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ひかり
私は深いため息をついた。
紗羅
紗羅
今は電車に乗ってフェス会場に向かっている
3カ月前、今隣に座っている親友の紗羅に
フェスいこ〜!
と誘われ無理矢理引っ張って連れられて来た
私は嫌なのに...
ある事を理由に私はフェスが嫌い、というより怖くなった
そんな私の心をよそに、紗羅はニコニコして座っている
ひかり
ひかり
電車に心地良く揺られながら、私は案外あっさり意識を手放した
ひかり
私は明かりが消えた屋台ばかりが並んでいる森の中に
1人ポツンと立っていた
暗くて怖い、幼い頃の記憶
ああ、そうだ
お母さんと一緒にフェスをまわっていたら
はぐれちゃったんだ…
歌っている声が、ひどく遠くに聞こえる
歌声が聞こえる方を頼りに進んでいくけど
いつまでたっても暗闇から抜け出せなくて…
私はついに泣きだしてしまった
ひかり
このまま抜け出せなかったらどうしよう
誰も見つけてくれなっかったら…
彼
優しい声に呼び止められて私は振り向いた
そこには、私より少し背が高く、髪が少し長い
ほっそりとしたギターを背負った少年が立っていた
彼
彼は再び問う
ひかり
彼
そう言って彼は笑った
彼
彼
続く