TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

【LINE162】俺に仕事を押し付けてくる職場の女上司

一覧ページ

「【LINE162】俺に仕事を押し付けてくる職場の女上司」のメインビジュアル

【LINE162】俺に仕事を押し付けてくる職場の女上司

1 - 【LINE162】俺に仕事を押し付けてくる職場の女上司

♥

3

2022年11月20日

シェアするシェアする
報告する

タカ

ちょっとナオさん!どういう事ですか?

タカ

外回りから戻ったら、仕事のミスについて俺部長に呼び出されたんですけど

タカ

あれ、ナオさんの仕事ですよね?俺の仕事になってるんですが!

ナオ

ああ、だってあれ、昨日私がタカ君の机に置いたのよ

ナオ

私には色々やる事があるのよ

ナオ

部下なら上司の仕事くらいやりなさいよ

タカ

いやいや、あれナオさんの担当していた仕事ですよね

タカ

俺は俺の仕事で今は手一杯なんです!

タカ

すみませんが、今はナオさんの仕事を手伝う暇はありません

ナオ

それは、あなたがただ単に無能なだけでしょ?

ナオ

上司から与えられた仕事、しっかりやりなさいよ

ナオ

高学歴の癖に、そんな事もできないの?

タカ

いや、学歴は今関係ないですよね?

タカ

俺は今、ナオさんの仕事について話してるんです

ナオ

もう!いつも理屈っぽいわね!

ナオ

いい加減にしてよ!私だって忙しいの!

タカ

いや、なら自分の仕事を片付けてくださいよ!

タカ

これはナオさんに与えられた仕事でしょう?

タカ

仕事を押し付けるのやめてくださいよ!

タカ

お陰で俺の仕事、全く進まないんですから!

ナオ

だから、それはあなたの能力が足りないだけでしょ!

ナオ

自分の無能さを人のせいにしないでくれる!

ナオ

私は忙しいの!

タカ

だから、せめて自分の仕事を終えてからにしてください!

タカ

俺、今日彼女とのデートの約束があるんですよ!

タカ

それまでに仕事を終わらせて帰ろうとしていたんです

ナオ

彼女とのデートくらいいくらでも埋め合わせできるでしょ!

ナオ

仕事にプライベートを持ち込まないでよ!

タカ

そういうナオさんは一体何に忙しいんですか?

タカ

見てる限り、ずっと自分の席にいるだけのような気が……

ナオ

だから、私は私で忙しいの!今婚活してるんだから!

ナオ

いい男を見つけるのに忙しいの!

タカ

いやいや、それこそプライベートじゃないですか!

タカ

なら自分の仕事を終わらせてからにしてくださいよ!

ナオ

うるさい!上司の私に意見するな!

ナオ

あなたは与えられた仕事をやりなさい!

タカ

そんなめちゃくちゃな……

ナオ

だってタカ君は私の部下でしょ?

ナオ

部下なら上司の命令は絶対よ!

タカ

いや、ならナオさんは部長の部下ですよね?

タカ

部長に与えられた仕事をしっかりやってくださいよ

ナオ

部長から聞いてない?私はタカ君に一任したって言ったわ

ナオ

部長にはそう説明して、私は定時に退社したの

タカ

確かに言ってましたけど、俺は受けたつもりはないと言いました

タカ

そもそも聞いていませんし。部長にも説明しましたよ

ナオ

でも、私はタカ君にお願いしたから。聞いていないなら今言ったわ

ナオ

それでいいでしょ?

タカ

いや、後出しじゃんけんにも程がありますって

タカ

聞いていない事を急に言われても……

ナオ

だから、今言ったでしょ?

ナオ

それに、今タカ君がやらなくてどうするの?

ナオ

誰もやる人がいないのよ?

タカ

はあ……今回は俺がやります

タカ

その代わり、次からちゃんと言ってください

タカ

こちらにもスケジュール調整があるので

ナオ

分かったから、それじゃ頼んだわよ

数週間後

タカ

ちょっとナオさん、どういう事ですか!

タカ

今日出社したら俺がセクハラした事になってるんですが!

ナオ

え?事実でしょ?

ナオ

だって昨日、タカ君と私最後まで残っていたじゃない

ナオ

しかも私の事ジッと見ていたし。ああ気持ち悪い

タカ

いやいや、昨日残っていたのはやる仕事があったからです

タカ

見ていたのは仕事が来るかどうか確認していたんですよ

ナオ

嘘、絶対私の事変な目で見ていたでしょ

ナオ

私だったら許されると思ったの?

タカ

いやそんな事ないですって!

