雨の日は嫌いじゃない
確かに制服は濡れちゃうし、
傘を差して学校に行かなきゃいけないけど、
私は雨の日の湿った空気と、
ちょっと薄暗い景色で
落ち着いた気分になるのが好きだ。
サヤカ
エリカ
同じクラスのサヤカが昇降口で声をかけてくる。
彼女はライバルだと私は思っている。
なぜなら、いつも八時五分に現れるから。
サヤカ
サヤカが声をかけたのは、
男子バスケ部の副キャプテン、
谷口くんだ。
彼がいつも八時五分に登校することを知っているから、
サヤカはこの時間に合わせてやってくる。
私もそうだけど。
エリカ
谷口
私は折りたたみ傘
2人は黒い傘
谷口くんは2年D組
私たちC組と下駄箱が向かい合っている
サヤカ
サヤカ
サヤカも女子バスケ部の副キャプテンなので、
谷口くんとは距離感が近い。
谷口
エリカ
谷口は図書委員の委員長でもある。
私は副委員長だ。
部活が一緒という部分ではサヤカにリードされているけど、
委員会では私と谷口くんの距離感は近い。
けれど部活は、
ほぼ毎日だから、ちょっと不利かも。
放課後。
谷口
エリカ
図書委員会の開始に遅れた私は、
谷口に謝ってから席に着いた。
今日は決めなければならないことが多いうえに、
委員会活動の発表の準備もしなければいけないから、
遅くまでかかりそうだった。
案の定、ほかの委員会のみんなは活動が終わって帰っていくのに、
私たち図書委員会だけは下校最終時間ギリギリまでかかってしまったのだ。
エリカ
エリカ
谷口
エリカ
エリカ
谷口
図書委員
エリカ
ちょっと、いや、かなりドキドキしている
気づかれてないかな。
谷口
谷口
エリカ
上履きから運動靴に履き替えた私は声をあげた
エリカ
谷口
エリカ
谷口
エリカ
谷口
エリカ
エリカ
谷口
谷口くんの語気が強くなる
谷口
エリカ
エリカ
谷口
エリカ
谷口
エリカ
谷口
谷口
エリカ
エリカ
谷口
エリカ
私は、谷口くんの傘に入って一緒に昇降口を出た。
大きな傘だったけど、
寄り添わないと濡れてしまうから、 体をくっつけるようにして歩いた。
エリカ
エリカ
エリカ
エリカ
エリカ
エリカ
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