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僕には、兄がいた

兄は、予言の能力を持っていた

兄は、いつも楽しそうに 人の未来を話していた

あの人は三日後に 交通事故に遭うんだよ とか

あの人は一年後に 飛び降り自殺をするんだよ とか

沢山沢山、楽しそうに 話していた

僕はその話を聞くのが とても好きで、楽しかった

快斗

ねぇ、今日はどんなお話してくれるの?

僕は今日もキラキラと目を輝かせ お兄ちゃんの話を聞く

優斗

ははっ、快斗はえらいお兄の話が好やなぁ〜?

快斗

で、で?どんなお話なの?

優斗

えっとなぁ、今日すれ違った女がなぁ…

その時だった

急に、お兄ちゃんが僕の顔を じっと見つめて止まった

快斗

…?どうしたの?お兄ちゃん。

優斗

…ん?いや……

優斗

(…そういえば、今更やけど…)

優斗

(快斗の"未来"って、どないなんやろ…)

優斗

(身近すぎて一度も見たことなかったなぁ、そういえば。)

優斗

(…一度、見てみよか。)

お兄ちゃんは俺の顔を見つめたまま 能力を発動した

優斗

(えーっと…?…ここ一週間くらいは、ほんまなんもないっぽいなぁ。おもんないの。)

快斗

…お兄ちゃん?

優斗

一ヶ月後も、一年後も…二年後もなんも無いなぁ…

快斗

ねぇ、お兄ちゃんってば!

優斗

……………………!

その瞬間 お兄ちゃんが大きく目を見開いた

快斗

──あづい"…あづい"よぉ…

快斗

誰か…誰が、だずけで…

快斗

お父さん…お母ざん…

快斗

…お兄、ぢゃん…!

優斗

(…あぁ、この未来…)

優斗

(むっちゃええなぁ…!)

優斗

(ちょうど三年後、この家が火事になる。)

優斗

(その時、快斗のみ家に取り残されてもうて、快斗は火の中でもがき苦しむ。)

優斗

(そして恐らく快斗はそのまま──)

優斗

…いひひっw

快斗

…ねぇ、お兄ちゃん…お兄ちゃんっ!

優斗

…え?…あぁ、快斗。どないしたん?

快斗

もう!お兄ちゃん、急に固まって動かなくなるんだもん!心配したよ!!

優斗

おぉ、すまんすまん。ちょっと考え事しとったんや。

快斗

考え事?

優斗

…快斗には関係ない話やから、気にせんといて。な?

そう言って、お兄ちゃんは にこりと微笑んだ

優斗

(…快斗が火の中でもがき苦しむ姿…)

優斗

めっっっっちゃ楽しみやなぁ…♡

そして、三年後

快斗

…あづい"…あづい"よぉ…

お兄ちゃんが予言した通り 僕らの家は火事となった

そして、僕は家に取り残された

発火の原因は、僕だった

僕はどこかで、どこかは忘れたが

"ユーズ"という玉を手にした

それをお遊び程度で いじくり回していたら

急に、家に大きな雷が落ちた

親は直ぐに家から避難したようだが 僕は出遅れた

僕は、炎の中に取り残された

しかし、予言と違うことが 一つだけあった

それは

優斗

…んふふっw

ギリギリ火をあびない程度の 距離から、お兄ちゃんが 笑って僕を見ていることだった

お兄ちゃんは、ただ僕を 傍観している

快斗

だすげて…お兄ぢゃ…!

優斗

…っ…あぁ……

優斗

ええなぁ、快斗…

優斗

むっちゃええ顔しとんなぁ…♡

快斗

…っ!

そのお兄ちゃんの顔は

燃え盛る炎よりも ずっととち狂っていた

…あぁ、そうだ

お兄ちゃんは、こういう人だった

快斗

あ"…ぅ"……

優斗

…っと、そろそろ火も強まってきたなぁ…

優斗

…ほな、バイバイ。快斗っ♪

そう言って、お兄ちゃんは 家の外へと飛び出して行った

僕は、必死に抗った

抗って、抗って

玄関ではなく、裏口を目指した

兄に、会いたくなかったから

ただ、抗った

外に出た記憶はあった

しかし

その後は、何も覚えていない

気がついたら僕は

快斗

…ん……

快斗

…え、あれ……?

快斗

…ここ、は……

僕は、近所の山の森林にいた

快斗

…そっか…生きたんだ、僕…

快斗

生き残れたんだ…

快斗

…それなら……

お兄ちゃんに復讐しなくっちゃ

快斗

…いひひっ

快斗

待っててね、お兄ちゃん…

快斗

…今度は僕が、

快斗

お兄ちゃんの苦しむ姿を、見届けてあげるからね…♡

僕は、お兄ちゃんゆずりの嘲笑いで ニコニコと立ち上がる

快斗

…あれ………

快斗

お兄ちゃんって、どんな人だっけ?

───次のニュースです

先週、〇〇県〇〇市の住宅が とても大きな落雷で火事になったと 消防署に連絡がありました

火は他の住宅には移っておらず

無事火を消すことに成功しました

消化活動は約二時間行われ

現在、傘村 快斗くん、──歳が 行方不明となっております

警察は、快斗くんは焼死したと見て 対応を続けています

続いてのニュースです

最近、〇〇県〇〇市で 殺人事件が多発しています

殺された方の共通点は 多数見つけられなかったものの

"水色"の目をした"茶髪"の "成人男性"が、殺人に 見舞われているそうです

しかし、犯人に少しのメドもつかず 警察も手付かずの状態です

警察は、殺したのは同一人物と見て 調査を進めています

フリガナ:カサムラ カイト 名前:傘村 快斗 性別:男 年齢:19歳 一人称:僕 二人称:君 三人称:あの人、その人 呼ばれ方:快斗(くん、さん)、かいちゃん 性格:明るい、幼稚、裏表がない、残忍、執念深い、借りは返す、やられたらやり返す、成功のためには手段を選ばない 好きな〇〇:苦痛(受けるのも与えるのも好き)、絶望、お兄ちゃん(人)の苦しむ姿 嫌いな〇〇:無 ユーズの属性:雷 技名:火炎落雷(カエンラクライ) 因縁のある相手:お兄ちゃん(傘村 優斗)(傘村 優斗の作者への許可は既に取っております) 他:家が火事になり、取り残されてしまったため現在行方不明(焼死した)とされている。傘村家には帰っていない上、生きていることさえも知られていない。兄(優斗)へ強い復讐心を抱いている。しかし、兄の顔や見た目、性格、名前を全く思い出せなくなってしまい、家も無くなっていたので手がかりが無く、自分と同じ水色目茶髪の年上男性を殺し回っている。上半身に大きな火傷跡がある。

通常

変身時

快斗

…お兄ちゃん、僕が生きてたらどんな顔するのかなぁ?

快斗

…あぁ、今度こそ…

快斗

お兄ちゃんを沢山、いたぶってあげるんだぁ…♡

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