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Sherlock〜名探偵〜

第1話 - Sherlock〜名探偵〜（忘却の香水編）

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2019年11月04日

#探偵

（活動停止中）美智子信者

暖かな日差しが降り注ぐ部屋… 基、探偵事務所。ここの持ち主はエマ・ウッズ。可愛らしい瞳と綺麗な金髪の美しい女性である。

エマ

やっぱり、朝はコーヒーに限るなの〜

エマ

ｺﾞｸｺﾞｸ

エマ

美味しいなの！

彼女が優雅なコーヒータイムを過ごしているとドアが乱暴に開けられた

ナワーブ

エマ！エマ！

エマ

ナワーブ！

エマ

いっつも言ってるでしょ？ドアはゆっくり開けて

ナワーブ

ごめん！

彼はナワーブ・サベダー。小さな帽子とスプリング型の腕輪をつけた可愛らしい少年だ。郵便配達などの仕事をしているがエマの助手でもある。

ナワーブ

それより！新しい依頼が来たんだ！

ナワーブ

ポストに手紙が入ってて…

エマ

…どんな依頼？

ナワーブ

ちょっと読んでみるね

エマ

ふむふむ…

ナワーブ

思ったより近くだね

エマ

よし、早速向かうなの

ナワーブ

え？コーヒーは？

エマ

事件の方が大事なの！

ナワーブ

…飲んでいきなよ、勿体無い…

エマ

ナワーブが飲んでいいから！

エマ

先行ってるなの！

ナワーブ

えっ、ちょっと、エマ！

ナワーブ

………

ナワーブ

し、仕方ない、勿体無いもん

ナワーブ

ｺﾞｸｺﾞｸ…

ナワーブ

……これって…間接…キ…キス…だよね？

ナワーブ

…ﾌﾙﾌﾙ…ち…違うよね…

タッタッタッ… ガチャン…

エマ

えぇっと…

カサッ…

エマ

………？？

ナワーブ

エマ、地図見れないでしょ

エマ

み、見れるの！

エマ

…ﾑﾑﾑ…

エマ

…やっぱ分からないなの

ナワーブ

貸して

ナワーブ

………

ナワーブ

……こっちだね

エマ

流石ナワーブ！

エマ

さぁ、道案内頼むなの！

ナワーブ

えぇ〜…

ナワーブ

…分かったよ

……タッ…タッ…タッ… カツン　カツン　カツン

？？？

ミツケタ…エマ・ウッズ…

？？？

タダイマ目標ヲ確認

？？？

直チニ、計画ヲ実行シマス

カツン…カツン…カツン…

エマ

こんにちはなの

ウィラ

…こんにちは、エマさん

エマ

エマでいいなの！

ウィラ

そう…？

ナワーブ

………

ナワーブ

ｺﾞﾎﾝ、本題に入りますけど

ウィラ

あぁ、そうよね、ごめんなさい

ウィラ

えぇと…

ウィラ

実は、私は調香師なのだけど…

ナワーブ

ちょうこうし？

ウィラ

えぇ、香水のお店も持ってるのよ

ウィラ

実は、事件はお店で起こったの…

ナワーブ

なるほど

ウィラ

それで、そのお店のショーウインドウに、一番高くて、一番特別な香水を入れていたの

ナワーブ

へぇ…？

ウィラ

それで、今朝ショーウインドウを見てみたら…

ウィラ

香水が無くなっていたの…！

エマ

なんと…！

ナワーブ

香水だけのことで…？

ウィラ

ハァ…？『だけ』ですって？

ウィラ

貴方、あの香水がどれだけ危険か知らないの！？

ナワーブ

え？

ナワーブ

……いや

ウィラ

あの香水はね、『忘却の香水』というの！

ウィラ

…名前のとおり、使用者の記憶を消す香水よ…

エマ

！？

ウィラ

それも、嫌な記憶だけね

ウィラ

だけど、多用しちゃうと、普通の記憶も無くなっていく…

ウィラ

だから、一回貸すごとに、多額のレンタル料を払って貰っていたの

ウィラ

そうすれば、何度も何度も、使うことはなくなるでしょう？

ナワーブ

…なるほど

ウィラ

だけど、盗まれた！

ウィラ

きっと、犯人は忘却の香水を愛用していた人だわ

エマ

なるほど…

ウィラ

一応、目星はつけてあるの

エマ

…誰なの？

ウィラ

はい、この紙に写真と名前をまとめてるわ

ナワーブ

…なんで写真を…

ウィラ

借りる人には、一応写真を撮らせてもらってるの

ウィラ

ちゃんと確認してね、かなり重要なはずよ

エマ

ふむふむ…

ウィラ

この人達が、香水を愛用してる人達よ

エマ

ふむ…一人づつ、どんな人間か、説明してもらっても？

ウィラ

分かったわ

ウィラ

えぇっと…『クリーチャー・ピアソン』

ウィラ

