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一ノ瀬 拓真

んーーー

拓真は机に向かい、険しい顔をしていた

一ノ瀬 拓真

志望動機って、会社ごとに書かないといけねえの

一ノ瀬 拓真

うわあ、めんど!

父親の言葉を聞いて

なにか行動をしようと決めた拓真だが

暇な時間はほとんどを友人との遊びに使っていたためか

楽しいこと以外には無関心で

何から始めたら良いのかわからなかった

必要な事から始めようと

就職活動の準備を始めようとしたが

想定以上の面倒くささに早速、拓真はやる気をなくしそうだった

一ノ瀬 拓真

文系だと十社以上が平均?

一ノ瀬 拓真

一社だけでもこんなにだるいのに?!

一ノ瀬 拓真

まじかよー

一ノ瀬 拓真

会社によってはテストもある?

一ノ瀬 拓真

ハードル高くね?

一ノ瀬 拓真

いきなり

一ノ瀬 拓真

でも、ただでさえ出遅れてるし

一ノ瀬 拓真

やらないとなー

一ノ瀬 拓真

ニートになりたいわけじゃ無いんだしな

一ノ瀬 拓真

ここは頑張るか

一ノ瀬 拓真

上手くいけばさっさと内定もらえるかもだし

一ノ瀬 拓真

ちょっとの間頑張ってみるか

伸びをしながら、そう考えた

面接官

それでは、志望動機を教えてください

一ノ瀬 拓真

はい、私が

一ノ瀬 拓真

お、御社を志望する理由は

履歴書を書いて

何とか面接に進むことが出来た会社の

一次面接を拓真は受けていた

緊張で呂律が上手く回らない

拓真自身もこんなに緊張する物だとは

思っていなかったのだろう

一ノ瀬 拓真

以上です

志望動機を言い終えて

面接官はパソコンにパソコンにタイピングする音だけが

面接室に響く

少しの沈黙があると

面接官は言葉を発した

面接官

それって

面接官

うちの会社じゃ無くてもいいですよね

一ノ瀬 拓真

・・・それは

面接官

業種では無く、弊社を志望する理由を教えてください

一ノ瀬 拓真

えっと、その・・・

拓真は黙り込んでしまった

予想外の言葉が返されて

戸惑いのあまり無言になってしまった

面接官

まだまだ勉強不足のようですね

面接官

結構です

面接官

では、次に

その後も面接は続いたが

拓真は上手く答えられなかった

一ノ瀬 拓真

まじでなてるわー

友人1

頑張ってるなー

友人2

やってられねぇよな

友人3

拓真の気持ち分かるぜー

大学の昼休みに

拓真は友人に愚痴を聞いてもらっていた

友人達は拓真の言葉に頷く

続けて友人のひとりが話した

友人1

もう今日は遊んじまおうぜ

友人1

どうでもいいだろ

友人1

将来なんて

友人1

オレらは遊んでる方が楽しいだろ

一ノ瀬 拓真

・・・

一ノ瀬 拓真

うえーい!

友人3

ふぅーー!

拓真はその夜カラオケで遊び呆けた

あんなにやる気があったのに

もう早速どうでもよくなり始めてきていた

友人2

楽しかったなー

一ノ瀬 拓真

ああ、やっぱりお前らといると楽しいわ

友人3

俺もー!

友人1

当たり前だろ?

友人1

次どこいく?

一ノ瀬 拓真

そうだなー

ドンッ

その時、拓真は何かとぶつかった

一ノ瀬 拓真

痛ッ

ペドラー

おっと

友人1

どこ見てんだてめぇ

ペドラー

これは申し訳ない

ペドラー

何分人が多いところには慣れていなくてね

友人1

言い訳するなよ!

友人1

怪我したらどうするんだ

ペドラー

そんなに怒らなくても

友人1

なんだと?!

一ノ瀬 拓真

おい、ユウタ

ペドラー

本当にそれでいいのかい?

ペドラー

君たちは

ペドラー

いや、君は

ペドラーの視線は確かに拓真に向けられていた

ペドラーに突っかかった友人はそれに気づかなかった

友人1

何言ってんだ。てめぇ!

友人2

ユウタ、さすがにそれ以上は

友人3

また警察にお世話になるぞ

友人1

ちっ

友人1

行こうぜ

一ノ瀬 拓真

あ、ああ

歩いていく友人に拓真はついて行く

1度振り向くと

ぺドラーは笑顔で拓真の方を見ていた

一ノ瀬 拓真

・・・

次の日

拓真はお金をおろしに行った

昨日遊びすぎたので

手持ちのお金を確保しようとした

今はその帰路である

一ノ瀬 拓真

はあ・・・

一ノ瀬 拓真

昨日は寝れんかった

一ノ瀬 拓真

飲みすぎたかなー

そんなことを呟いていると

ペドラー

どうも

一ノ瀬 拓真

あ・・・

一ノ瀬 拓真

・・・なんだよ

ペドラー

顔見知りだから挨拶しただけだよ?

一ノ瀬 拓真

あれで顔見知りって

ペドラー

細かいことはいいじゃないか

一ノ瀬 拓真

ったく

ペドラー

そうやって自分を強く見せるのは楽しい?

一ノ瀬 拓真

・・・オレの何を知ってる

ペドラー

何も、適当に言ってるだけ

一ノ瀬 拓真

なんだよこいつ

一ノ瀬 拓真

お前、なんなんだよ

ペドラー

ただのアクセサリー商

ペドラー

君も1つどうだい?

一ノ瀬 拓真

なんで俺が?

ペドラー

まあ、見ていきなよ

旅商人ペドラーは

邪魔にならない場所でトランクを開けた

一ノ瀬 拓真

俺に似合うのなんて

ペドラー

あるよ

ペドラー

僕が選んであげよう

一ノ瀬 拓真

選ぶ?

拓真はトランクの中を覗きみようとしたが

ペドラーは手元に布を被せたため中は見えなかった

しばらくするとペドラーは作業を終えて

拓真は特に急かすことも無く

ペドラーの姿を眺めていた

できたものを拓真に差し出した

ペドラー

アベンチュリンのネクタイピンだよ

それは緑色の石がついたネクタイピン

一ノ瀬 拓真

ほーー

拓真が手を伸ばそうとすると

ペドラーは手を引っ込めた

ペドラー

タダじゃないよ?

ペドラー

お代は5万円だ

一ノ瀬 拓真

そんなするのかよ!

ペドラー

こっちも商売だからね

ペドラー

でも、きっと君を助けてくれるよ

ペドラー

僕のジュエリーは特別だから

一ノ瀬 拓真

・・・

一ノ瀬 拓真

返金とかできるのか?

ペドラー

また会えたら受け付けようかな?

一ノ瀬 拓真

・・・

何故か拓真は信じてしまいそうになった

ぺドラーの話を聞いて

彼の声はどこか懐かしく感じるが

その正体は分からなかった

ペドラー

じゃあ、4万でどう?

一ノ瀬 拓真

もう一声

ペドラー

三万五千円これ以上は無理だ

一ノ瀬 拓真

分かったよ

一ノ瀬 拓真

まじで効果無かったら返金するからな

ペドラー

分かってるよ

ペドラー

ただ、一つだけ助言しよう

ペドラー

成功を掴むには

ペドラー

何事も君が1歩を踏み出す必要があるよ

ペドラー

Have a great journey

拓真はお金を渡した後

特にペドラーの言葉には答えず

歩いていった

続く

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