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大森
大森は睡眠から覚めた
あまり眠れた実感がない
大森
まだ外は暗い 実際あまり寝れていないのだろう
大森
寝返りを打つと 藤澤の眠っている姿が見える
大森
すやすやと眠っている 藤澤を大森はただ見つめた
大森
大森
大森
まだ眠りたいのに頭が考えてしまう
大森
大森
大森
大森
一度考え出すと 止まらなくなってしまう
大森はしばらく 自問自答を繰り返した
…
…
藤澤
藤澤
藤澤は微睡みの中で尿意と 戦っていた
藤澤
藤澤
藤澤
だが少しづつ覚醒してくる
藤澤
藤澤
藤澤
藤澤
藤澤は目を開ける
藤澤
起き上がると大森の姿がない
時間を確認するがまだ5時前だ
藤澤
寝る前の大森の様子を 思い出して少しだけ不安になる
だが早めに起きて家のどこかに 居るはずだと思い直した
藤澤
藤澤
藤澤は起き上がって トイレに向かった
藤澤
ひとまず用を足して廊下に出る
藤澤
リビングに向かって歩いていると お風呂からシャワーの音がした
藤澤
藤澤
藤澤
藤澤は安心して寝室に 踵を返したがふっと思った
藤澤
藤澤
藤澤も若井の事で ナーバスになっているようだ
藤澤
藤澤自身もそんなことは ないだろうと気づいている
しかしその考えが振り払えない
藤澤
藤澤
藤澤
藤澤はお風呂の扉へ向かう
脱衣所の扉をゆっくりと開けた
藤澤
出来れば声をかけずに 終わらせたいという思いがあった
こんな幼稚な不安を悟らせたくない 大森の気配がすれば安心できる
藤澤
シャワーの音が 浴槽から聞こえてくる
藤澤は耳をすませた
大森
大森
藤澤
シャワーの音に混じって微かに 嗚咽のような声がする
藤澤
藤澤
藤澤は若井と同居中にも 似た事があったのを思い出した
藤澤
でもこっそり聞いて何も言わない 自分も似たようなものだなと思う
藤澤
藤澤はそっと扉を閉めようとした
その時、独特な匂いが鼻を掠める
藤澤
藤澤
それが繋がった瞬間 藤澤は浴槽の扉を開けた
ガコンッ
大森
驚いている大森と目が合う
しかし、とっさに後ろに隠した物を 藤澤は見逃さなかった
藤澤
大森
藤澤
大森
大森
藤澤
大森
大森
藤澤
藤澤
大森
藤澤
藤澤は服のまま浴室に入り 屈んで大森の身体を観察した
大森
大森はシャワーを太もも辺りに 当ててさらに腕で隠した
藤澤
藤澤
大森
大森
大森はうつむいた
藤澤
藤澤
大森
藤澤は自分の鞄を探しに行く
鞄の内側のチャックを開けると 消毒するためのキットを取り出した
それを持って浴槽へと戻る
藤澤
大森
藤澤
大森
大森はそっと手を退かす
こうしている間にも赤い液が 太ももを伝ってこぼれていく
藤澤
藤澤
藤澤は消毒キットから清潔な ガーゼを取りだして直接抑えた
大森
藤澤
藤澤
大森は黙って首を振った
藤澤
藤澤はしばらく傷口を抑えた
大森
大森
藤澤
藤澤
藤澤
大森
しばらく強く抑えると 止まったのでガーゼを外して 傷口を確認する
やはり前より強めにやったようだ
藤澤
藤澤
藤澤
大森
大森
大森
藤澤
藤澤
藤澤はガーゼをもう1枚取り 消毒をしていく
消毒液が染みるはずなのに 大森の表情は一つも変わらない
藤澤
藤澤
大森
名前を呼ぶ声に反応して 大森の目が藤澤を見るが まるで洞窟のように空っぽだ
藤澤
大森はいつも相手の言いたい事を 一生懸命に汲み取ろうとする
しかし今回は興味がないという様に 目線をすぐに外した
大森
藤澤
前回、大森が 自傷行為をした時を思い出す
藤澤
心が痛くなる 今回も自分は何も出来なかった
せめてと包帯を丁寧に巻いた
藤澤
藤澤
大森
大森
藤澤
藤澤はタオルを持ってきて 大森の身体を拭いた
大森はされるがままの状態で 受け入れた
藤澤
藤澤
藤澤が服を渡すと何も言わずに それを着ていく
藤澤
大森
藤澤は大森の手を引っ張って 寝室に向かった
藤澤
大森
大森
寝室に入ってベットの前に着いても 大森はぼーと立っている
藤澤
藤澤
大森の手をそっと取って ベットに横にさせる
藤澤
藤澤は向き合うように寝っ転がる 大森をぎゅっと抱きしめた
大森
2人はそのまま明るくなるまで じっとしていた