彼は怪しい感じだけど、とても良い人だわ

ウィラ

だけど、時々レンタル料をツケにしてる

ウィラ

まとめて払ってるのよ

ウィラ

見た目と、香水の使用率からして、お金はあるようだけど

エマ

なるほど…？

エマ

ナワーブ、メモしといてなの

ナワーブ

了解

ウィラ

次に…『エミリー・ダイアー』

ウィラ

彼女は、香水を月に三回は使ってるわ

ウィラ

まだ、記憶は無くならない程度の使用量ね

ウィラ

でも、たまに値下げ交渉をしてきた

ウィラ

料金が不満だったみたい

ウィラ

彼女も、お金はあると思うわ

ウィラ

多分ケチなだけ

ナワーブ

ふむふむ…ｻﾗｻﾗ

エマ

ナワーブ、（美人）なんて書くんじゃないなの、消せなの

ナワーブ

………ｷｭｯｷｭｯ

ウィラ

…いいかしら？

ナワーブ

どうぞどうぞ

ウィラ

次に『イソップ・カール』

ウィラ

彼はいっつも挙動不審

ウィラ

だけど、根はいいはず、多分ね

ウィラ

盗みを働きそうな人には見えないわ

ウィラ

でも…少し心に素直すぎた

ウィラ

思ったことは、考えるより先に行動してしまう、そんな人よ

エマ

ふむふむ…なるほど

エマ

では、最後…

ウィラ

彼は『ノートン・キャンベル』

ウィラ

過去にあった辛い出来事を忘れたいらしいのだけど

ウィラ

なかなか消えないのよ、これが

ウィラ

だから彼は、香水をまるまる１瓶欲しがってた

ウィラ

危険だと教えたのだけどね…

ウィラ

…気になるのはこの四人ぐらいかしら？

エマ

オーケー、分かったなの

エマ

ナイエルさん、犯人がわかったら、連絡するなの

エマ

ここに連絡してなの

ウィラ

分かったわ…

ウィラ

お願いね、エマ、貴方だけが頼りなの…

エマ

任せてなの！

ナワーブ

それじゃあ、代金とかの話は、解決してからで…

ウィラ

分かった

ウィラ

それじゃあ…ね

ガチャ…バタン

テクテク…

ナワーブ

あれ？待って、この道は…

エマ

ん？

ナワーブ

事務所への道じゃ…ないよね？

エマ

うん、今からちょっとね

ナワーブ

…？

エマ

　“ﾌｨｵﾅ”
…情報屋に会いにいくの

ナワーブ

フィ、フィオナ・ジルマン！？

ナワーブ

あの知らないことはないって噂の情報屋の…？

エマ

ううん、彼女はあくまでも情報提供者

エマ

全てを知ってるのは、彼女の助手、イライ・クラーク

ナワーブ

へ、へぇ…

ナワーブ

どうやって知り合ったの？

ナワーブ

彼女は親しい人にしか情報を提供しないって聞いたよ

エマ

ちょっと…ね

ナワーブ

それ…！彼等の名刺…！？

エマ

そう、名刺交換でお友達になったの

ナワーブ

えぇ…！？それだけ…！？騙されてるんじゃ…

エマ

ううん、あっ、ほら、ついた

ナワーブ

え…暗…

エマ

ほら、行くなの！

ナワーブ

うわぁぁ、引っ張らないでよぉ！

カツ…カツ…カツ…

エマ

ナワーブ…静かにしててね

ナワーブ

うん…

エマ

スゥゥゥ…

エマ

ホー！ホー！ホー！

ナワーブ

え、エマ…？

エマ

ホー！ホー！

ナワーブ

（どうしよう…エマがおかしくなっちゃった…）

エマ

ホー…来た！

梟

ピューイ！

ナワーブ

梟！？

エマ

ぽっぽちゃん、案内してなの

梟

ピューイ！

ナワーブ

あ、案内ってどういう…

エマ

この路地、迷路みたいになってて、一人で行くのは無理なの

梟

ピュー！ピュピュー！

エマ

ほ、ほら、早く行かないと置いていかれるの！

ナワーブ

え？ま、待って！

数分後……

ナワーブ

ハァ…この梟…飛ぶの速すぎる…ハァ…

エマ

ぽっぽちゃん、ありがとうなの！

エマ

はい、ご褒美なの

梟

ピュー♡

エマ

よしよし！

エマ

さて、フィオナはこの扉の先なの

ナワーブ

…ｺﾞｸﾘ

ガチャ……

エマ

やっほーなの！

イライ

やっほー

フィオナ

やぁ、エマ

エマ

今日は、助手も連れてきたなの！

ナワーブ

ど、どうも…

フィオナ

やぁ、どうも、おちびさん

イライ

ハハ、なんか可愛いな

ナワーブ

お、俺、そんな年じゃないですから！

フィオナ

アハハハ！面白い子だな！

フィオナ

さ、座って

ガタ…

ナワーブ

………

周りにあるのは怪しげな人形や水晶玉、ドリームキャッチャー。 …ケースに入っているのは ……タコの足？しわくちゃになったタコ足のような物が暴力的な程眩しいライトで照らされている。

