むかしむかし
あるところに
おじいさんとおばあさんがいました
緒斗
えへへ、面白い!
おばあちゃん
まだ最初の3行しかよんでないわよw
緒斗
えへへw
緒斗
よーちえんいってくうね!
おばあちゃん
はい、行ってらっしゃい
緒斗
ばいばーい!
おばあちゃん
ばいばーい
俺が転校するまでの
物語。
友達
ねーねー緒斗ちゃん!
緒斗
なぁに?
友達
おままごとしよぉ〜!
緒斗
うん、いいよ!
緒斗
何するの?
友達
えっとね〜
友達
緒斗ちゃんがお父さん!
友達
わたしがおかあさん!
緒斗
分かった!
友達
あにゃた、あなた
友達
ごはんですよ!
緒斗
うん、いまいくね
緒斗
わあ、おいしそう!
友達
じゃぁ、めしあがりましょう
緒斗
そうだね!たべよう!
緒斗
いただきまーす
友達
いただきます
緒斗
もぐもぐ
緒斗
ぱくぱく
友達
はむはむ
緒斗
おいしいね!
友達
うん!
緒斗
えへへw
友達
あはは!
緒斗
─────w
それまでは平和だった。のに
おばあちゃん
……緒斗ちゃん
緒斗
おばあ、ちゃん
おばあちゃん
……元気でいるのよ、
緒斗
……
ピー
俺が4つになった時
ばあちゃんは癌で死んだ
緒斗
……
おかあさん
……
おかあさん
緒斗
緒斗
なに、
おかあさん
手伝って
緒斗
……これ、おばあちゃん、の
おかあさん
そうよ、運ばなきゃ行けないの
緒斗
……やだ
緒斗
やだ!
緒斗
おばあちゃんのだもん!
緒斗
おばあちゃんの、だから
おかあさん
…緒斗!
緒斗
やだ
緒斗
やだ、!
おかあさん
……
その日を境に母さんは変わっていった
緒斗
おかあさん、
おかあさん
……
緒斗
おかあさん
おかあさん
……
緒斗
お、おかあ、さん、?
おかあさん
……もう、何ようるさいわね!
緒斗
おかあ、
おかあさん
お母さん、お母さんって、
おかあさん
いつもいつも、うるさいのよ!
お父さん
そんなに言わなくたっていいだろう!?
おかあさん
なに、あんたに何がわかるって言うのよ!
おかあさん
こいつのせいでッ
おかあさん
お母さんが死んだのに!
緒斗
ちが、
おかあさん
こいつなんか、
緒斗
……え
お父さん
やめろ!
俺は
緒斗
……
緒斗
ほうちょう、
緒斗
あぶな
母親に刺され
緒斗
……
緒斗
?
はしなかった
ただ、目を開ける前から
ピチャ、ピチャ、と
液体が垂れる音がしていた
緒斗
……え
緒斗
お父さ、
お父さん
緒斗ッ
緒斗
……
緒斗
もう
緒斗
やだ、
おかあさん
……
おかあさん
……もう
おかあさん
緒斗?
緒斗
な、
おかあさん
私のために生きてくれるわよね?
緒斗
……え
おかあさん
私のために尽くして、くれるわよね?
緒斗
……いや、
おかあさん
してくれるわよね
緒斗
……う、うん、
おかあさん
ありがとう
緒斗
……お母さん、
緒斗
どうしちゃったの?
そんな疑問だけ
俺の中に渦巻いていた