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好きになって。

第6話 - 好きになって

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2023年04月01日

#青桃

#Dom/Subユニバース

#R18

#Irxs

ひな@🐾‪🔆‬⚣👒

⚠︎︎注意・irxs ・nmmn ・青桃・Dom/Subユニバース

行く宛てもなくふらふら夜道を歩く

もう俺に帰れる場所は無いし、帰りを待っている人ももう居ない

ないこ

(今日、どこに泊まろっかな)

近くのホテルかネカフェでも探そうとスマホを開いた瞬間、着信音が鳴り響いた

ないこ

…もしもし

悠佑

あ、ないこ。ごめんな急に電話かけて。今家におる？

悠佑

来週の配信の日程で聞きたいことあってんけど…

ないこ

…うん、何？

悠佑

…ないこ今外？

ないこ

え？

悠佑

いや、車の音聞こえたから

悠佑

昨日まろが今日はないこはうす泊まる言うとったからてっきり家かと…思ってたんやけど……

ないこ

……

悠佑

……

悠佑

喧嘩でもしたか？

ないこ

……

悠佑

今どこにおるん？迎えいくから場所教えて

ないこ

…駅前

悠佑

ないこの最寄りの？

ないこ

…うん、

悠佑

寒いからどっか店はいって待っとき、すぐ行くから

ないこ

ん、…ごめん

悠佑

店で待っとけって言ったのに

アニキが不満そうに顔を顰める

ないこ

ごめん…w

悠佑

冷えるやろ、ほら、乗りや

助手席に乗り込むと車内は暖かかった

きっと俺のために暖めておいてくれたのだろう

悠佑

シートベルト

ないこ

うん

ベルトを差し込むと車がゆっくりと動き出した

悠佑

ホットミルクとか飲むー？

ないこ

あ、うん！

キッチンからアニキが声を上げる

悠佑

コーヒーとかの方が良かったらコーヒーにしたんやけど、寝れんくなるかなと思って

ないこ

ありがとうw

多分ホットミルクでも寝れないだろうけど、という言葉は呑み込む

マグカップに口をつけるとミルクの甘い香りがした。ほっと身体の緊張が徐々に緩むのを感じる

悠佑

それで？なんかあったんなら話きいたるけど

「大丈夫」

そう言いかけて口を閉じた

メンバー内のこんな話聞かされたって困らせるだけだろうって、そう思ってた

でも……

ないこ

あのさ、

ないこ

ごめん、多分話ぐちゃぐちゃだと思うんだけど

ないこ

聞いて貰ってもいい？

声が小さく震える

なんだこれ、ダサすぎ

悠佑

おん

アニキがふっと表情を緩めた

悠佑

溜め込まれるよりぐちゃぐちゃでも何でも話してくれた方がずっといい

悠佑

なんでも聞いたるから全部話してええよ

ないこ

……ありがと、

悠佑

…また面倒なことになっとんな…

ないこ

うん…

頷きながら、たどたどしい俺の話を全部聞いてくれたアニキは眉をひそめた

ないこ

結局はその、俺が勝手に勘違いして舞い上がってフラれただけの話なんだけどさ…w

自虐のように笑ってみたが、アニキは笑わなかった

悠佑

フラれて…は、ないんやない

悠佑

直接告白した訳ちゃうやろ

ないこ

でもあんなのほぼ確定だって

あれはまろからの拒絶だ

「play中じゃないのになんでやろ、
とは思った」

俺たちはただのパートナーであり、恋人じゃない

そう、俺に伝えるための

悠佑

…まあとにかく今考えんといけんことはあれよな、

悠佑

subの欲求をどう満たすか

ないこ

そうなんだよね

悠佑

俺はnormalやから正直まだよく分かってないんよ

悠佑

あれは？最初に言ってた正式な職業の人と契約するとか

ないこ

うーん…

確かにプロの人に頼めば1番安心だろう

ないこ

(でも…)

