紫音しおん
思ってもいないことを言ってしまった
紫音しおん
紫音しおん
コンコン
ベットの上に横たわり
そんなことを考えていると
ドアが叩かれた
ガチャ
ドアを開いて外に出る
そこには俺の大好きなハンバーグと
一枚の小さな紙が置いてあった
ガチャ
紫音へ 今日の夕飯は紫音の大好きなハンバーグだよ!お腹がすいたら食べてね! それと、さっきはごめんなさい お母さんも強く言い過ぎたね、 反省してるよ、お父さんのことは申し訳ないけどまだ教えられない。ごめんね 普通の家庭じゃないかもしれない、でもこれからお母さんと幸せな思い出をつくって行こうね! お母さんより
お母さんの不器用だけど
愛情のこもった字で書かれた手紙は
俺の心によく響いた
紫音しおん
そう思い俺は花屋に行った
カランカラン
紫音しおん
花屋の店員
紫音しおん
花屋の店員
そう言って店員さんが見せてくれたのは
桃色のカーネーションだった
紫音しおん
ピピピッピピp
カチッ
大きく背伸びをして
窓から太陽の光を浴びる
紫音しおん
リビングに行ったらまず
母さんに謝罪と感謝を伝えよう
そしてこの花を渡そう
きっと喜んでくれるはず
許してもらえなくても
自分の思いを伝えよう
ガチャ
紫音しおん
紫音しおん
俺は持っていたカーネーションを床に落とした
一瞬時が止まったように感じた
血の気が引いていく
紫音しおん
目の前の母さんの姿を心が受け入れようとしない
そこには頭から血を流して倒れている母さんがいた
紫音しおん
紫音しおん
紫音しおん
紫音しおん
紫音しおん
そこからどうやって救急車を呼んだのかも覚えていない
ただ、母さんの名前を何度呼んでも
目の開くことの無かったことだけか
鮮明に頭の中に残っている
むぎ
むぎ
むぎ
むぎ
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