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勇者 ガザニア・エビネ
アイリス・アマリリス
哀しそうに微笑むアマリリスさんを、
初めて見た
アイリス・アマリリス
勇者 ガザニア・エビネ
部屋から出ようとするアマリリスさんの腕を掴む
魔王様をよぼうとしたが、何やら魔物退治組合からの連絡が来たらしい
伝書鳩が運んで来た手紙を見ながら武器の点検をしている
アマリリスさんが小声で話していたから、魔王様棚は聞こえてなかったのかもしれない
勇者 ガザニア・エビネ
腕を振りはらい、部屋から出ていったアマリリスさんの腕には
数粒の涙が付いていた
いない
いない
いない
いない
勇者 ガザニア・エビネ
…皆んなに優しいんだね、エビネちゃんは
ふいに、アマリリスさんの呟いた言葉が脳によぎる
聞いたことがある声に、懐かしい手の温もりに…
ある昔のことを
思い出した
×××年前
魔物討伐依頼にて
勇者 ガザニア・エビネ
魔物討伐依頼が書かれた紙を握りしめ、 何度もため息をつく
勇者パーティ全員で魔物討伐に来ていたが
一夜を過ごすための食糧調達でエビネ一人だけで牛を狩ることになった
が
どこに牛がいるかも分からず、謎の島に着いてしまった…
GPSが付いているから誰かは助けに来るはずだけど、助けが来るのは明日か明後日か
勇者 ガザニア・エビネ
魔物討伐契約書はエビネが持つと言う役割になっているが、魔物討伐契約書は失くしてしまうと絶対にダメなものだ
プレッシャーによる緊張で押しつぶされそうだ
まだ昼だが月が出ている
魔物討伐をしに来たこの場所では昼に月が出ると翌日雨になると言う言い伝えがある
言い伝えというよりかは、確率99%で当たるけど…
もしも明日が雨なら、勇者パーティの仲間が助けに来る前にずぶ濡れになってしまう
自分がずぶ濡れになるならいいものの、魔物討伐契約書が濡れてしまったらひとたまりもない
どうするものか…
なんて考えていても仕方がない、何か手を打とう
勇者 ガザニア・エビネ
勇者 ガザニア・エビネ
まだ勇者になりたてだけど…
まだ勇者になりたてだけど…
いつか出世するために、何か功績を残しておかなければならない
まず、この島から生きて帰ろう…
でも私は魔法も使えないし…
……あれ、私のLevelって…
勇者 ガザニア・エビネ
2000Levelだ…
勇者 ガザニア・エビネ