AM.9:12
男女の声が交差する教室 笑い声や騒ぐ声が飛び交う
普段となんだ変わらない1日… そう思っていた
しかし今日に限って何かおかしい… そう1人の生徒が疑問を問いかける
柊凪朱華
遅くない?
桃井春菜
そうかな…言われて
みればそうかも?
愛河渚
じゃないの?
柊凪朱華
ウチの先生ならあり得る
椎名凛
桃井春菜
もう寝てるし…
近藤十四
今日も集会に行くだろ?
疾風字颯
まぁ、おまえが行くなら
僕も行こうかな。
近藤十四
んじゃ…
授業は適当に抜けるべ
疾風字颯
柊凪朱華
2人の会話に怒声で割って入る 赤毛の女子 親しげに説教を始める
疾風字颯
しつこいよアスカ?
近藤十四
いい加減さ
ほっといてくれや?
柊凪朱華
出来る訳ないでしょ!?
私は友人として…!
疾風字颯
説教乙ー
もうそういうのいいから
あっち行けって
近藤十四
男の問題に女が口を
出すもんじゃねぇよ?
柊凪朱華
姫咲鈴
アンタらまたアスカを
いじめてー!!
疾風字颯
近藤十四
ウルセェのが増えたな…
そろそろ行くべ
疾風字颯
柊凪朱華
ハヤテ!トシ!!!?
2人は席を立ち 教室から出ていくのを 彼女は見送る事しか出来なかった
柊凪朱華
姫咲鈴
スズはアスカの背中を優しく撫でる
姫咲鈴
わかってくれる日が
くるって!
柊凪朱華
ガラッ
扉が開き 先生らしき人物が姿を表せる
桃井春菜
愛河渚
桃井春菜
柊凪朱華
瀬戸川智美
席に着いてくださいね〜?
人数が足りない事に気づくトモミ 眉間にシワが少しよった…
陸瀬戸川智美
授業が始まる前に
抜け出すなんて…
瀬戸川智美
ふと彼女は溜め息が漏れてしまう いけないいけない! 生徒の前なんだから しっかりしなきゃ! そう自身に言い聞かせる
瀬戸川智美
今日からこのクラスで
共に学ぶ仲間!つまり…
転校生を紹介しますね
姫咲鈴
転校生?
柊凪朱華
女子かな?男子かな?
瀬戸川智美
トモミの声に合わせて 生徒が1人教室に踏み出す
式神秋斗
姫咲鈴
瀬戸川智美
自己紹介を
お願いしますね?
式神秋斗
オレは 白いチョークを手に取り 黒板へと向かう
カッカッカ…!
式神秋斗
自分の名前を黒板に書き込む
式神秋斗
神凪村から来ました
趣味は音楽鑑賞や
ゲームとかです。
式神秋斗
ばかりですが…
仲良くしてください。
そう敵も味方も作らない 面白みのない挨拶をする 面倒事は避けなくてはね…
瀬戸川智美
ついに常識ある
男子生徒が…
瀬戸川智美はホロリと 涙を流す その涙を拭うと笑顔で生徒を見据えた
瀬戸川智美
それでは式神君の席は…
そうね椎名さんの隣とか
どうかしら?
椎名凛
物静かな銀髪の美人さんは 静かに頷いた
オレはトモミさん…いや ここでは先生か 先生に示された席へと移動する
式神秋斗
その…よろしくな?
椎名凛
式神秋斗
挨拶は驚くほど早くに終わり オレはそのまま席に座る
式神秋斗
(印象悪かったかな?)
瀬戸川智美
数人程居ないですが…
出席簿をとりますね〜
瀬戸川智美
愛河渚
「あ」の順から名前を呼ぶ先生 次第にオレの番まで呼ばれていた
瀬戸川智美
式神秋斗
辺りをよく見ると 男子生徒がやたら少ないような? それどころか空き席が多く目立つ…
オレはここに来るまでの事を 思い返す事にした
瀬戸川智美
なるなんてね〜
本当にビックリしたわ
式神秋斗
まさかトモミさんが
ここの先生してるだ
なんてさ。
瀬戸川智美
ないのよ!?本当に!
式神秋斗
わかってますって!
ふとトモミさんの顔を見ると 浮かない顔をしているのに気がつく どうしたんだろうか?
式神秋斗
陸瀬戸川智美
瀬戸川智美
ちょこっとだけ問題が
あってね…
瀬戸川智美
悪いのだけど…
口籠もる瀬戸川智美 要は問題児が多いクラス… そう言いたいのだろうか?
瀬戸川智美
なのよ!それは本当!
必死に弁明するトモミさんを前に ニコリと笑ってしまう
瀬戸川智美
兄貴の弟と知っているせいか 親しげに話をしてくれる 正直心強い気持ちだ
式神秋斗
ガキの問題はガキで
なんとかしますって
瀬戸川智美
せめて学生って言って
欲しいな…
ちょっとオッサン臭いわよ?
