあ、今手に繋がっている点滴が邪魔だ
だから僕は点滴を引き抜こうとした
お兄さん.
その時今まで黙っていたお兄さんの声が聞こえた
僕は黙ってお兄さんの方を見た
お兄さんは本を持ったままこっちを向いて言った
お兄さん.
その言葉を聞いた瞬間、酷くがっかりした
このお兄さんはなにもわかっていない
僕みたいになにをしてもうまく行かない人の気持ちなんて一生わからない
僕は、お兄さんが思うような人間じゃない
僕が死んだって悲しむ人なんて誰もいない
Mrs.GREEN APPLEの中でも一番人気がない僕
レコーディングのミスも目立つくせに アレンジもまともにできない僕。
スタッフさんやメンバーの二人にまで悪口を言われる、僕。
死んで喜ばれることはあっても、悲しまれることなんてない
僕はそんな人だから
fjsw.
fjsw.
fjsw.
もう一度点滴を引き抜こうとした
でもお兄さんは諦めずに僕に話しかける
お兄さん.
お兄さん.
fjsw.
お兄さん.
fjsw.
お兄さん.
お兄さんの言葉はすごく優しかった
僕はお兄さんの言葉を信じることにした
ドアを、開けた
omr.
wki.
そう言いながら元貴と若井は泣きながら抱きついてきた
お兄さんの方を見る
お兄さんはにっこり笑って 「僕は邪魔かな」 と病室を出て行った
こんにちは✨
1500いいねありがとうございます😭 すごくすごく嬉しいです👍
この作品もいいねと感想よろしくお願いします🤲
そしてこの話は次回で最終話です 楽しみにしてくれると嬉しいです✨
それではまた!
コメント
5件
良かった!お兄さん…心からの感謝を申し上げます♡♡♡♡
うぐうううっ…………涙が…………… やっとお互いの気持ちを伝えられるときがきた…… 死のうとするとことかほんとドッキドキしたけどお兄さん優しいしそれを信じたのもまた素敵だし ほんとに最高✨️ まじでだいすきです 最終回楽しみだよ〜!!
お兄さんやさしいなぁあ。なんか、涙出てきそう!