今回は微々たる量ですが性的描写があります
直接的な言葉や描写はありません
そういったものが苦手な方
過去にそういった行為で被害を受けたりした事がある方には視聴をおすすめ致しません
そこをご理解の上でお願いします
雹華
雹華
雹華は黒桜を抱き抱え、「ごめんね」と呟き続けている
すまない先生
すまない先生
目の前の敵に一歩退く
剣を構え直し、相手からの攻撃に備える
すまない先生
唾をごくりと飲み込む
すまない先生
すまない先生
黒桜に謝る姿はとてもじゃ無いが悪人の様には見えなかった
すまない先生
すまない先生
すまない先生は雹華に剣の刃を向け、雹華に視線を向ける
その視線に気がついたのか、雹華が此方を見る
雹華
雹華
雹華
雹華は温かくも冷たくも無い無機質な声で語り掛ける
すまない先生
すまない先生
すまない先生も雹華の言葉に応じ、言葉を返す
雹華
雹華
雹華は表情一つ変えずに淡々と言葉を述べる
雹華
雹華
雹華
すまない先生
すまない先生
雹華
雹華は口を閉じ、何かを考え込むかの様に視線を別の場所へと移す
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生はふと思い浮かんだ疑問を雹華にぶつける
雹華
すまない先生
雹華
雹華
雹華
雹華
すまない先生
すまない先生
すまない先生が剣を下ろす
すまない先生
雹華
雹華
雹華
雹華
雹華
すまない先生
すまない先生
雹華
そう言って雹華は目を閉じる
過去の出来事を脳裏に巡らせる
私はごく普通の父、母のもとに生まれた
正直…虐待とかネグレクトを受けていた訳では無いから…幸せだった方ね
まあ……ある事を除けば本当に幸せだったかもしれないわね
変わっている事というと……
父が物凄い醜い顔で……母が絶世の美女だった事ね
母の顔が私に遺伝すれば良かったものの……
残念ながら遺伝の大部分は父の要素だった
つまりは……
私は恐ろしい程の醜い顔面で生まれたという事
それでも……両親は私に愛を注いでくれた
だから……自分の顔が醜いという自覚は無かった
雹華の母
幼い頃の雹華
雹華の母
幼い頃の雹華
雹華の母
母は私に可愛い服を買い与えてくれた
毎回「似合う」と言ってくれるものだから……
私の顔は可愛いのだと勘違いをした
そんな感じで…………小学生までは平穏な日常を送っていた
数年が経ち、私は小学校に上がった
私はいつも通り、可愛い服を着て学校に行っていた
ある時、こんな事を言われた
男児
幼い頃の雹華
男児
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
男児
男児
幼い頃の雹華
あの頃はまだ小さかったし……あの男児も純粋な疑問で私にああ言ったのだろう
でも…今ままで自分の事を可愛いと思っていた私にとって
あの言葉は、私の心に深く突き刺さった
その言葉を受けて以降…私はめげずに可愛くなれる様に努力をし始めた
化粧にファッション、マッサージにヘアスタイル
全て変えようと努力した
でも…それでも……
私が元から醜い顔なのだ
変わる筈も無かった
小学生の時は…あれ以降何かを言われる事もなかった
みんな私と仲良くしてくれて……楽しかった
だが、問題は中学生に上がった頃だ
私は、好きな人ができた
クラスで1番カッコいい子
女子からの憧れの的
そして…私は告白をした
誰よりも可愛くなる為に努力を怠った事はなかった
毎日毎日可愛くなる為に頑張って来た
性格の悪そうな美男
そんな一言で私は突き放された
私はクラス1のイケメンに告白した事もあり
クラス内で軽蔑された
ましてや私はブスだ
ブスがイケメンに告白する事など、許されなかったのであろう
あの事以降、私は虐められるようになった
私はこの事が理解できなかった
毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日
可愛くなれる様、私は努力して来た
それでも尚、私は可愛くなどなれなかったのだ
私は何ヶ月も虐められ続けた
暴力
暴言
物を隠される
虫を食わされる
机への落書き
盗撮
たくさんの恥ずかしい姿を撮られ、グループチャットに流される
「いじめ」という単語では済まされない行為を受け続けて来た
いじめに耐えられず、精神崩壊しかけた矢先
長期休みに突入した
長期休みは私にとって唯一の救いだった
救いだった筈だった
私達家族は母の実家へと帰省する事にしたのだ
今まで母の実家に帰省した事は指で数えられるほどしかなく
正直…祖母と祖父の顔など…少しも覚えていない程であった
雹華の母
雹華の祖母
雹華の祖父
祖母と祖父は私の母をにこやかにむかい入れてくれた
だが、異変を感じたのはここからだった
雹華の父
幼い頃の雹華
父と共に挨拶をする
だが、返事は返って来ない
雹華の父
雹華の父
父が家の奥まで響く程の声で声を掛ける
だが、またしても返事は無い
雹華の父
雹華の父
そう言って父は家の中へと入っていく
するとたまたま廊下を歩く祖母と私達が鉢合わせた
雹華の祖母
先程から奥まで聞こえる様な声で話しかけていた筈だが、聞こえなかったかの様な反応をする
雹華の父
雹華の父
幼い頃の雹華
そう言って私と父は家へと上がろうとする
雹華の祖母
雹華の祖母
祖母は顔を顰めながらそう言った
幼い頃の雹華
母が入った時にはこんな事は言っていなかった筈だが…
そう言って祖母は顔を顰めながら消毒液を此方へ渡す
雹華の祖母
そう言って祖母は母のいる方へと歩いていた
幼い頃の雹華
雹華の父
父はあまり気にしていないのかニコニコしながら消毒をしている
その時私は、祖母が言った「汚い顔と体」という言葉が引っかかっていた
その後も祖母からは
「汚い」「気持ち悪い」「あっち行って」などの罵詈雑言を浴びせられた
そんな言葉を浴びせられるついでに毎回の様に「穢らわしい顔」とも言われた
やはり私の顔は醜いのだ
唯一の逃げ場だった筈の長期休みもこの出来事によって憂鬱なものへと変わった
そんな最悪の実家帰省13日目
その日は親戚の集まりがある日だった