ナワーブ

（不気味だな…）

エマ

さて、早速だけど、この人達について聞きたいなの

イライ

あれ？

フィオナ

ふむ、イソップか

エマ

“個人的に”知ってるの？

フィオナ

あぁ、ここの常連さんだからな

イライ

そして、僕の友達でもある

イライ

彼についてなら、“眼を使わなくても”教えられるよ

ナワーブ

え？眼？

イライ

簡単に言えば、一種の占いだよ

ナワーブ

ふ〜ん…

エマ

他の人達のことは？

フィオナ

…エミリーなら知ってる

フィオナ

一度病院で会っただけだがな

イライ

他は知らないな…

フィオナ

あっ、ノートンは見たことあるぞ

イライ

え？

フィオナ

病院にいた

イライ

ふ〜ん

エマ

一人づつ情報を教えてなの！

フィオナ

オーケー、イライ、頼んだぞ

イライ

はーい

イライ

えぇっと…イソップからいこうか

イライ

イソップ・カール。年は22。職業は納棺師。

イライ

極度の社交恐怖を持っていて…仕事の出来栄えもあってか、お金はそこそこある。

イライ

彼は良い人だよ、とても犯罪を起こすような人じゃない

イライ

でも、ちょっと不気味だね…彼は『今週近所で死ぬ人はいるか』と聞いてくるんだ

エマ

なぜそんなことを？

イライ

先に仕事をしておきたいんだとさ

エマ

ふぅん…

フィオナ

じゃあ、次はエミリーだな

フィオナ

エミリー・ダイアー。医師だ。年は…

イライ

32。

フィオナ

…だそうだ

フィオナ

職業的に金はあるはずだ。イライ、後は頼む

イライ

えぇと…どうも、違法手術で金を稼いでるみたいだ

イライ

普通に犯罪者だね

ナワーブ

なんだって！？じゃあ、通報を…

イライ

通報しても意味ないと思うけど

ナワーブ

…………

イライ

でも、盗みなんて平気でやりそうな女だよ

ナワーブ

雌狐…ﾎﾞｿｯ

フィオナ

だね、その呼び方がピッタリだ

イライ

…あー、この人、一回やらかしたんだね

イライ

顔も名前も変えてる

ナワーブ

相当だね…

イライ

うん、結構やばい人だと思う

エマ

ノートン・キャンベルさんは？

イライ

ノートン・キャンベル、年は…

イライ

不詳…？

エマ

え！？

イライ

ごめん、年齢だけ視えないんだ

フィオナ

そんなこともあるんだな

イライ

いや、初めてだよ

イライ

…彼は探鉱者だけど…昔は違ったみたい

イライ

どうも、過去に落盤事故に合って…

イライ

あって…

ナワーブ

？

イライ

…………！？

イライの顔から血の気が引く。真っ青になりながらもイライは口を開いた。

イライ

…いや、これは言わなくていいか

イライ

その時に見つけた磁石を使って、仕事をしているみたいだ。

イライ

あと、暗闇と閉所が苦手。

フィオナ

ふむ、閉所恐怖症か

イライ

うん

イライ

彼もお金はそこそこあるみたい

エマ

じゃあ、最後にクリーチャー・ピアソンさん

イライ

年は30。

イライ

幼いときに親に捨てられ、大人になってからは孤児院を経営してるみたい。

イライ

子どものときは、生きるために盗みを働いてたみたいだね…

イライ

でも、罪悪感はあったみたいだ。

イライ

今は何かと成功して、お金持ちになったみたいだけど、過去の悲しい記憶は消えない。

イライ

だけど、『良い人』だよ、彼は。

エマ

世にいう『慈善家』さん？

イライ

どうかな、僕はこれ以上彼について深入りしたくないから

エマ

分かった…情報提供ありがとうなの

イライ

あぁ……

イライ

………

エマ

あ、ごめんなの！

イライは暫く黙ったあとエマに手を差し出した。彼女は暫くキョトンとしていたが “代金”　　　　　　　　　　　　お礼を待っているのだと気づきお金を渡した。

イライ

毎度あり