タカ

また仕事を押し付けられるんじゃないかと警戒していたんです

ナオ

仕事ならある時に声をかけるわよ

ナオ

そこまで必死なのってやっぱり……

ナオ

だから、今朝部長に報告させてもらったの

タカ

だから、俺はやってないです!

タカ

第一、俺彼女いますから!

ナオ

彼女いるのに私を見て変な事考えてたの?

ナオ

何だかそっちの方が気持ち悪いわ

タカ

いや違いますって!また仕事を急に押し付けられるんじゃないかと

タカ

警戒していたんですよ!

ナオ

全く、言い訳がましい事ばっかり!

ナオ

私お陰で仕事が進められなくなったのよ!

ナオ

だから部長に報告したのよ、あんたをどうにかしてって

タカ

しかも何ですか?あの俺がナオさんに迫っている写真

タカ

俺あんな事なんてしてないんですけど、加工ですよね?

ナオ

貴方にそのつもりはなくとも、私がそうと言えばそうなの

ナオ

実際、部長からは処分を検討するって話があったでしょ?

ナオ

これであなたも終わりね

タカ

最初からそれが目的でした?

タカ

仕事を押し付けられる事の報告を防ぐために

ナオ

さあ、どうでしょう?とにかく、上司をそんな目でみるような

ナオ

部下はいらないわ

ナオ

懲戒解雇にならない内に、退職する事ね

タカ

セクハラで退職に追い込むのが目的ですか!

タカ

前々から思ってましたが、本当に最低ですね

ナオ

あなたがいくら言おうが、こういう事は女が優先されるの

ナオ

現に痴漢だってそうでしょ?男が大体引き起こすんだから

ナオ

実際、今回だってそうだったでしょ

タカ

そんな理不尽な……俺はやってないのに!

ナオ

これが上司に逆らった罰よ。次は活かす事ね

ナオ

今回の事でこれをよく覚えておく事よ

ナオ

まあ、次に就職先が見つかればだけど笑

タカ

いいです、大人しく退職します

タカ

いくら説明しても信じてくれないので

ナオ

あら、案外潔いのね

ナオ

まあ、だからと言って許したりはしないけどね

数ヶ月後

ナオ

タカ君、もう処分は言い渡された?

ナオ

そろそろ処分が言い渡される頃合いだと思うけど

タカ

ええ、退職する事になりました

タカ

不本意ですが仕方がないです

ナオ

だって私の事を見ていたのは事実だからね

タカ

もう俺がどれだけ声を上げようが誰も聞いてくれないので

タカ

会社を辞めるしかありませんよ

ナオ

残念ね、でもあなたが悪いのよ

ナオ

セクハラなんてするから

ナオ

むしろここで言い訳をする方が、男らしくないでしょ?

ナオ

きちんと反省する事ね

タカ

あの、何で俺が悪い事になってるんですかね?

タカ

あの写真も明らかに加工ですし

ナオ

本当、女でいてよかったわ

ナオ

私は当然の権利を行使しただけ

ナオ

現にこの結果を見れば、誰が悪いかなんて明らかでしょ?

ナオ

営業課じゃ、あなたの話が広がってるわよ

タカ

いや、ナオさんが流した話ですよね?

タカ

俺、何もしてないのにこうなってるんですが

タカ

仕事を押し付けた上、気に入らなければセクハラも

タカ

押し付けるんですか?

タカ

本当、こんな人を置いておく会社も会社ですよ

ナオ

タカ君、セクハラってのはね

ナオ

相手側がそう思ったらセクハラなの

ナオ

私がセクハラと言ったらセクハラなのよ

タカ

もう諦めてます。俺が何を言っても聞いてくれないので

タカ

ロクな調査もないし

ナオ

全く、私に逆らわずに大人しく仕事していれば

ナオ

こんな事にはならなかったはずなのにね?

ナオ

セクハラしたって聞いたら、彼女にも捨てられるんじゃない?

タカ

彼女には正直に話しましたよ

タカ

幸い、彼女は俺を信じてくれました

ナオ

あら、物好きもいるのね

ナオ

まあ少なくともこの業界では雇ってもらえないかもね

ナオ

彼女のヒモにでもなるか、土木とかの底辺ぐらいかしら

タカ

しばらくは休んでくれと言われました

タカ

本当、彼女と付き合えてよかったです

タカ

大人しく退職します

ナオ

まあ、それがいつまで続くかしらね

ナオ

ま、せいぜい底辺生活を謳歌してね笑

3ヶ月後

ナオ

ちょっとタカ君、どういう事?

タカ

ナオさん、何ですかいきなり?

