あなたの隣で笑ってたい

あなたの隣で笑ってた

僕の彼女が昨日死んだ

交通事故だったらしい

僕は前日プロポーズをして返事はokだった

のに…

カタ

「マ……く……ん？」

「マサくん？」

普通なら怖がるだろう

でも僕はそれよりもカナちゃんに会えたことが嬉しかった

カナちゃんはニッコリと笑って………

ち

が

う

カナちゃんじゃない。

今までわからなかった

ニッコリ笑った時ハッキリ顔が見えた瞬間

これはカナちゃんじゃない……

なんで知ってるんだ

こいつ

口元が更にニヤリとした

僕は寒気が走った

「誰だ」

ニヤリと笑っていた口元が一瞬で

真顔に戻った

ずっと

ずっと

ずっと

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっ

と

僕は必死で逃げた

逃げて

逃げて

逃げて

着いた場所は

カナちゃんが死んだ交差点だった

「どこ行くの？」

また笑っている

「うふふ」

「あなたの隣で笑っていたいの」

気づいた

こいつは見た事がある

こいつは……

カナを轢き殺したやつだ