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ガタンゴトン… ガタンゴトン 人混みに揉まれながら 列車に揺られて 何時間が経過したのだろうか… 気がつけば1時間は軽く過ぎていた
人の声が仕草がいつの間にか 気にもしなくなっている… まだ時間がある 少しだけ眼を閉じることにした
………………
………
チュンチュン 愛らしく雀の囀りが響く
タンタンッ 革靴が地面を蹴る音が響き 誰かが近づいてくる 誰だろう?
その答えをオレは知っている
式神白猫
式神秋斗
式神白猫
椎名秋斗
式神白猫
式神白猫
椎名秋斗
式神白猫
式神秋斗
女性の声「アキト!」 そうオレの名前を誰かが呼ぶ…
式神玄冴
式神秋斗
式神玄冴
式神秋斗
式神白猫
式神秋斗
式神玄冴
少し暗い顔をしている姉 オレが転校生する事に 玄冴(クロコ)姉さんは 最後まで反対していたな… 寂しいのだろうか?
式神秋斗
式神玄冴
式神秋斗
式神玄冴
式神秋斗
オレの家族 式神家は 早くに父と母を亡くして以来 玄冴姉さんと瀧兄さんの2人に 支えられて今までやってきた
オレとシロネは2人のおかげで ここまで健康にやってこれたのだ しかし 瀧兄さんは不用心で脳筋 しかも料理もまともに出来ないときた
クロコ姉さんがこっちに 戻って来てからは まともにご飯も食べてないんじゃ ないだろうか…? そんな心配もあって 瀧兄さんの手伝いも兼ねて 月三河島のデュナミス学園へと 転校する事を進言したのだ
しかし 進言も虚しく最近までは クロコ姉さんに反対されてきた だけど 姉さんも瀧兄さんを 心配していたのか オレが月三河へ行くことを 最近許可してくれたのだ
式神玄冴
式神秋斗
式神玄冴
式神白猫
椎名秋斗
式神白猫
式神秋斗
こうしてオレ… 式神秋斗は玄冴姉さんに車まで駅まで 送ってもらい 海底列車で長い時間をかけ 月三河島へと向かっている…
船で行く手段もあったのだけど オレは船酔いが酷いので却下した。
大変お待たせしました… まもなく月三河駅です お降りの方は右側出口へ…
椎名秋斗
どうやら終点らしい さぁ… 列車を降りれば いよいよ月三河だ!
そう息巻いた事が自分にもありました 列車から降りる人々の勢いに負け 座席から動けないオレ… はは… 笑ってくれ… こんな情けないオレを…
…………
ようやく落ち着いた頃を見計らい 列車を降りる秋斗
溢れる人 交差する男女 目まぐるしくも式神秋斗の 行動を妨げる程の人混みが 目の前で溢れていた
ハァ… とため息をつく すると秋斗向けて手を振っている 人物が居た その人物にオレが気がついたことを 確認したのか近づいて来る
式神瀧
式神秋斗
兄貴こと 式神瀧である 以前まではクロコ姉さんに 炊事洗濯をやってもらっていたが 今は一人暮らし… いや 今日から二人暮らしか
式神瀧
兄貴がじっと見つめてくる… なんだなんだ? オレ… 何かしたか?
式神瀧
式神秋斗
兄貴は とにかく 暇さえあればトレーニングばかり していて オレはよくソレに 付き合わされていたものだ…
そのせいか 兄貴とクロコ姉さんが 月三河へ出張しに 行っている間も毎日コツコツと 鍛えていたのだ
式神瀧
式神秋斗
式神瀧
おや? この反応… 兄貴は未だに彼女がいないようだ
オレは空気をよんで 話題を変える事にした
式神秋斗
式神瀧
式神瀧
椎名秋斗
式神秋斗
式神瀧
兄貴がオレくらいの歳に 両親が不慮の事故で 亡くなってしまい オレ達家族を養う為に 学校を辞めてまで 稼ぎに行っていた
当時 クロコ姉さんも学校を辞めて 働くつもりだったらしいけど 兄貴に止められ高校を 無事に卒業した…
親の残した財産だけじゃ 大学までは行けなかったって クロコ姉さんはよく言っていたな
兄貴は家族の為に 骨身を削り 青春を砕き オレ達弟妹を支えてきてくれたのだ
だからこそ 今度はオレ達が兄貴を 支えてやらないと… その為にオレはここに 来たんだから
駅から出た頃には 辺りは暗くなっていた… バスは通ってなさそうだ… 今からタクシーを呼ぶつもり なのだろうか?
まさか歩き!? おいおい…勘弁してくれよ… ここまで来るのに 長時間座りっぱなしだったんだぜ? この歳で腰を痛めるかと 思ったくらいだ
そう 心で愚痴って 暇を潰す。 すると一台の車が目の前で止まる
式神瀧
そう言うと 車から女性が顔を覗かせる
瀬戸川智美
式神秋斗
式神瀧
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
仲良さげにやりとりする2人を前に ボーッと突っ立っているしかない オレに瀬戸川智美という女性が 声をかけてくれた
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
そう笑顔で語りかけてくれる 良い人なのは一目で解る…
兄貴の恋人? うーむ 仲は良さそうだけど そうではない雰囲気だ
式神秋斗
瀬戸川智美
式神秋斗
式神瀧
椎名秋斗
ハッ そう軽く鼻で笑う
姉さんは兄貴が心配だから オレが転校するのを最後には 許してくれたんだぜ? そう思ったけど 口に出す事はない
瀬戸川智美
トモミさんの時計が20時を 過ぎている事を伝える
式神瀧
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
オレは トモミさんの好意に甘え 後ろの座席へと座らせてもらった
兄貴は前の座席へ座り 帰宅路の案内をするようだ
車に揺られながら ふと視線を外にやる
少し殺風景な雰囲気の場所に 風景が変わっていた 賑わっていた街中が嘘のように 静かだ…
エンジン音と車内の話し声しか 聴こえる事はない
式神瀧
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
兄貴は給料のほとんどを 仕送りしているからな… 自分で使う分とか考えて ないんだろうか?