祖母祖父はもちろん、私の叔父、叔母、従兄弟
沢山の人達が集まり、宴会の様な感じになっていた
そんな中、私はいつも通り家族の集まりからハブられていた
父も同様にハブられているが、ハブられてるのが分からないのかニコニコしている
幼い頃の雹華
体育座りをしながら部屋の隅で俯く
幼い頃の雹華
そんな中、1人の男から話しかけられる
雹華の叔父
雹華の叔父
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
雹華の叔父
雹華の叔父
雹華の叔父
幼い頃の雹華
私が答えを出す前に叔父から手を引っ張られ、部屋から出る
雹華の祖母
雹華の祖父
雹華の祖父
雹華の祖母
私は別の部屋に叔父と行き、休憩をした
そのついでに、今まであった出来事を吐露した
叔父は私の悩みを親身に聞いてくれた
初めて両親以外の人に優しくしてもらえて…
嬉しかった
雹華の叔父
雹華の叔父
雹華の叔父
幼い頃の雹華
雹華の叔父
雹華の叔父
雹華の叔父
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
雹華の叔父
そう言って叔父は話に区切りをつける
数分が経った頃、叔父はこんな質問をして来た
雹華の叔父
幼い頃の雹華
雹華の叔父
幼い頃の雹華
雹華の叔父
幼い頃の雹華
雹華の叔父
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
雹華の顔が真っ赤になる
雹華の叔父
雹華の叔父
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
雹華の叔父
そう言って叔父は此方へ近づいてくる
幼い頃の雹華
私は抵抗できず、動く事ができない
それから私は叔父にされるがままにやられた
何時間も…何時間も……
痛くて……怖くて………
でも………
叔父はやりたくてやっている
私を求めている
自分を求められている事なんて今まで無かった
恐怖で押し潰されそうな筈だったのに……
いつの間にか叔父にされる事が嬉しく感じ始めていた
その出来事から数週間後
長期休みが終わり、再びあの日常が戻ってきた
いじめと言う名の暴行や盗難を受け続ける日々
何ヶ月も何ヶ月も受けるにつれてだんだんと精神がおかしくなり始めていた
勉強も出来なくなり、活力も無くなった
そんなある日
雹華の母
幼い頃の雹華
雹華の母
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
雹華の母
雹華の母
雹華の母
幼い頃の雹華
気づいたら大声を出していた
母は驚き、うろたえていた
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
雹華の母
雹華の母
雹華の母
幼い頃の雹華
雹華の母
雹華の母
雹華の父
雹華の父
父がリビングへと入って来る
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
雹華の父
雹華の父
幼い頃の雹華
雹華の父
雹華の父
雹華の父
幼い頃の雹華
雹華の父
幼い頃の雹華
声を荒げ、父を指差す
この時の精神状態は、とてもじゃないが…冷静な判断ができなかった
ただただ両親にぶつかって、暴れることしかできなかった
雹華の父
雹華の父
雹華の父
幼い頃の雹華
雹華の父
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
そう言って雹華は玄関へと歩き始める
雹華の父
雹華の父
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
私はその日、家から出て行った
あの忌々しい家から
行く当てもなく、歩き続けた
歩いて、歩いて、歩き続けた
ただ、1つ問題がある
お金が無い事だ
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
完全に放心状態
人生に絶望していたその時
若い女の子がおじさんと建物へと入って行く姿が目に入る
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
そこでふと、叔父にやられた事を思い出す
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
幼い頃の雹華
私はその日から売春を始めた
違法だという事は知っていた
でも…お金がどうしても欲しかった
誰かに必要とされたかった
まあ…必要とされてる理由なんて、私が女で簡単にやれるからなんだけど……
それから毎日のようにおじさんとやる様になった
数年後、莫大な量のお金を手に入れた私は
念願の整形をする事にした
昔からの願い
「可愛くなりたい」
これを叶えるために
雹華
雹華
雹華
清々しかった
ようやく世間全体から必要とされる「美しい顔」を手に入れたのだ
雹華
だが、ふと1つの事が脳に過ぎる
雹華
私の最終学歴は小学生だ
義務教育すら終えていない人間がまともな場所に就職出来るはずなどない
だからと言って前の様な事はもうしたく無かった
雹華
ベンチで項垂れる
優しそうな男
そこで1人の男が私に話し掛ける
この男との出会いが
私の人生で1番幸せな出来事であり
それと同時に崩壊の始まりでもあった
コメント
9件
あ…これ見たらちょっとかわいそうになってきた…ゴメンネ雹華さん… 頑張って耐えていたのマジで偉いよ…雹華の親戚さんちょっと顔貸せや 最 後 の マ ジ で 誰 ?
雹華様•*¨*•.¸♬︎ 味方になる… BBAとかいってすみませんでした… 次の話によるけどさ、BBAとか〇ねとか言いません。('×') ご容赦いただけますようお願い申し上げます。
過去がああ😭💦もう、美しいと思うよ、僕は 相手から見た貴方は見にくいかもしれない、でもそれを槍の様に相手にぶつける奴らの方が醜いし、それを我慢してる方がとても美しい。