TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

短編集(我々だ)

一覧ページ

「短編集(我々だ)」のメインビジュアル

短編集(我々だ)

10 - おちて行くならゆっくりと

♥

317

2022年07月17日

シェアするシェアする
報告する

ポタッ

響き渡る音

ポタッ

それは何かが零れるような音で

ポタッ

その音が止むと同時に

ポタッ

俺は

ポタッ

壊れてゆく

全部空っぽになるんだ

ポタッ

お前らのせいで

ポタッ

シャオロン

うわ‪っ

シャオロン

ひでぇなwwww

目の下には濃くなったクマ

シャオロン

ッッ……

シャオロン

痛ッッ

殴られているように感じる頭痛

鳴り止まない耳鳴り

シャオロン

いつから……

こうなった?

シャオロン

まあ、どうでもええか

シャオロン

そんなこと

シャオロン

それより書類をトントンに出しに行かな

シャオロン

……

シャオロン

嫌、やな……

シャオロン

はぁ

あの日を境に増えたため息

あの日までは幸せやったのにな

死なないでいてくれてる事に感謝しろよ

今は微塵も思っとらんと思うけどな

シャオロン

俺が死んだら後悔、してくれるのかな?

シャオロン

そんなことあるわけないか

コンコン

トントン

どうぞー

ガチャ

シャオロン

失礼、します

トントン

チッ

トントン

なんやお前か

あからさまに不機嫌な態度をとる

シャオロン

書類、出しに来ました

トントン

はぁ

トントン

じゃ、これよろしくな

渡されたのは今出した書類の倍はある量

シャオロン

分かりましたッッ

シャオロン

失礼しました

ガチャ

シャオロン

ふぅ……

なんとか、やり切った

鬱先生

シャオ、ちゃん?

シャオロン

え、あ、

シャオロン

大先生

そこには書類を抱えた鬱先生がいた

あーめんど……

鬱先生

うわっ、すごい書類の量やな

シャオロン

そう、か?

唯一普通に接してくれる大先生

でも、今はそれが1番辛い

鬱先生

いや、さすがに多すぎやわ!

鬱先生

ちょっと今からトントンに言ってくるわ!

シャオロン

いやいや!

シャオロン

大丈夫やでニコッ

鬱先生

じゃあ、手伝いくらいはさしてや?

シャオロン

それもええからニコッ

鬱先生

僕やったらその量死んどるから

と言いながら、半ば強引に3分の1の書類を取った

シャオロン

全然大丈夫やのに

鬱先生

ええから!

鬱先生

じゃあな!シャオちゃん

シャオロン

おん、じゃあな

やっぱり人と話すのは辛いな

シャオロン

はぁ……

シャオロン

戻るか

ポタッ

もうすぐでなくなっちゃう

ポタッ

心が壊れる

ポタッ

限界を迎える

ポタッ

……

……

あーあこわれちゃった

もうなにかもきえちゃうね

そのほうがしあわせかもね

これからみんなゆっくりと

おちていくんだ

シャオロン

書類、

シャオロン

しなくていっか

シャオロン

今日で全部終わりだニコッ

堕ちて行った青年はどんどん壊れていく

やがて自ら死を選ぶ

それは彼にとっては幸福か否か

それは誰にも分からない

シャオロン

wwww

シャオロン

ざまぁみろ

シャオロン

ここなら、誰も来ないよな

シャオロン

……

シャオロン

もう何も感じないのはあいつらのせいや

シャオロン

俺が自殺をしようとするのもあいつらのせいや

シャオロン

全部、全部!

シャオロン

あいつらが悪いんや!!

シャオロン

ポロッ

シャオロン

あれ?

シャオロン

なんで?

シャオロン

俺、なんで泣いてるん?

シャオロン

……

シャオロン

きっと、今までが辛かったんやな

シャオロン

今、全部終わらせるから

シャオロン

じゃあな

ゆっくりと青年は落ちて行く

シャオロン

意外とゆっくりなんやな

シャオロン

うわ〜すげぇな

その時、青年は走馬灯を見た

シャオロン

俺の、記念日のときの

シャオロン

なんで今更あいつらと一緒にいた時のこと見なきゃいけないんだよ

だが、青年は泣き続けていた

まるで死ぬこと後悔しているかのように

シャオロン

あッ

シャオロン

そうゆうことなんや

シャオロン

俺、あいつらのこと大好きやったんやなグスッ

シャオロン

あーあ死ぬ間に未練を作らせんなよ

シャオロン

来世は今度こそあいつらと幸せに暮らせますようにニコッ

そう願いながら、青年は笑顔で息絶えた

あいえす

どーもあいえすです!

あいえす

今回はシャオロンの病み系っぽい物語を書いてみましたー!

あいえす

一応、ちょっとした解説

あいえす

ポタッっていうのは心が零れてる?って言う感じ

あいえす

まあ、すでに壊れかけてたんだけど、音がなくなると完全に壊れると言う感じです!

あいえす

簡単にいえば、心が壊れるというのを水で表したっていう感じかな?

あいえす

一応、題名の「おちて行くならゆっくりと」っていうのは

あいえす

どんどん壊れていく→堕ちて行く

あいえす

飛び降り自殺→落ちて行く

あいえす

っていう感じにしてみました。

あいえす

だから「おちて行く」のところはひらがなで書きました

あいえす

見てくれてありがとうございました!

あいえす

ばいばーい!

この作品はいかがでしたか?

317

コメント

35

ユーザー

後日談てきなのみたいです

ユーザー

新人組見てぇぇぇ!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