テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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甘くにがく

第6話 - 甘くにがく６話

2019年11月17日

#恋

#夢

#勉強

晴乃あおい(18)

一ノ瀬亜喜

(結局、あのあと)

一ノ瀬亜喜

(遥がうちまで送ってくれたんだよね)

一ノ瀬亜喜

(申し訳ないことしたなぁ)

春原遥

おはよ！！！亜喜

一ノ瀬亜喜

あ、

春原遥

なんだよそんな顔して

春原遥

今日はいっそう不細工だなぁ！笑

一ノ瀬亜喜

(遥はきっといつも通り接してくれてる)

一ノ瀬亜喜

(それがなにより嬉しかった)

一ノ瀬亜喜

はぁ？？やかましいわ笑

春原遥

ベンチに選ばれたなら大会中に出る可能性あるってことだよな？

一ノ瀬亜喜

あー、うん。そうだけど

春原遥

じゃあ、

春原遥

下克上してやろうぜ？笑

一ノ瀬亜喜

はぁ？笑笑

春原遥

大会までのあと一週間で選ばれたのに五人より亜喜の方がすごいって思わせるんだよ

一ノ瀬亜喜

一週間…

一ノ瀬亜喜

(たった一週間で監督を心変わりさせることって…できるのかな)

春原遥

あ、わりぃ。無責任なこといった

春原遥

でも俺は！…

一ノ瀬亜喜

やるよ。

春原遥

え？

一ノ瀬亜喜

一週間でなんとかする。

一ノ瀬亜喜

このまま、なにもかも中途半端は嫌だから

春原遥

おう！付き合うぜ！

一ノ瀬亜喜

ありがと

一ノ瀬亜喜

(遥がいてよかった。)

一ノ瀬亜喜

(遥のお陰で少しずつ前向きになれている)

藍沢　華

あ、亜喜…あのさ

一ノ瀬亜喜

(華とは話したくない。)

一ノ瀬亜喜

(何をされたわけでもないのに、)

一ノ瀬亜喜

(でも、なんでだろう。)

一ノ瀬亜喜

(無意識に避けてしまう。)

藍沢　華

…亜喜…

春原遥

とりあえずそっとしとけよ。

藍沢　華

遥、亜喜はなにを考えてるんだろ。

春原遥

はぁぁぁぁ、知らねーよ

一ノ瀬亜喜

(慣れていけばいい少しずつ)

一ノ瀬亜喜

(華が他の人ものになったことに)

クラスの女子

一ノ瀬さん！C組の…えっとなんやっけ

クラスの女子

あー、さくらちゃん？が呼んどんで

一ノ瀬亜喜

あ、おけ

一ノ瀬亜喜

(なんの用事だろ。)

一ノ瀬亜喜

さくら？ごめん昨日は部活抜けて

茅野さくら

いや、いいの。

茅野さくら

あのさ！ベスメンのことごめん

茅野さくら

無責任に一緒に選ばれたらいいねとか

茅野さくら

言っちゃって、悔しいよね。

茅野さくら

それに…

一ノ瀬亜喜

ははは笑

一ノ瀬亜喜

全然大丈夫だから！笑

一ノ瀬亜喜

(あれ？さくらと話すときって)

一ノ瀬亜喜

(いつもってどーやってたっけ？)

一ノ瀬亜喜

(もうわかんない。)

一ノ瀬亜喜

まだ一年なんだし。チャンスはある！！

一ノ瀬亜喜

気にしないで！

茅野さくら

いや、でも…

一ノ瀬亜喜

さくら頑張ってね！じゃ

一ノ瀬亜喜

(さくらを置いて私は足早に去っていった。)

一ノ瀬亜喜

いつも通りできてたかな。

一ノ瀬亜喜

よし、

春原遥

くよくよしてらんねーぞ

一ノ瀬亜喜

なんで遥がいんのよ

一ノ瀬亜喜

あとでもつけてきたの？？笑

春原遥

人聞き悪いこというなよ笑

一ノ瀬亜喜

あと一週間。

一ノ瀬亜喜

やってやる。

そして、私は一週間我を忘れたかのようにバレーに打ち込んだ。

そして

大会当日

バレー部顧問

第一試合のベスメンは原田の代わりに
一ノ瀬を入れる

一ノ瀬亜喜

(やった。)

