テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
またまた解説です
今回は「うらぽしゃ」と、
二つのお話を照らし合わせた解説になります。
それでは
どうぞ、
[「雪は嫌いだ」の意味]
冒頭から印象。
『雪は嫌いだ。 音を消してしまうから。』
と書いてありました。
あだぽしゃでは雪は「静かで綺麗な世界」だった。
でもうらぽしゃでは違う。
さとみは雪を嫌っている。
それは、
『叫び声も、足音も、後悔も。 全部なかったことみたいに埋めてしまう。』
と書いてある
つまり雪は
忘却そのものである事。
あだぽしゃのころんは忘れられない人。
うらぽしゃのさとみは忘れたくない人。
二人とも同じ方向を向いている。
だから雪を恨む
[さとみの最大の後悔]
物語の真ん中。
『俺は知っていた。 だけど気付かないふりをした。』
ここが核です。
『あいつが笑わなくなったのは。 笑っているように見えても。 どこか壊れた音が混じるようになったのは。』
つまりさとみは、
ころんの苦しみに気付いていた。
気付いていたのに
“見ないことにした”
だからこの物語は、 ころんの喪失だけじゃなく、
さとみの罪悪感の物語でもある。
[炎の正体]
あだぽしゃでは、 炎は希望にも見えた。
でもさとみは違う解釈をする。
『希望なんかじゃない。 もっと厄介なものだ。』
ここをこだわりました。
同じ炎なのに意味が変わる。
ころん視点では → 大切な思い出
さとみ視点では → 後悔と執着
つまり炎は、
見ている人によって意味が変わる。
文章で
『それでいいのかもしれない』
と書いてありますが、
ここが実は救いなんですよ。
『人間なんて。 最初から矛盾の塊だ。』
あだぽしゃでは、 ころんは矛盾に苦しんでいた。
忘れたい 忘れたくない 生きたい 壊れたい、と。
でもさとみは、 その矛盾を否定しない。 受け入れていた。
つまり、 ころんはまだ苦しみの中。
さとみは一歩先にいるということになります
『行けよ。』
『もう引きずらなくていい。』
と書いていましたが、
あだぽしゃでは、 ころんは最後まで手放せなかった。
でもうらぽしゃでは、
さとみが手放そうとしている。
ここで初めて、 本当の別れを選ぼうとしている。
なのに、
『自由だ』
ここから崩壊する。
普通の物語ならここで終わるかもしれない。
さとみは解放される
ころんは前に進む。
めでたしで終わる。
でも違う
確かに「自由だ」とは言ったけど
口だけなんです。
行動は真逆。
自由なら、 ころんを追いかけない。
つまり
さとみ自身も執着から逃げられていない。
ここが最大の皮肉です。
さとみはころんに
「行けよ」と言った。
でも、
行けなかったのはさとみ自身。
ここを一番切なくしました。
倒れていたころんのことは
ここは解釈が分かれそうなんで分けてみました。
解釈①
ころんも白い世界に来たという もっとも自然な終わり方。
解釈②
これはさとみの恐怖 ころんを失うことへの恐怖が、
白い世界の中で具現化した、ということですね。
[「自由だ」の本当の意味]
自由になった ↓ ころんを追いかける ↓ ころんを抱える ↓ 白い世界から出られない
つまり、
自由になったではなく、
自由になったと思い込んだ
が正しいです。
最後の一文では、
『この空間からは、 やはり逃げられなかった。』
の「やはり」を強調させました。
つまりさとみは、 最初から薄々分かっていた。
自分も、
ころんも
この白い世界から出られないことを。
[二作品を合わせた解釈]
この物語は「死」の話というより、
愛情と執着の境界線の話なんです。
ころんはさとみを手放せない
さとみはころんを手放せない。
二人とも相手を想っている。
でもその想いが強すぎる。
だから白い世界は牢獄になる。
ロープも牢獄。
炎も牢獄。
思い出も牢獄
そして最後、
運ぶ側と運ばれる側が入れ替わる。
でも結末は同じ
誰も自由になれない。
つまり、この「うらぽしゃ」は「あだぽしゃ」の救いを否定する物語ではなく、
『片方だけが相手を想っていたわけじゃない。二人とも同じくらい囚われていた』
という真実を示す物語なんです。
これで、このお話は本当に終わりです。
長かったですねー
この解説を聞いた後の感想を
よろしければ伝えてくださいね
それでは!
コメント
3件
ぅわ ー お 、 ( ? ) 切なすぎるね 、 良すぎてやばい やっぱ2人は想い合うよね 〜 、
うわあああ…!!😭💦 この解説エピソード、めっちゃ深い…!「雪は嫌いだ」の意味とか「自由だ」の皮肉とか、さとみの罪悪感と執着がじわじわ刺さる…。二人とも同じくらい囚われてるってラスト、切なすぎて胸がギュッてなったよ…。解説でここまでエモいの、初めてかも…!✨