式神秋斗
野蛮人の集まりでしたし
多少は問題ありませんよ
瀬戸川智美
黒曜高校は。
式神秋斗
姉さんの後輩って事は
黒曜高校出身か
瀬戸川智美
忘れたい思い出しか
ないわね…
そう遠くを見て呟く瀬戸川智美である
彼女は黒曜高校出身… ということは 先生でもあり先輩でのあると いうことだ
瀬戸川智美
アキト君
ここではなるべく
先生って呼んでね?
式神秋斗
瀬戸川智美
大変よく出来ました
そう言うとオレの頭を 優しく撫でる
オレはとっさの事で ビックリしてしまい その場を離れた
式神秋斗
子供じゃないんだから
ナデナデとか
やめてくださいって…
瀬戸川智美
いいじゃない?
式神秋斗
トモミちゃんって
兄貴みたいに
呼びますよ?
瀬戸川智美
ふぇぇって… 可愛いかよ?
…………
………
……
一限目がようやく終わった… 勉強はしてきたつもりなので 置いてけぼりには ならなかったが ちょっとだけ疲れたかな…
柊凪朱華
式神…君だっけ?
私は柊凪朱華
(ヒイナギアスカ)
気がつけば周りに人が集まっていた 物珍しい気持ちというやつだろうか?
式神秋斗
よろしくねヒイナギさん
柊凪朱華
同じクラスメイトなんだし
アスカでいいよ〜?
式神秋斗
ならオレの事はアキトで
いいぞ!改めて…
よろしくアスカさん!
柊凪朱華
よろしくねアキト君
あらやだ可愛い 自分で言っておいて 照れてるようだ
桃井春菜
コミュ力高いね君!
式神秋斗
桃井春菜
あっしは桃井春菜
ハルナでいいよ?
式神秋斗
オレはアキトでいいよ
桃井春菜
よろしくアキト!
愛河渚
もう自己紹介会?
私もまぜてよ!
姫咲鈴
アスカー?
柊凪朱華
アキト君には早く
クラスに慣れて貰いたい
じゃん?
姫咲鈴
気遣いが出来る娘で
お母さん嬉しいよ…
柊凪朱華
からかわないでよ!
姫咲鈴
愛河渚
スズの愛情表現
姫咲鈴
アスカは私の嫁さ!
式神秋斗
柊凪朱華
などと他愛もない話をしている内に あっという間に 2時限目が始まる時間だ
桃井春菜
席に戻るぞー?
柊凪朱華
また後でねアキト君
そう言い残し席へと戻る 女子達 しかし本当に男子が少ないな…
アレやコレやと考えてる間に 数学の授業が始まっていた
授業の間 ふと前の学校の事を思い返す
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
月三河に行く事に
したんだな
式神秋斗
兄貴が心配だしな
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
家族思いなのな
式神秋斗
こんなの普通だろ?
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
まぁそうだな
歯切れが悪い言い方だな カズキの家の事情が複雑だと 言っていたっけ…
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
気持ちはわかるぜ
ウチも兄貴が阿呆だから
心配だしな
式神秋斗
生の生姜を焼いて
コレが本当の生姜焼き
とか言うヤバイ兄貴か
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
事あるごとに
ニャーだとウーだの
言う変態だよ
式神秋斗
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
俺のダチが居るんだ
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
根はいい奴なんだが
式神秋斗
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
あったらしくてな…
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
気にかけてくれよ
式神秋斗
任せておけ
式神秋斗
泣かすような
事はすんなよ?
大文字春輝(ダイモンジカズキ)
他愛なくバカを言い合えるダチ… その友人が気にかける奴が この学校に居るらしいけど…
名前はなんだったかな…
…………
………
……
なんだかんだで いつの間にか下校時間になっていた
慣れない環境での勉強は正直疲れる そう考えてる内に 瀬戸川智美先生に呼び止められる
瀬戸川智美
式神秋斗
愛河渚
式神君ー!
姫咲鈴
ほら行くよーアスカー
柊凪朱華
柊凪朱華
瀬戸川先生サヨナラー!
アキト君またねー!
瀬戸川智美
また明日ねみんな!
式神秋斗
挨拶を済ませてオレは 先生へと向き変える
式神秋斗
どうしたんですか?
兄貴について
何か聞きたいとか?
瀬戸川智美
お兄さんの話が
出てくるのよ!?
式神秋斗
ならオレに興味が
あるとか?
式神秋斗
オレと先生は
生徒と教師…
告白はちょっと…
瀬戸川智美
というか私がフラれる
前提なの!?
とりあえず 場を和ませてみる
式神秋斗
ここのクラスの事ですか?