イライ

じゃあね

エマ

また今度もよろしくなの！

フィオナ

あぁ、待ってるよ

フィオナ

さて、悪いけど早く出てくれ

フィオナは時計と、タコの足？を確認し二人を追い出すように外にやると急いでドアを閉めた。

エマ

さて、情報も揃ったし、事務所に戻るの

ナワーブ

分かった…けど、その前に何か買いに行こうよ

ナワーブ

刺激的なミステリーは、食欲も刺激するでしょ？

エマ

確かにそうなの！

エマ

事務所に行く前に、ドーナツとコーヒー買うなの！

ナワーブ

やった！

ナワーブ

僕、いいお店知ってるんだ！

ナワーブ

エマ用のコーヒー買ってるのもそこなんだよ

エマ

そうなの？

エマ

楽しみなの〜♪

ナワーブ

こっちこっち！

カランカラン…

ナワーブ

デミ！来たよ！

デミ

いらっしゃい！ナワーブ！

デミ

ん？あぁ、そちらは…

エマ

エマ・ウッズ、探偵なの！

デミ

ナワーブに話は聞いてるよ、うちのコーヒーが好きなんだってね？

エマ

うん！

デミ

あんたの噂は聞いてるからね！名探偵さん！うちとしては鼻が高いよ

デミは薄い化粧の大人っぽい女性でおそらく二十歳だ。長い髪は結ばずそのままにしているがそれが気にならないのは多分明るい表情のおかげだろう。

デミ

私は、デミ・バーボン。ここの店主さ。よろしく。

エマ

よろしくなの！

エマ

…あれ？それって…お酒？

デミ

あぁ、これかい？

エマは後ろの棚に並べてある瓶を指差した。デミは少し微笑むと瓶を一つ取りエマに見せた。

デミ

うちの店は、朝昼はカフェ、夜はバーになってるんだ

デミ

だからお酒も並べてるのさ

エマ

へぇ〜…

デミ

そういや、今日は何を買いに来たんだ？

ナワーブ

テイクアウトで、コーヒーとカフェオレ…あと…

ナワーブ

そうだ、今日のドーナツは？

デミ

ええっと…

デミ

レイズド・ドーナツと、シナモン・シュガー、それからチョコレートと、チョコレート・ココナツだよ

ナワーブ

じゃあ、僕はシナモン・シュガーとチョコレート、エマはどうする？

エマ

じゃあ…チョコレート・ココナツとチョコレートにするの

デミ

オーケー、ちょっと待ってな

デミ

あ、それから、コーヒーはミルクか砂糖はつける？

エマ

うん

デミ

砂糖は何個？

エマ

う〜ん…三個

デミ

オッケー、ナワーブはいつもどおり、ミルク多めね？

ナワーブ

うん！

デミはメモを取ると、奥のキッチンに消えた。

エマ

ここのドーナツって美味しいの？

ナワーブ

とびきりね

エマ

…ココナッツとシナモンはどっちの方が美味しい？

ナワーブ

う〜ん…個人的には家庭的なシナモン・シュガーの肩を持ちたいんだけど…

ナワーブ

これは、答えを出さないのが正解だと思うな

エマ

他にも、たくさんある、甲乙つけがたい問題みたいに…か

エマ

それはそうと、人生の暗い面に話題を移そうか

始まった。エマ・ウッズの推理が。彼女は推理中だけ口調が変わる。急に変わるもんだから初めて聞いた人はてっきり彼女が怒っているのかと驚くものだ。

エマ

まず、ウィラ・ナイエルさんの香水が盗まれた。

エマ

それもかなり危険な香水だ。

ナワーブ

使用者の記憶を消す香水だよね

エマ

そして、怪しい人物は

エマ

『クリーチャー・ピアソン』

エマ

『エミリー・ダイアー』

エマ

『イソップ・カール』

エマ

『ノートン・キャンベル』

エマ

しかし、イライの話を聞く限り、全員犯罪を起こすような人物ではないことが分かった。

ナワーブ

え、でも…エミリーは昔犯罪を…

エマ

過去に犯罪を犯したなら、逆に盗みなんてやらないはずだ

エマ

もう一度警察にお世話になるのはごめんなんだろう

エマ

顔を変えたとしても、すぐにばれるものだ。

エマ

