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かんどう
女子A
女子A
高峯 翼
高峯 翼
女子A
女子A
タッタッタッ
静かな教室に
勇気を振り絞った言葉は
一瞬にして消されていた
天海 結衣
天海 結衣
翼とは
昔から幼なじみだ
そんな翼に
私は恋をしていた
絶対に叶わない
昔から仲の良かった私たちは
2人でよく遊んでいた
天海 結衣
高峯 翼
天海 結衣
高峯 翼
高峯 翼
天海 結衣
天海 結衣
普通に手を繋いだり
結婚しようね
そんな約束も
していた
だけどある日
私は気づいてしまった
高峯 翼
天海 結衣
高峯 翼
天海 結衣
高峯 翼
小学1年生の時
この頃もよく遊んでいた
いつでも2人一緒で
恋愛なんて考えたこともなくて
高峯 翼
天海 結衣
何だか手を繋ぐことが
いつもよりドキドキした
この頃は気づいていなかったけど
過ごしていくうちに
この気持ちにも気づいて
どんどん大きくなっていった
天海 結衣
頭の中は翼いっぱいで
こんなふうに妄想もしてしまう
これだけ好きって気持ちが分かってても
どうしても伝えることが出来ない
天海 結衣
勇気を振り絞って
私はスーパーに向かった
天海 結衣
天海 結衣
机の上に並べられた
たくさんのもの
天海 結衣
気合を入れて
私はチョコ作りに取り掛かった
天海 結衣
私の手にあったのは
可愛くラッピングされた マカロンだった
天海 結衣
周りにはいろんな物が飛び散ってる
時計を見ると夜の9時を指していた
天海 結衣
しっかり思いを込めたマカロン
不器用な私がやったには上出来だった
少したって"カレンダー"
を見てみると
2月13日
バレンタインの1日前だ
分かっていたけど心が落ち着かない
こんなふうに心がドキドキするのは 何年も経験していた
去年も、一昨年も
その前も____
そんなことを考えながら
私はまぶたをゆっくり閉じた
天海 結衣
まだ始まったばかりの朝でも
つい考えてしまう
天海 結衣
"どうすれば"
そんな言葉が頭を横切っていた
そんな時
後ろから足音が聞こえてきた
高峯 翼
ビクッ
まるで心臓が飛び出しそうなくらいに ドキドキしてる
高峯 翼
天海 結衣
上手く言葉が出てこない
高峯 翼
昨日会えないだけでも
長い時間に思えてくる
天海 結衣
何気なく話す会話で笑う君が
大好きなんだ…
天海 結衣
何となく話を振ってみる
高峯 翼
なんだか悲しげな顔だった
天海 結衣
高峯 翼
その言葉は、衝撃的だった
高峯 翼
真っ直ぐ空を見つめる君は
輝いていた
天海 結衣
あの時聞いた言葉が
何回もリピートされる
天海 結衣
そう思っていると 何処かからか声が聞こえてきた
鳴海
そう言って差し出されていたのは
チョコレートだった
天海 結衣
しかもその人は学年1で可愛いって言われてる鳴海ちゃんだ
この子が本命か……
心の中でそう呟く
覗き見しちゃダメなのに
見てしまう
傷つくのは私なのに、
心の傷がどんどんえぐれていく
高峯 翼
小さな教室にその声が放たれた
え?
心の中がはてなマークでいっぱいになる
どうして?
私には考えることが出来なかった
高峯 翼
鳴海
鳴海
そう言って鳴海ちゃんは教室を出ていった、
……
どうしよう、
私もあんな風に言われるなら
辞めた方が良いかな、
去年も一昨年も
この言葉で辞めていた、
それを思い出した
今年こそ、
私は精一杯の勇気を振り絞って
教室に入った
天海 結衣
高峯 翼
高峯 翼
大丈夫、大丈夫
心の中を落ち着かせて
そっとマカロンを差し出した
天海 結衣
下を向きながら差し出す
きっと私の顔は真っ赤だろう
そう思うとどんどん恥ずかしくなってくる
天海 結衣
天海 結衣
すると唇が何かに触れた
高峯 翼
高峯 翼
そう言って優しく包み込まれる
天海 結衣
高峯 翼
天海 結衣
私の顔は涙でぐちゃぐちゃだ
それでも
君は笑ってくれて
心の中が温まった
高峯 翼
君は教室から出ようとする
私はそれを眺めていた
高峯 翼
大きな手で私の手を包んで
私たちは新たなスタートを
歩き出した