白福萌甘
焦凍くん!
いつもの公園で待ち合わせて、
色んな遊びをした。
轟焦凍
萌甘ちゃん!
あの時の焦凍くんは、
物静かだけど可愛くて、
ふつうの男の子。
いや、今が 普通じゃないってわけでは…
轟焦凍
萌甘、行くぞ
白福萌甘
!?!?
白福萌甘
て!手!繋がないよ!?
轟焦凍
?
白福萌甘
キョトンとしないで
うん、"普通"ではないかも。
シラフクモカ 私は雄英高校普通科の白福萌甘。
今私の手を握って キョトンとしているのは、
雄英高校ヒーロー科の轟焦凍。
私の幼稚園の頃からの 幼馴染なんだけど…。
轟焦凍
大丈夫か?顔が赤い
轟焦凍
熱か?
とにかく距離が近いです。
今だって私の額に手を当てて、
熱がないか計ってるし。
白福萌甘
( か、顔近い! )
轟焦凍
熱はなさそうだな
白福萌甘
ない!大丈夫だから!
学校に向かう歩を止めてまで 私を心配する焦凍くんに、
私は慌てて 心配ご無用と伝えた。
すると焦凍くんは ほっとしたような顔をすると、
額から頬に手を滑らせて、
轟焦凍
モチッ
と私の頬をつまんだ。
白福萌甘
しょーろくゆ、やめれ?
( 焦凍くん、やめて? )
( 焦凍くん、やめて? )
轟焦凍
ふっ、
白福萌甘
わりゃわにゃいれ!
( 笑わないで! )
( 笑わないで! )
私の頬を数回もちもちすると、
焦凍くんは笑って 「悪い、行くか」と離れた。
この距離感とか、 あの優しい笑顔とか、
供給過多過ぎませんか?
白福萌甘
もう…
轟焦凍
ほら、行くぞ
白福萌甘
分かってる!
プンスカ怒る私に 焦凍くんはまた少し笑うと、
私の手を引いて歩き出した。
白福萌甘
だから…!!
「手は繋がないってばー!!」







