拓海
拓海
拓海
拓海
拓海
拓海
いる。
鏡越しで、さらに照明が消えて いたためハッキリとは見えなかったが
ぴったりと後ろに、いる。
見た目は明らかに異常だった。
俺の背丈を優に超える身長で
髪はボサボサ、前髪は顔の大体を 覆っていた。
その髪の隙間から、鏡越しに
じ───ッと、 俺を見つめている。
見つめて
首を左右に振っている。
とりあえず、何とかしてこの状況から 逃げなければならない。
俺は
そいつにバレないよう、
鏡越しの視線は合わせたまま、
少しずつ身体をずらして、 部屋を出たらダッシュで外へ逃げる ことにした。
拓海
拓海
拓海
拓海
そいつはいきなり
何かを言い始めた。
ィドオオオッ…オアアヒダイィィ…ヒドルルルルィ…
ッドぅウァ…ぃアアアッアあ
だんだん首を振る速度も速くなる。
拓海
拓海
俺は発狂しながら無我夢中で 走り出した。
玄関を開けて 外に飛び出そうとした。
しかし……
拓海
背後でガタガタガタッと ドアを開けようとする音がする。
───ガチャッ
拓海
……ドスッ
まあ、よくある展開だが
気が付いたら病院のベッドの 上だった。
ふと横に目線をずらすと
泣き腫らした顔の母と、深刻な顔で 黙っている父がいた。
母
拓海
母
拓海
拓海
拓海
そう言いかけたときだった。
父
拓海
どうやら父曰く、
俺の悲鳴を聞いた住民が通報し
倒れていた俺を保護したそうなのだが
怪我が酷く意識も戻らないので
俺は病院に担ぎ込まれたそうだ。
拓海
拓海
拓海
父
父
母
拓海
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[漢字解説] 酷い→ひど(い)