バレー部顧問

この一週間で一ノ瀬のプレーのレベルが一気に上がったそれに調子は一ノ瀬の方がいい

バレー部顧問

頼んだぞ、一ノ瀬

一ノ瀬亜喜

任せてください！

原田

ごめん、亜喜。

原田

急に試合に出ることになって。

原田

わたしの調整がちゃんとできてれば…

一ノ瀬亜喜

原田先輩、大丈夫です。

一ノ瀬亜喜

ベンチに入ったときからいつ出てもいいようにしておいてます

一ノ瀬亜喜

全国行きましょう！

原田

ありがとう。

バレー部顧問

よし、３年生は最後の大会だ、、
ここで引退させることのないように

バレー部顧問

引退試合は全国大会にする。

バレー部顧問

さくら、困ったときやここぞというときは
亜喜にあげろ

茅野さくら

はい。

一ノ瀬亜喜

(バレーに私情は挟まない。)

一ノ瀬亜喜

(ここぞというときには必ず決める)

一ノ瀬亜喜

頼んだ、さくら

茅野さくら

うん、わかった！

バレー部顧問

よし！行ってこい！！！

そして、私たちは順調に勝ち進み、決勝戦

ストレート勝ちを決め、全国大会出場権を手にした。

春原遥

試合お疲れ！

春原遥

それから優勝と最優秀選手賞もおめでとう👏

一ノ瀬亜喜

男バレも優勝だもんね！おめでと

春原遥

最優秀選手賞は華だけどな。

春原遥

悔しいが今回はあいつに負けたぜ

一ノ瀬亜喜

笑笑

一ノ瀬亜喜

これからだよ！

一ノ瀬亜喜

あのさ、遥

春原遥

どした？

一ノ瀬亜喜

立ち直らせてくれてありがと

一ノ瀬亜喜

バレーでなんとか取り返せた

一ノ瀬亜喜

自分になにもないって思ってたけどなんか、遥のおかげでまだ私も捨てたもんじゃないなって思えた

一ノ瀬亜喜

感謝してる

春原遥

うわっ！くせーこというなよ笑

春原遥

頑張ったのは亜喜なんだし

春原遥

俺はなんもしてねーよ

春原遥

それより、いま、外でれるか？

一ノ瀬亜喜

え？

春原遥

亜喜の家の前にいる

春原遥

話があんだよ

一ノ瀬亜喜

あ、

一ノ瀬亜喜

(窓から見るとそこに遥がいた)

一ノ瀬亜喜

ちょっと待ち

一ノ瀬亜喜

どした？？？こんな時間に

春原遥

いや、ちょっとな笑

一ノ瀬亜喜

えー！なになに怖いんだけど

春原遥

まだ華が好きか？

一ノ瀬亜喜

…え、

一ノ瀬亜喜

(わからない。バレーに打ち込んでいた一週間と大会期間中は、なにも考えられなかった。)

一ノ瀬亜喜

わからない。

春原遥

そうか。

春原遥

なぁ、亜喜

一ノ瀬亜喜

(うつむいていた私はそっと遥を見上げる)

一ノ瀬亜喜

(まっすぐに私を見る遥の頬は少し赤くなってる気がした。)

春原遥

おれ、亜喜が好きだ

春原遥

俺と付き合ってくれ

一ノ瀬亜喜

え？ちょっと待ってよ

一ノ瀬亜喜

わたしまだ、華のことまだ好きなのかどうかも分からないし

一ノ瀬亜喜

それに遥のことだってまだ、そーゆーふうに

一ノ瀬亜喜

考えられないっていうか…

春原遥

それでもいい。

春原遥

亜喜の中に華がいるのはわかってる

春原遥

おれのことはまだそーゆーふうに見れないだろうなとも思ってる

春原遥

でも

一ノ瀬亜喜

(遥は私の肩に手を置いて優しくいった)

春原遥

亜喜を泣かせたりしない

春原遥

辛いときはそばにいる

春原遥

少しずつでいいおれのことを考えてくれるなら俺は幸せだから

春原遥

亜喜がちゃんと華を友達だって言いきれるまで俺を使えばいい

一ノ瀬亜喜

なにそれ、そんなの遥に悪いよ。

春原遥

大丈夫

春原遥

その間に必ず好きにさせてみせる

一ノ瀬亜喜

え？

春原遥

形だけの恋人をいつか終わらせる

春原遥

亜喜が俺を好きになるまでちゃんとそばにいる

春原遥

俺じゃダメか？

遥の声はいつもよりも優しくてそして私を包んでくれる。

きっと遥といればいつも笑っていられる気がする

華のことを好きだった自分を消すことができるかもしれないとまっすぐに真剣に想いを伝える遥を見て私は感じた。

甘くにがく

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