藍 花
何か 隠してますか … ?
嗚呼 遂に言ってしまった
楓
… 、そうだなぁ
楓
どっから話そうかな
何時も通りの明るい声は 何処か 牙骨無 様に聞こえた
楓
俺さ 、母親が嫌いなんだ
藍 花
え 、
理想の高い親 将来を押し付けられ
勉強ばかりで 自分なんて見やしない
明るく振舞う
偽りの仮面
これが本音なのだと
言い聞かせていた
一 年 前 楓 side
その日は 模試の結果が分かった帰りだった
想像より悪い点数 怒られるんだろうと思うと憂鬱で
楓
( … 俺のしたい事って何だっけ 、)
考える事すら面倒だった
__ あの これ落としましたよ 、!
そんな時に 君と出会った
楓
あぁすみません
ありがとうございます
ありがとうございます
… あれ 、もしかして
氷室くん?
氷室くん?
楓
、 冴希さん?
其れ迄地面に向けていた視線 見上げると同じクラスの冴希さんだった
駅のホーム 思えば同じ様な出逢い方をしたんだな
翌 日
諷 華
一緒の電車だったんだ 笑
楓
な 、吃驚した 笑
あの後軽く雑談をして 同じ電車である事が分かった
この日から一緒に登校し始めた
諷 華
ねぇ 、楓
楓
ん?
諷 華
数学教えてくれないかな … !
楓
いいけど …
諷華めっちゃ頭良いじゃん?!
諷華めっちゃ頭良いじゃん?!
暫く経つと お互い名前で呼び合う様になった
諷 華
それがさ 、今回のテスト範囲のとこ
ほんっと分かんなくて!
ほんっと分かんなくて!
楓
成程!
俺で教えられるとこなら聞いて ー
俺で教えられるとこなら聞いて ー
諷 華
ありがとう
人に頼るのも 頼られるのも上手で
諷 華
そういう事か … 分かってきた!
楓
お 、良かった
諷 華
ほんと何でも出来るよね
羨ましすぎる
羨ましすぎる
楓
いやそんな事ないって 笑
其れは君の方なのに 何時も褒めてくれて
” 才色兼備 ” 其れが相応しい子だった
俺は何時しか 恋心を抱いていた
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