白
黒
あれからフードコートで 昼食を食べた
ハンバーガーにがっついとる ほとけ、かわいかったなぁ
って、そうやなくて!
そろそろ供給過多で 死にそうや…
桃
青
桃
青
俺たちはさりげなく みんなから離れる
もちろん見失わへん程度や
桃
青
青
桃
青
ついテンションが上がって 声が大きくなってもうた…
推しに聞かれるわけには いかんし気をつけんと…
桃
青
桃
誰が何と言おうと 推しの私服姿は尊いもんなんや
流石ないこ、俺と考えが同じや
桃
桃
青
青
りうらの服装は 落ち着きがありながらも 一つ一つこだわりを感じる
確かゲームでもオシャレが 好きって設定やったな
それに顔面偏差値が カンストしとるから 尚更かっこいい
って、ないこは 思っとるんやろうな
まぁ俺はほとけ最推しやけど りうらと初兎も普通に好きや
やからないこの気持ちも 何となくわかる
青
桃
ほとけはダボっとした ゆるい服装や
顔や声が可愛いのは もちろんやけど 服のセンスまで可愛い
流石俺の最推し
マジで金払わんと生で 拝めるとか転生して よかった
いや、前の人生も 恋しくはあるんやけど
最期に両親に挨拶ぐらいは したかったわ
水
青
水
青
はっず…
パッと前見たら推しのご尊顔が あったから思わず変な声 出てもうた、、、
いやでも推しの微笑み尊すぎ
許されるならば100枚ぐらい 写真撮らせて欲しい
無理やろうから 目に焼き付けとくけど
黒
桃
水
黒
黒
青
桃
黒
どうやらアニキには 俺らが何話しとったか 察されてしまったみたいや
水
もちろんほとけは 俺らがオタクなんて知らんから 首傾げとる
いや、あざとっ!
人間国宝やろ…
水
青
桃
黒
りうらとしょにだは かなり前を歩いとる
二人は話しとって俺らが おらんくなっとることに 気づいてなさそうや
天然というか、何というか…
赤
白
前言撤回
バリバリ気づいとった()
黒
気のせいかもしれんけど アニキとしょにだの距離が 近い気がする
あの二人いつのまにか 仲良くなっとったんよな
そういやアニキにほとけ達のこと どう思っとるか聞いてへんかったな
あれ、なんでアニキが どう思っとるか気になるんやろ?
やっぱり、ほとけに ガチ恋しとるからかな
純粋な恋心というより 推しへの愛の延長な気もするけど
赤
青
赤
青
いつの間にか次の目的地が 決まっとったみたいや
考え込みすぎんのは よくないな
そう思いながらみんなの後を 追いかけた
桃
赤
ゲームセンターには 一人で行くことなんてないし 俺も前世ぶりぐらいや
前を通りかかっても 入る気は起こらんもんや
青
水
俺の提案に皆賛成し、 ばらけていった
手前にはクレーンゲームが 所狭しと並んどる
その奥にコインゲームがある
さらに奥にはプリクラもある
まぁよくある配置や
ひとまずクレーンゲームの 辺りを見ることにする
青
キャラクターのぬいぐるみ、 お菓子などさまざまな景品がある
見とるだけでも楽しいし、 人がやっとるん見るんも 楽しい
滅多に取れへんのやろうけど やりたくなってしまうのが 人の性ってもんや
青
そこには可愛らしい 猫のぬいぐるみの クレーンゲームがあった
もちもちとしていて 肌触りも良さそうや
今世では散財したりは してへんから お金の余裕はある
試しに少しやってみよう
取れへんくても 記念ってことにしとこ
チャリン
お金を入れると 制限時間が表記された
1、と書かれたボタンを 押して様子を見る
そして程よい位置で 手を離す
よし、ここまでは ええ感じや
そして2のボタンを押す
これで決まると 思うと緊張が走る
そして、俺は猫のぬいぐるみの 真上で手を離した
アームがゆっくりと降りていく
青
アームが猫の体を掴んだ
ポトッ
しかし惜しくもアームから ぬいぐるみは滑り落ちていった
青
何となく結果はわかっとったけど それでも悔しいもんや
呆然と元の位置に 戻っていくアームを見つめる
青
後この言葉を10回以上も 口にするとはこの頃の 俺は知らなかった
青
あれから何度挑戦したやろうか
猫のぬいぐるみは 少し移動しただけや
ここまで取れないと 何としても取りたいと 思うもんや
やけど結構な額を使っとるし、 そろそろやめへんとな
そう思いながら財布から 小銭を取り出そうとした時やった
水
最推しが自分の名前を呼んどる その事実に昇天しかける
しかし、推しの前で 醜態を晒すわけにはいかへん
ここは普通の高校生らしい 返しをせんとアカン
青
青
水
水
青
ここまで取れへんと もう手立てがあらへん
いろんなところを 持ち上げてみたけど 上手くいかんかった
水
青
水
青
コツを教えてくれるんは めちゃくちゃ助かる
そう思いながら手に持っていた お金を投入口に入れた
軽快な音楽が流れ始める
水
青
ウィーン
アームが動く音が聞こえる
何度やっても緊張する
水
青
そう言ってほとけは俺の手に ほとけの手を重ねた
一気に顔が熱くなる
ほとけの手が、俺の手に触れて…
恥ずかしくて嬉しくて どうにかなりそうや
ウィーン
ほとけが俺の手に重ねて 操作していく
もう俺はパニック状態や
水
水
青
確かに俺はさっき 真ん中の方ばっか狙っとって 頭は狙ってへんかったかも…
水
ほとけが決定ボタンを 押すとどんどんアームが 下がっていく
そしてぬいぐるみの頭を ガッチリと掴んだ
そしてそのまま 獲得口へと向かっていく
ポトッ
青
水
無事にほとけのおかげで 取ることができた
その喜びを噛み締めながら ぬいぐるみを取り出す
青
ぬいぐるみを抱きしめながら ほとけに感謝を伝えた
水
ほとけがニコリと俺に微笑む
その破壊力に危うく叫びかける
水
青
あれ、何だかほとけの顔が 赤いような、、、
青
水
ホンマに大丈夫なんかなぁ?