『ノートン・キャンベル』の場合、閉所と暗闇が苦手なら

ナワーブ

夜に盗みは働けない…？

エマ

そう、そして『イソップ・カール』。

エマ

彼はイライに『今週人が死ぬか』聞いていた

エマ

つまり、今週は仕事に集中していたはず

ナワーブ

忙しくて盗みは働けない…

エマ

そして最後、『クリーチャー・ピアソン』

エマ

彼は盗みたいほど香水を欲しがっていたわけじゃない。お金もあるようだし

ナワーブ

じゃあ、犯人は？

エマ

…まだ情報が足りない

エマ

この中で一番可能性があるのは、『ノートン・キャンベル』

エマ

彼が何かしらの方法で、暗闇と閉所への恐怖を乗り越えていたら？

ナワーブ

なるほど…

エマ

…ノートンの家に向かおう

ナワーブ

え！？住所は分かるの？

エマ

実はさっき、イライに住所を聞いてたんだ

ナワーブ

（いつのまに…！）

エマ

その前に、コーヒーとドーナツを受け取ろうか……なの！

ナワーブ

う、うん

ナワーブ

（元に戻った…）

デミ

お待たせ〜！

デミ

はい、どうぞ

エマ

わぁい！ありがとうなの！

ナワーブ

エマは先に行ってて、僕がお金払っとくから

紙袋を受け取りながらナワーブが言う。エマはお礼をいうと店から飛び出した。

ナワーブ

…はい、お金

デミ

あのさ、聞きたいんだけど

デミ

彼女、ホントにあの名探偵？

名探偵エマ・ウッズ。彼女の前ではどんな嘘も見破られるという。別名『Sherlock』現代のシャーロック・ホームズとまで呼ばれるようになった… 　　　　“ｳﾜｻ” それが彼女の物語だ。

ナワーブ

ホントだよ

ナワーブ

普段はあんなふうにボケッとしてるけどね…

デミ

とても信じられないねぇ…

デミ

そうだ、今度依頼してもいいかい？

ナワーブ

うん、今度ね

ナワーブ

さて、早く行かないと見失っちゃう

デミ

あぁ、そうだね、いってらっしゃい

ガチャン…バタンチリンチリン…

デミ

…！いらっしゃーーーー

デミ

………

デミ

……おやおや、嫌な客が来たもんだね

？？？

デミ、奴について話せば、命だけは救ってやろう

デミ

奴って誰のことだい？

？？？

知らばっくれるな…

？？？

エマ・ウッズのことだ…

デミ

はっ！嫌だね

デミ

第一、私は彼女についてなんにもしらないよ！

？？？

ホントだな？

デミ

ｳﾞｯ…ほ、ほんとだよ…

？？？

…また来るからな

デミ

ふん、もう来ないでほしいね！

ガチャ…バタン

ナワーブ

エマァァ！！

エマ

あっ、ナワーブ、思ったより早かったの！

ナワーブ

住所は？

エマ

〇〇-〇〇〇

ナワーブ

えっ、近所じゃん

エマ

えっ、そうなの？

ナワーブ

うん、こっち！

エマ

わわ、待って！

エマ

すいませーん！

ピンポーン… ガチャン

ノートン

…どちらさま？

エマ

私、こういう者なの

ノートン

あぁ…貴方の話は聞いたことありますよ

ノートン

で、その名探偵さんがなんでここに？

エマ

実は、ウィラさんの香水について聞きたいなの

ノートン

香水…？

ノートン

あぁ、『忘却の香水』のことですよね？

エマ

そうなの…

ノートン

それなら………………

ナワーブ

えぇっ！？

エマ

…なるほど…

エマ

謎が解けたなのっ！

ナワーブ

ホントっ！？

エマ

犯人は………

この作品はいかがでしたか？

100

8件

ふわぁぁぁ！॑⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝⋆* めっちゃ好きです！サイコーです！なにもかもが！

うぅっっっっっひょぉぉぉぉぉおぉ！！！←1番テンション高い人

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