病院 廊下
ひまじん
ひまじん
コツ…コツ…
ひまじん
警備員
警備員
コツ…コツ…
ひまじん
ひまじん
ひまじん
kunさん。
俺、病院に入っちゃいましたよ。
あなたに会うために。 医者の約束を破ってでも。
俺、悪いやつっすね
そもそも、起きてなんてないですよね…
ひまじん
もう、目が慣れてきましたよ
114だったよな
こんな悪いやつですみません。 そう言っても、もう。
俺は認識されないんだろうな。
ひまじん
失礼します。kunさん。
ひまじん
…物が散乱している
kunさん。あの後暴れたんやな
kun
ひまじん
すごい、落ち着いている。
このまま起きて「ひまじん!」って言ってきそうなぐらい。
あの日から俺の時計は止まったんですよ
あの日から、1秒も動かず、 あなたが来るまで俺は1人。
もう。あなたは「kun」じゃない
「病人」になってしまった。
ひまじん
ああ…やべ、涙が勝手に出てくるわ
ひまじん
ひまじん
起きてまう。
でも、涙は止まらない。
kun
ひまじん
ひまじん
kun
ひまじん
kun
ひまじん
kun
ひまじん
今度は覚えてくださいね。
ひまじん
kun
ひまじん
kun
kun
ひまじん
俺が暗闇に慣れてるだけか
ひまじん
ガラガラガラ
ひまじん
満天の星空だった
三日月が顔を出して、綺麗な星たちが輝いている
ひまじん
ひまじん
俺の病態が悪化している。
黒かったところが大きくなっているやないか。
ひまじん
kun
もし、どのみち重症化してしまうなら
これ以上酷くなるなら
ひまじん
kun
ひまじん
ギュッ
kun
kunさんは、俺の事を忘れてしまった。 なら、また思い出してくれるように
昔の俺は覚えてなくても 今の俺は覚えてくれる。
結局、kunさんは死んでしまうけど。 きっと短い間だけど
俺の事、覚えておいてくださいね。
ひまじん
ハグした手が真っ黒に染まっちゃいましたね
俺…やっぱ死ぬのか?
ひまじん
ひまじん
kun
ひまじん
ひまじん
だんだん。前が見えなくなってくる
kun
あなたの声も聞こえなくなってくる
kun
ひまじん
kun
ひまじん
ひまじん
俺、好きですよ。ずっと。
───
kun
kun
看護師
看護師
看護師
kun
翌日。病院にて
kun
看護師
kun
看護師
kun
看護師
kun
看護師
kun
会いたい。
看護師
kun
看護師
ひまじん
ひまじん
kun
kun
看護師
「死んじゃったの」
kun
看護師
kun
kun
kun
看護師
ひまじん
kun
kun
kun
kun
看護師
看護師
看護師
kun
kun
kun
ちゃんと、覚えてくたんですね!
kun
看護師
kun
俺も、好き。
───END
コメント
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久しぶりに小説でめっちゃ泣けちゃった…涙が止まらないしッ…ひまじんさんッ!Kunさんひまじんの事覚えれてたよッ…うわぁぁッ…(*ノД`*)・゚・。(泣)