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特殊能力

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特殊能力

1 - 特殊能力

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2019年05月26日

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”特殊能力” この世界にそんなものが本当にあるなんて、思わなかった…あの時までは。

新海高校二年 守屋霞。 私は…いじめられている。 そう、きっかけは一年のとき、はっきりと憶えてる。

彩香

やめて!

帆乃香

あんたなんて死んじゃえばいいんだ!

お前は汚れてる、菌だ。

同じクラスの彩香はいじめられている。どうやら中学校の時から、リーダー格だった帆乃香を中心として、下駄箱にものすごい量の画鋲を入れられたり、汚い雑巾を机に置きっぱなしにされたり、バケツの水を頭からかけられたりとひどいいじめを受けてきたようだ。

ちょっと、やめなよ。
彩香さん、大丈夫?

ついに私は言ってしまった。 でもこのままじゃ、いじめの歯車はとまらない!そう思ってとった行動だった。

帆乃香

は?なに、こいつの仲間?

なんだよ、私たちに逆らったらどうなるかわかってんだろうな?

あんたたち、自分たちがやってることを考え直しなさい!!

彩香さん、行こ!

彩香

う、うん。

帆乃香

あいつ、許さねぇ!

次の日の朝

うわ、なにこれ。

「ブス」「バカ」「死ね」 暴言のオンパレード。 下駄箱に散らばっていた紙は、何者かの悪意に満ちていた。

”そこから私たちへのいじめは、加速していった。”

そしてついに、あの事件が起こってしまった。

彩香

もう、死にたい。かすみちゃんにも迷惑かけちゃったし、もう私の居場所はここにはない。

そう独り言を言った彼女の立っている場所は屋上の柵の外だった。

みんな

え、
あれって
彩香ちゃんじゃない?

彩香は屋上から飛び降りようとしていた。私は全速力で、階段を上りきり、屋上まで到達した。

彩香!

彩香

かすみちゃん、…来ないで

私、彩香ちゃんに死んでほしくない。だってなんにも悪いことしてないじゃん。わるいのはアイツ。私がアイツをたおすから。ね?

彩香の瞳から一筋の涙がこぼれ落ちる。そうして、わたしにくっついてくる。わたしは彩香の頭をなでながら決心をした。アイツを、帆乃香を泣かせてやる、と。

この事件が終わったあと彩香は転校した。私は少し寂しかったが向こうの学校でいい友達に出会って欲しいと思った。

ここから、私の生活は地獄と化した。 いじめはさらにエスカレートした。カバンも傘も学校の池にほうりこまれ、お弁当もグチャグチャになった。

あー、疲れた。

ホッとできるのは家だけだった。 でもすぐに、明日はどんな危害が加えられるのか、と不安になる。両親は離婚していて、母は朝から夜まで働いていたので相談出来る相手もいなかった。

-その日の夜- Zzz…霞の夢の中

謎の男

いじめられているお前に特別な力をやる。時間を停止させることができるようになる。ただし、10回までだ。それ以上使うと、恐ろしいことが起きるぞ!
ハッハッハハッ!

うわ、なんだ今の夢!

時間を停止出来る能力? 本当にそんなことができるの…?

作者

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