学校が終わったある日のこと 少し体調も良くなった紗倉は、1人、通学路を歩いていた。
紗倉
はぁ...。
紗倉
私も友達と帰りたいけど
紗倉
あいにくそんな友達出来るわけない
紗倉
私が少し咳したら、
紗倉
すぐ病気がうつるー!って
紗倉
あ?
紗倉
こっちはマスクしてても咳は出るんだよ!!
紗倉
😡😡😡😡😤😤😤
紗倉
...。
紗倉
何一人で愚痴ってるんだろw
紗倉
友達欲しいなぁー
ピロリン🎶
紗倉
キャッ!
紗倉ー 今夜、久しぶりに葵くんが帰ってくるわよ! お母さん
紗倉
え!ホントに?!
紗倉は嬉しさのあまり1人で元気に家に帰った。
紗倉
ただいまー
紗倉の母
おかえり!
紗倉の母
紗倉、お母さん今から葵くんを迎えに空港に行くから、帰って来るまで自由にしてていいわよ~
紗倉
うん!行ってらっしゃい!
紗倉の母
いってきまーす
ガチャッ
紗倉
(とりまプレゼント買いに行く?)
紗倉は今16歳。 幼なじみの葵と別れて10ほど経つ。
紗倉
どこに行こっかな~
その時、高層ビルを目にした紗倉は、ため息をついた。
紗倉
はぁ...。
紗倉
私がもうすぐ死んで、何年か経ったらもっと高い高層ビルができるんだろうなぁ...。
そう思うと、紗倉は急に悲しい気持ちでいっぱいになった。
紗倉
まだダメ!葵を喜ばせなきゃ!
お店に向かおうとしたその時...。
葵
あれ?紗倉...?
紗倉
え...葵?
紗倉の母
紗倉、今空港から帰って来たの。
紗倉
そうなんだ!
紗倉の母
せっかくだから、2人でお出かけしてたら?
紗倉
お出かけ...?
今から..?
今から..?
紗倉の母
ええ。お母さんは家でご飯の用意してるから。
葵
嫌なの?笑
紗倉
い...嫌じゃないもん!
葵
笑笑
葵
どこ行く?
紗倉
あ!うさぎカフェ行きたい!
葵
じゃあ、行こっ
紗倉
うん!
紗倉
(久しぶりに葵と会えて良かった
ε-(´∀`*)ホッ)
ε-(´∀`*)ホッ)
紗倉
(でも、葵は私の気持ちに、気づいてないよね...。)
紗倉
(私の気持ちにそろそろ気づいて欲しい...。)
葵
どうした?
紗倉
なんでもないよ?!
葵
...。
紗倉
葵こそどうしたのー?
葵
なんでもないよ🙂
紗倉
そう??
葵
(かわいい...//)
紗倉
葵
紗倉
ここのケーキ美味しかった😋
葵
うん!
葵
紗倉、次図書館行ってもいい?
紗倉
うん!行こっ
紗倉
(この本難しそう...。)
紗倉
(あっ!この本気になる!)
ページをめくると、不思議な感覚がした。 ページを、めくるたびに、自然と内容が頭に入ってくる。
紗倉
(何これ...。)
だんだん読み進めていくうちに、身体が軽くなっていく感覚がした。
紗倉
(何なの...!?)
ドサッ
葵
紗倉...!!
紗倉が倒れた周りには、桜の花びらが何枚か落ちていた。
葵
今は冬なのに...。
葵
どうして花びらが?
紗倉
ん...?
葵
紗倉!
紗倉
葵っ...!
すると、自然と出た涙が次々と桜の花びらに変わっていった。
葵
(図書館で見た花びらと同じだ...。)
葵
これは...。
紗倉
私、思い出したの。
紗倉
自分は人間じゃないということを。
葵
どういうこと?
紗倉
私はね、天気や自然を、操ることができる姫だった。
紗倉
悩みに振り回される人間を、少しでも癒してあげたくて、自分の力で桜の気になった。
紗倉
でも、桜の花びらが散る度に、私も弱ってきて...。
紗倉
最終的に姫に戻ったけど、私は抱えるはずのない悩みを抱えてしまった。それに怒った父上が、私を人間に変え、命は桜の木のままにしてしまった。
紗倉
分かりやすく言うと、桜の花びら(命の欠片)が散る度に、私の記憶や寿命は縮んで来ているの。
紗倉
悩みを抱えるたび、寿命が縮んでいる
葵
そうだったのか
紗倉
うっ...!
葵
!
紗倉
気にしないで...
葵
(紗倉の胸元のネックレス...。)
葵
(色が違う)
葵
(青色から、真っ赤になってる)
謎の女の子
ふふふっ
謎の女の子
バレちゃった?