プレイをされたら、俺は絶対にまろのことを思い出す

「ねえ」

優しい声で呼ばれて

「『いい子やね。goodboy』」

頭を撫でられて

「ないこ…」

コツン、と額を合わせ笑い合い、深く愛された夜のことを

俺は絶対に思い出す

そしてそれを思い出して尚他の人からのcommandを素直に受け取れる素直な人間じゃないことは、自分がいちばんよく知っていた

悠佑

無理そうやな

ないこ

うん…ごめん

悠佑

なんでないこが謝んねんw

悠佑

別になんも悪いことしてへんやろ

ないこ

…そうだね、ごめん

悠佑

……

悠佑

暫く薬使ってみるとかは？

ないこ

え？

悠佑

薬局とかに売ってるやん。フェロモン安定させられる〜みたいな。俺あんま良く知らんけど

ないこ

…ああ！

確かにそんなことをお医者さんも言っていた気がする

悠佑

取り敢えずないこの気持ちが落ち着くまでそれ使ってみるのは？

悠佑

まあ普通に1回病院行くのが先やけどな。そこで処方してもらえるやろ

ないこ

うん…たしかに。それがいいかも

ないこ

そうしてみる

悠佑

うん

アニキがぽんぽんと俺の頭を撫でる

悠佑

ないこはな

悠佑

いっつも言っとるけど溜め込みすぎやねん

暖かい親指が目の下を滑る

ないこ

……

悠佑

全部自分で考えて

悠佑

抱え込んで

悠佑

1人で解決しようとするから

悠佑

勿論ないこのええ所でもあるんよ。でも、全部自分で決めなくても、俺とか他のやつに相談して一緒に考えてもええんやで

ないこ

…うん、

悠佑

大丈夫

悠佑

…冷えてもうたな、あっため直してくるわ

マグカップを持って立ち上がる

ないこ

あにき

その服の端を思わず掴んだ

悠佑

ん？

ないこ

ありがとう

悠佑

ふはww

アニキがいつものようにくしゃ、と笑った

悠佑

当たり前のことしとるだけやん

アニキのホットミルクは飲む度に内側から温まる気がした

布団の中で寝返りを打つ

半分ベッドを貸してくれたあにきはもう寝息を立てていて、起きる気配は無い

ないこ

(…さすがに痛すぎ)

ガンガンと痛む頭を抑えて上体を起こす

play自体はしていたから大丈夫だと思っていたのに、やっぱり心のどこで拒んでいたツケが回ってきたかもしれない

ないこ

(抑制剤…買ってこようかな)

アニキの言う通り病院では診てもらうべきだろうけど取り敢えず応急処置で市販のものを使うくらいいいだろう

起こさないよう画面の明るさをいちばん低くして近くの薬局を探すが、さすがに深夜1時過ぎ。空いているところは無い

ないこ

コンビニで…いいか…

確かコンビニにも簡易的なものは置いてあったはずだ

そっとベッドを抜け出して、上着を羽織った

ないこ

えっと…

痛む頭を抑えながら薬を探す

ないこ

(あった…これか)

裏に表示されたSub用の文字を確認してカゴに入れる

ないこ

(あと何？水…？いいかアニキの家で貰お)

金を支払って足早にコンビニを出る

1:37

スマホの画面で時間を確認する

ないこ

…早く、帰んないと

念の為メモは残したけど起きたら心配させちゃうだろうし

？？？

おーい

ないこ

…？

再び歩き出したところで後ろから声がかかる

聞き覚えのない声

振り返ると男が2人立っていた

ぐら、と視界が揺れる

あーもう、ほんとにダメだ。帰ったら速攻薬飲んで寝る

ないこ

何か？

そんなことを考えながら尋ねると片方が口を開いた

？？？

あんたsub？

好きになって。

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この作品はいかがでしたか？

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あ～、最後ヤバイ予感がする❗️ どうなるのか凄く気になります❗️

最高ですｯ👍このドロドロ感がたまらない…！最高でした！またみます👀👀

一話から読んできたのですが、好きです。ブクマと他の作品も気に入ったのでフォロー失礼しますm(_ _)m

ひな@🐾‪🔆‬⚣👒

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