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玄関のチャイムが鳴ったのは夕方だった
ソファーに横になっていた僕はびっくと肩を揺らす
体がだるくてぼんやりしている
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インターホン越しに聞こえた声に戸惑ってしまった
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少し迷ってから、ゆっくり立ち上がり、鍵を開けた。
ドアの向こうに立っていた いふくんは、いつもの無愛想な顔だったけど、眉がわずかに寄っていた。
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靴を脱ぎ、距離を保ったまま部屋に入ってきた。
α特有の強い匂いは抑えられていて、ちゃんと抑制剤も使っているのがわかった。
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ぶっきらぼうだけど、その手つきは不器用なくらい丁寧だった
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夜になって、少しずつほとけの呼吸が荒くなっていた
タオルを渡すとゆっくり受け取った
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ほとけはしばらく黙ってから、こくりと頷いた。
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そう言って、僕の背中と膝裏に腕を回した。
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抵抗する力も残っていない僕は、小さく息を飲んだだけだった
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ベッドに下ろすと、ほとけはぐったりとシーツに沈み込む。
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意識は次第にぼやけていく。
最後に見えたのは、ベッドの横で離れずに座るいふくんの姿だった。
静かな部屋に、かすれた声が何度も響く。
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夢なのか現実なのか、わからないまま。 うなされながら、無意識に名前を呼んでいた
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俺は気づけば抑制剤を沢山飲んでいた
...だめだ、このまま居続けたら俺はほとけの匂いに溺れる
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駄目だ
駄目だ
やめろッ
プチ...ッ...プチ...
手を出すな...
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今、何しようとして...ッ
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吸おうとしても、うまく息が入らない。 胸の奥が熱くて、呼吸のリズムが整わない
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俺はさっき、ほとけに手を出した
襲おうとしたんだ、紛れもないαの本能で
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息を吸うたび、胸が小さく上下している
苦しそうに眉を寄せ、シーツを弱く握りしめる指が震えていた
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俺は何も答えなかった、だって...俺たちは運命の番だから
俺なら噛んであげることができる、なんて....言えるわけがない
次回もお楽しみに