そう… 授業からずっと違和感があった
瀬戸川智美
とりあえず送るから
帰りましょうか
オレと先生は 学校を出て先生の車へと向かう
先生の愛車に乗り込み 式神家へと向かう道中
先生はクラスの事情と 学園で起きている問題について語る
瀬戸川智美
男子の数が少なくて…
式神秋斗
先生の顔が一瞬曇った気がした… なるほど… それなりに重い事情があるのかも しれないな…
瀬戸川智美
最先端の技術で構成された
学園なのは
知っているわよね?
式神秋斗
有名ですよ
ピィンを用いた授業や
特殊な訓練や試験が
あるって…
式神秋斗
偏差値がそれなりでも
受かりやすい学園とか
瀬戸川智美
デュナミス学園自体
設立されて浅い事から
これまでとは違う
教育を目指している
場所でもあるの。
瀬戸川智美
問題児もそれなりに多い
場所でもあるのよね…
瀬戸川智美
居れば当然かもだけど…
式神秋斗
何か問題でも?
瀬戸川智美
まぁコレは教員でもある
私達がどうにかする問題
なんだけどね…
瀬戸川智美
送って貰いたいのよ
クロコ姉さんの弟だからというのも あるんだろうが… 彼女自身の優しさでもあるのだろう
先生はオレが トラブルに巻き込まれないようにと 配慮してくれているようだ
式神秋斗
一生徒を贔屓したら
駄目だと思いますよ?
瀬戸川智美
ここだけの話って事で
ふふ… そうニヤリと笑う教師 その顔は悪い顔ですよ先生
式神秋斗
関わるつもりは
ないんで安心して
くださいって
瀬戸川智美
面倒なのはゴメンだ 家族に迷惑をかけたくないからな
先生と雑談している内に 式神家へと着いていた
瀬戸川智美
また明日ね
式神秋斗
また明日です
トモミちゃん
瀬戸川智美
皆の前ではやめてね!?
恥ずかしいから!
式神秋斗
瀬戸川智美
からかい甲斐のある女性だ 今ならシロネの気持ちが 少しだけ解る気がするな
そして 別れを済ましオレは 帰宅する事にした
…………
………
……
家に入り灯りを付ける
式神秋斗
今日は夜勤だったか…
何気なくテーブルに視線を送る そこには弁当が置かれている事に 気がついた…
式神秋斗
どうやらオレ宛に置かれているようだ 兄貴なりの気遣いなのだろう
式神秋斗
食事を済ませて風呂に入る事にしよう 今日は何気に疲れたしな…
オレは 服を脱ぎながら風呂場へと向かう
…………
………
……
シャワーを軽く済ませたオレは 洗濯を済ませてたあと そのまま自室へと向かう
………
……
1人で食べる弁当はどこか味気ない… クロコ姉さんが戻ってからは ずっと1人で 食事をしいたのだろうか?
どこか申し訳ない気持ちになる…
式神秋斗
作っておこうかな…
ピロリロリン
机に置いたピィンから 音が鳴る…
式神秋斗
こんな時間に誰だろうか? まぁ 予想は出来るが…
オレはピィンを起動させ ビデオチャットのアイコンに 慣れた手つきでタッチした
式神白猫
秋兄〜!!
式神秋斗
オレはビデオチャットを終了した
すると…
ピロリロリン!
式神秋斗
やれやれ…と、ため息を吐きながら 再びビデオチャットをONにする
そこにはプクゥーと頬を膨らませた 妹が居た… いきなりチャットをOFFにしたのは やり過ぎたようだ
式神秋斗
シロネ?
式神白猫
式神秋斗
つい可愛くて
やっちゃった♪
やはりやり過ぎたようだ てへぺろ【笑】をして 許しを乞うオレ
式神白猫
いかんいかん 本当に怒らせてしまったようだ だがオレには秘策があるのだぞ妹よ
式神秋斗
秋刀魚の缶詰送るからさ
許してくれよ?
な!?
式神白猫
式神秋斗
式神白猫
式神秋斗
どうやらシロネは オレの事を心配してくれていたようだ
式神秋斗
今日はどうしたんだよ?
お兄ちゃんが心配なのは
分かるが毎日チャット
するつもりかな?
式神白猫
今日はただたんに
暇だから様子を
見に来ただけですぅ〜
式神秋斗
おまえはいつも暇だねぇ
式神白猫
マナちゃんから
チャット来てるから
今日は終わるねー
忙しい忙しい!
プツン…
シロネはビデオチャットをOFFにした
式神秋斗
妹よ…
ホロリと温かい何かが頬をつたう オレはそっと ピィンの電源をOFFにした
寝る支度をしたオレは ベットへと入る
明日も早い… 今日はもう寝る事にした…
つづけ!






