事故

そこに目を向けると痛々しい光景が広がっていた。

( ( ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ

無数の点滴、包帯

もし、これが俺だったらと思うときっと耐えられない

その状態を今いむと初兎は味わっているんだ

これ以上あにきに迷惑は掛けたくない。だから作り笑いをする

俺の考えに気付いたのであろう

そう言ってあにきは俺の車椅子を押した

こんな辛い状況でも笑って安心させようとするあにきの行動はもの凄く心強い

一瞬俺が目を向けた時あにきの泣きそうな顔が見え

どんな行動があにきにとって今最適か考えた。

今、声を掛けるのは違うだろう。

誰よりも優しいあにきは弱い所を見られて言われたら自分がしっかりしないといけないのにと責めてしまう

長年一緒に居たから分かる。あにきは人に自分の弱い所を見られたくない。

何よりもあにきは俺らと一緒なんだ

この行動が合っているか分からない。

それでも今はそっとしておくことが正解に近いだろう。

彼が本当に耐えれなくなってしまった時、打ち明けてくれる時まで

そっとしてあげよう。

こういう所だ本当に、

彼の優しさには甘えてはいけない分かっているのにいつも甘えてしまう

だけど今は甘えていたい

この現状が変わっていつも通りになったら沢山お返ししよう。

( ( ｶﾞﾁｬ

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