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叶
もう朝だ。
じゃあ彼は…
叶
そりゃそうだよね。
僕なんかより、可愛い女の子と朝からデートしに行くんだから。
叶
ﾋﾟｺﾝ
叶
叶
叶
蓮とは職場は一緒。 でも部署は違う。
最初は部署だって一緒だった。
でも…僕が女の子をいじめたというデマが広まり僕は左遷された。
それから、彼は僕に対して冷たくなった。
叶
叶
叶
何度願ったことか。
誰も僕を知らない、解放される世界のことを。
でも、そんなこと叶わないわけで。
叶
叶
まぁ、仕方ない…
彼が女の子をよく連れてくるから。
この部屋は、 女の子っぽい部屋になった。
叶
叶
この家の奥の部屋、誰も使っていないからか、あまり綺麗じゃない。
叶
叶
独り言をぽつぽつと発しながら。
僕は廊下に出た。
叶
手紙がドアの前に置いてあった。
叶
叶
蓮
蓮
叶
叶
こんなに辛いんなら。
こんなに苦しいなら。
叶
叶
叶
叶
叶
叶
チンッ
トーストを口に含む。
あんまり食欲はないけど、食べないといけないから。
叶
叶
ﾋﾟｯ…
アナウンサー
アナウンサー
叶
こんな時、蓮がそばにいてくれたら。
どれだけ心強いだろう。
叶
叶
叶
今日、いい事がありますように。
叶
でも僕にはもう居場所がない。
実家の両親に頼るわけにもいかない。
叶
叶
死んでしまいたい。
そう思った矢先だった。
サラリーマン
叶
後ろを振り向くと
僕に向かって突進してくる、一台の車が見えた。
叶
やっと死ねる。
ドンッ！！
叶
そこで僕の意識は落ちた。
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