次長
南
次長
南
結局、会社に来てしまった。
アラームもセットしていないのに、身体に染み付いているのか、6時ちょうどに目が覚めた。
迷った末に決心して会社に来たが、俺への周囲の接し方は普段と何も変わらない。
南
南
このまま、何も無かった体で、日常に戻りたい。
そう思ったのも束の間、社内に無線が入った。
「南涼太、至急会議室Dに向かうように。」
南
同僚
南
同僚
普段なら笑って返すところだが、そんな場合じゃない。 いつもと違う俺の様子に、同僚は小首を傾げた。
南
10分ほど長考した後、おそるおそる重いドアを開いた。
高平
南
高平
南
謝りすらさせてくれない。もう、終わりか。
高平
南
手の震えが止まらない、心臓の音が大きく響く。
高平
南
下を向く高平部長の顔に視線を移す。
南
高平
……え?
南
高平
高平
高平
南
呆然と立ち尽くす俺。
顔を真っ赤に染め上げ、俯きがちにこちらを見つめる部長。
聞こえる心臓音は、俺だけのものではなかったようだ。
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