タカ

俺もう退職して関係なくなってるはずなんですが

ナオ

だ、だってタカ君が退職したって分かった途端、

ナオ

顧客が何人か別の会社と契約を結んでしまったのよ!

ナオ

しかも聞いた話じゃ、タカ君がいる会社らしいじゃない!

タカ

ああ、俺次の会社でも営業として雇ってもらえたんですよ

タカ

それで、また営業かけて新たに契約したんです

タカ

それでも雇って貰えて、新たな契約も取りました

ナオ

勝手な事して!お陰でこちらは契約解除されたんだから!

ナオ

退職した後で会社に損害を与えるってどういう事?

タカ

いや、俺は今の会社の利益になる事をしているだけです

タカ

何で前の会社の事まで考慮しなきゃならないんですか?

タカ

それに利益を追求するのはナオさんの役目でしょう?

ナオ

それにしても、何でその会社に入れたの?

ナオ

面接で退職理由について聞かれなかったの?

タカ

ええ、それは正直に話しましたよ

タカ

前の会社で起こった事も全てです

ナオ

だったら何で……

タカ

面接官の中に、俺と同じ会社で働いていた人がいたんですよ

ナオ

へ?

タカ

ナオさん、どうやらその人にも仕事を押し付けていたそうですね

タカ

俺と全く同じやり方で

タカ

それで俺のせいではない事が分かり、入社する事ができました

タカ

前の人は仕事を押し付けられる段階で退職したそうですが

ナオ

そ、そんな事って……

タカ

世間って広いようで狭いですよね。ナオさんの事を話すと、

タカ

あの人まだそんな事してるのかって言ってましたが笑

ナオ

こ、この裏切り者!

ナオ

あんた、私を陥れるためにそんな事したんでしょ?

タカ

はあ?何を言ってるんですか?

タカ

俺はただ事実を伝えただけですよ

タカ

ロクに連絡もされずにただ仕事を勝手に押し付けて

タカ

バレそうになればセクハラを押し付けて退職させるって

タカ

全部ナオさんがやった事ですよね

ナオ

だ、だって!上司の仕事は部下のものでもあるでしょ?

ナオ

なら、やるのは当然の事じゃない!

タカ

それ、面接官の人も言われたと言っていましたよ

タカ

全く同じだそうです

タカ

少しは学習してくださいよ~

ナオ

うるさい!元上司に向かって何て口の利き方なの!

ナオ

元部下なんだから少しは……

タカ

元って事は今は違いますよね?

タカ

もうあなたの部下ではないですし

タカ

ナオさん、卒業しても先輩面するタイプですか?

ナオ

うるさい!今はそんな事関係ないでしょ!

ナオ

あなたが持っていった契約、こちらにも寄越しなさいよ

タカ

いやいや、そんな事できませんよ

タカ

ナオさん正気ですか?ライバル会社に向かって

ナオ

だって、私のせいで契約取られたって言われてるのよ!

ナオ

何とかしてよ!

タカ

いや、そんな事言われても無理ですって

タカ

もう俺、その会社の社員じゃないんですから

タカ

それに、ナオさんの実力次第で契約取れるでしょう?

ナオ

そ、それが……

タカ

ああ、普通に営業かけるんじゃ無理ですか

タカ

面接官の人から聞きましたよ

ナオ

ナオさん、枕営業していたみたいですね

ナオ

入社した後に聞きました

ナオ

は、はあ?何を言ってるの!

ナオ

言いがかりはやめてよ!

タカ

俺に仕事を押し付け始めたのは、バレそうになったからですよね?

タカ

面接官の人、証拠も持っていたそうです

タカ

その前にミスを押し付けられ、これは無理だって辞めたそうですが

ナオ

ど、どうする気なの……?

タカ

決まってるじゃないですか。そちらの会社に証拠送りますよ

タカ

見て見ぬふりはできませんよ

ナオ

ねえ、お願い辞めて!そんな事されたら……

タカ

だってナオさん、言っていたじゃないですか?

タカ

部下は上司に与えられた仕事をするものだって

タカ

なら、上司のミスを報告するのも部下の役目ですよね?

タカ

では

ナオ

ちょっとタカ君!待ってよ!タカ君!

後日談

タカ

その後、俺が前の会社に内容証明を送ると、

タカ

ナオさんは枕営業で懲戒解雇となりました。

タカ

俺や面接官の人に仕事を押し付けていた件も明るみになり、

タカ

その業界内では悪い意味で有名な人となってしまったそうです。

タカ

俺は新しい会社で今でも営業を続けており、

タカ

忙しいながらも充実した日々を送っています。

この作品はいかがでしたか?

3

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