式神瀧
瀬戸川智美
いつの間にか車は一軒家の前に 止まっている 目的地に着いたにだろうか?
式神瀧
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
式神秋斗
式神瀧
式神瀧
瀬戸川智美
パンドラカンパニー… 姉さんと兄貴が働いてる会社の名前だ 第三次世界大戦終結後に設立された 古くからある大手の大企業…
この会社で働けるって事は 一生安泰とまで言われるくらい 有名な会社なのだそうだ
式神秋斗
そんな事を 何気に口走っていた
瀬戸川智美
式神秋斗
式神瀧
式神秋斗
学歴が無いから仕方がないさ! そう笑いながら兄貴は語る
式神瀧
式神秋斗
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
式神瀧
式神秋斗
車からオレと兄貴が降りる それを見届けたトモミさんは エンジンをかける
瀬戸川智美
式神瀧
瀬戸川智美
瀬戸川智美
式神秋斗
瀬戸川智美
そう言い残し手を振ったあと グルルン!とエンジンをかけ その場を車で走り去った
式神秋斗
式神瀧
疲れが溜まっていたのか ホゲーとしていたオレに 兄貴が声をかける
オレは兄貴について行き 家へと入っていった
家に入り灯りを付ける そこには和風な感じの リビングがあった
椎名秋斗
辺りを見渡し絶句する
式神秋斗
式神瀧
これだ… 兄貴は大雑把過ぎるのだ 洗濯物やゴミが散らかる 空間をおかしいと思わない…
豪快というかなんというか… オレは「やれやれ」と 溜め息を吐きながら 部屋を片付ける
式神瀧
兄貴は ばつが悪そうにしながら 「すまん」と謝る
椎名秋斗
椎名秋斗
式神瀧
ピロリン♪
ポケットから音が響いた オレはポケットに手をしのばせ 音の鳴るソレを手に取る
パンドラカンパニー製の携帯ギア 【ピィン】を取り出し 電源を入れる すると ビデオチャットが 自動的に起動した そこにはシロネの姿が画面越しに 映し出される
式神白猫
椎名秋斗
椎名秋斗
式神白猫
式神秋斗
式神白猫
椎名秋斗
式神白猫
式神秋斗
式神瀧
式神白猫
式神瀧
式神白猫
式神瀧
椎名秋斗
式神瀧
式神白猫
式神瀧
式神白猫
シロネは兄貴をからかって 遊んでいるようだ 兄貴は冗談や嘘が苦手だから すぐに人を信用してしまう…
からかいがある! そういう理由でシロネによく 遊ばれているのだ
式神白猫
椎名秋斗
式神白猫
プーップーッ
満足したのか時間だったのか シロネはビデオチャットを OFFにした
式神瀧
兄貴も満足そうに 高笑いをする
椎名秋斗
なんて軽口を吐くが 内心嬉しくもある
式神瀧
そう言い兄貴は その指を奥の部屋へと示す
式神秋斗
ある程度片付けを終えたオレは 部屋へと向かう
ダンボールが幾つか置かれている 中はゲーム機や本… 着替えなどがある しかし…
式神秋斗
つい心の声が漏れてしまった
ガチャ
兄貴が部屋へと顔を出す どうしたんだろ?
式神秋斗
式神瀧
式神秋斗
兄貴に連れられ外へ出る
式神秋斗
時間は22時を過ぎていた
式神瀧
ドンッ!
ラーメン屋だ 兄貴はラーメン屋へと連れて 来たかったらしい
椎名秋斗
式神瀧
いらっしゃいませー!
入店してしばらくすると 店員さんが駆け寄って来る
お二人様ですね? こちらの席へどうぞー!
店員さんに席まで案内してもらい 座席へと座る
ご注文がお決まりになりましたら お声かけください! そう言い 氷の音が風鈴のように 響く冷たい水の入ったコップを 2人分テーブルへと置いてくれた
オレと兄貴は店員さんが去るのを 見届けたたあとメニューを開く
式神瀧
目移りする程美味しそうな メニューの表示に迷いながらも… 実は答えは決まっている
式神秋斗
式神瀧
式神瀧
はーい!
店員さんが駆け寄って来ると 兄貴は2人分の注文をした
そして食事を終えた オレと兄貴は家へと戻り 軽く雑談をした後 部屋へと戻って行った
しばらくは忙しくなりそうだし オレも今日は休む事にしよう…
あらかじめ用意されたベットへと入る 思考をOFFにして寝る準備をした
すると疲れが一気に襲って来る… もう考えるのも疲れた… 明日… 明日からちゃんとしよう…
思考をOFFにしたつもりが 色々と考えさせられる… 疲れていても脳はお元気のようです
そう考えていたら いつの間にか眠っていた…
つづけ!