そう思いながらほとけと 他のクレーンゲームを 見て回った
桃
青
タッタッタッタッ
青
桃
青
ないこを見つけた瞬間 思いっきり抱きついた
やっぱり安心する
水
赤
赤
水
天才組が話してる…
あそこだけ周りに花飛んどる…
あそこは聖域か?
いや、そうに決まっとるか(((
桃
俺と同じく悶えているないこ
正直俺も叫び出しそうなぐらいや
それでもなんとか ポーカーフェイスを保つ
推しに引かれるわけには いかんからな
白
ジト目で俺らを怪訝そうに 見つめるしょにだ
あ、顔がいい…
って、そうやなくて!
青
白
桃
白
しょにだ、めっちゃ困惑しとるな
でもそれ以上説明の しようがないしな〜
黒
白
なんかちょっとしょにだ 気の毒に思えて来たな(((
桃
黒
黒
青
赤
白
何故か別れて行動しても 雑貨屋といいここといい みんな集まってまう
どういうことなん?
なんか怖くなって来たんやけど
水
白
黒
赤
ぷ、プリクラ!?
それって推しと合法的に 写真を撮って残すことが できるってこと…?
いや最高か?
黒
青
桃
赤
桃
水
青
プリクラといえば 男子だけの利用が禁止なことが 多いらしい
ここはたまたまOKやったから 助かった
初っ端から可愛らしいポーズを 男6人でやるんは 流石に抵抗がある
まずはピースとかの よくあるポーズがいい
3、2、1、カシャッ
うん上手に取れたね!
アナウンスの音声が流れる
普段は外からしか 聞かへんから新鮮や
次は猫のポーズ!
ピースを頭の上で作って 猫耳ポーズ♪
青
桃
前世の学生時代は 陰キャしとったから こういうのの勝手がわからん
アニキもちょっと困った顔しとる
一方ほとけたちは 慣れた様子でポーズを決めとる
りうらはあざとい表情で ほとけは軽い微笑み、 しょにだは満面の笑みや
それぞれ性格が出るなー、 なんて思った
3、2、1、カシャッ
うん、とっても可愛いね!
音声の言う通りめちゃくちゃ よく撮れとる
特にほとけが普段は クールキャラやから ギャップで萌える
もうあざとすぎて 死人出るって…
てか俺が死にそう、、、
次で最後の撮影だよ!
赤
白
最後はとびっきっりの笑顔で!
3、2、1、カシャッ
うん!いい笑顔だね!
確かにみんなめちゃくちゃ いい笑顔や
あっという間やけど 新鮮で楽しかったわ
これで撮影は終わりだよ、 落書きブースに移動してね!
桃
青
プリクラを撮った後、 時間も時間やし お開きとなった
でも帰る方向は同じやから 一緒に帰っとる
赤
白
水
黒
桃
盛り上がっている5人を 少し後ろから眺める
こんな楽しい日は久しぶりや
やからこそ終わってほしくない
でもそんなこと思ったって 時間は無情にも過ぎていく
当たり前のことやのに 受け入れたくない自分がおる
それがどうしようもなく もどかしい
水
青
水
水
ほとけの瞳が 心配そうに揺れる
青
青
青
水
俺はそっと顔を背けた
迷惑かけとるって、分かるから
水
水
青
水
水
青
…そっか
また今度遊びに行けばええんか
単純なことやんか
青
青
水
水
ほとけの笑った顔が 夕陽に照らされて、
一層輝いて見えた──
コメント
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やっぱりくらげさんの表現の仕方好きです〜🫶!あと途中で水くん照れましたよね!? もうほんと尊いです✨️続きも楽しみにしてます♪