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蒼は、目の前に立つ小さな少女――ネムリから目を離せなかった。 彼女の存在はあまりにも現実離れしていて、けれど“夢”とも思えないほど生々しかった。
篠原蒼
ネムリはふわっと微笑むと、蒼のベッドの端にちょこんと腰を下ろした。 その動きすら音もなく、まるで空気のように柔らかい。
ネムリ
ネムリ
蒼はハッとした。 それは誰にも言ってないこと。親にすら。
篠原蒼
ネムリ
そう言うネムリの声は、どこか寂しそうだった。
ネムリ
蒼は思わず視線をそらした。 “壊れる”――その言葉に、無意識に怯えている自分がいた。
篠原蒼
掠れた声で吐き出すと、ネムリはそっと蒼の手に自分の小さな手を重ねた。
ネムリ
篠原蒼
ネムリは優しく、でもどこか決意を秘めた眼差しで微笑んだ。
ネムリ
篠原蒼
蒼は そんなものがあるわけない、と 思ったが ネムリの真剣な顔を見て 嘘とは思えなかった
ネムリ
蒼は思わず、ネムリの目を見つめ返す。 その瞳はまるで、すべてを包み込むようにあたたかかった。
ネムリ
そう言って、ネムリはにっこり笑った。 その微笑みに、なぜかほんの少しだけ心が軽くなる気がした。
篠原蒼
ネムリ
篠原蒼
ネムリ
ネムリ
蒼はしばらく黙っていたが、 やがて小さく、頷いた。
篠原蒼
ネムリの顔がぱぁっと明るくなる。
ネムリ
篠原蒼
蒼はゆっくり目を閉じた
ネムリ
ネムリはそっと蒼の額に自分の額を重ねる。 途端に、ふわりと柔らかな温もりが身体を包んだ。
その瞬間、世界が溶けるように光に包まれていく。
篠原蒼
そう思った次の瞬間、蒼の意識はふっと暗闇へと沈んでいった――。