綺麗なモノが好き。
汚いモノは嫌い。
ただそれだけだった。
ある日、いつものように学校から帰ろうとすると不意に後頭部をナニか、重い鈍器で殴られた。
ソレは一瞬のことでオレは地面に倒れ込んだ。
気がつくとオレは町一番古汚いと言われる森の奥の館の前に居た。
ハッとして「やめて」と強く抵抗するが体の弱いオレの抵抗等ガタイのいいクラスメイトには効かなかった。
笑いながらクラスメイトはオレを館へ投げ入れる。
それからかなり年季の入っている様な扉を素早く閉め大きい岩を扉の前に置いて去っていった。
中は窓から光が入り薄暗く、如何にもナニかが出てきそうな雰囲気を醸し出していた。
意外に蜘蛛の巣などはなく、思ったより綺麗だったのが不幸中の幸いだった。
目の前には三方に分かれている通路と上へ続く階段のみだった。
俺は思わず「ガクッ」と肩を落としその場で蹲った。
すると突然「どうしたの?」と声をかけられた。
コメント
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最後に呼びかけたのは誰だろうなぁ…