TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

教えられた通りに犬の肉球亭と言う宿に着いた。中に入るとどうやら一階は食堂っぽい。

ユーマ

夜はBARにでもなりそうな雰囲気だな

結構お客さんが入っておりみんな思い思いに食べたり飲んだり話し込んだりしているようだ。

ユーマ

でもなんかジロジロ見られてる気がする

ユーマ

僕の容姿って本当どうなってるんだ

ユーマ

まさか世に見せられない顔とか??いや考えるのよそう

わからないものは仕方ないと諦めてカウンターに向かう。

ユーマ

すいません、宿を取りたいんですけど

そう申し出ると、眉間にしわを寄せたスキンヘッドの親父さんが対応してくれた。

親父

お前みたいなガキが宿?

ユーマ

いや、その、ヤックさんに教えられて…

親父

お、なんだお前?ヤックさんの知り合いか?

突然ガッハッハと笑い態度を豹変させる。

親父

こんなガキが宿なんていうから冷やかしかと思ったぜ。で、何日泊まりたいんだ

と、肩を掴まれ先程とは嘘みたいな懐っこい笑顔を向けられる。ヤックさんとやらは結構名が通ってるらしい。ありがたい事だ。

しかし先ほどの盗賊の件もあるし、治安がいいとは限らないと思う。

とりあえず財布の中身を全部出すのは危険な気がして、金貨を一枚そろりと親父さんに見せた。

ユーマ

これで何日泊まれます?

と恐る恐る聞いてみる。すると親父さんは少し考えた後

親父

素泊まりなら5日、朝飯をつけるなら3日だな。油がサービスでつくぞ?

と教えてくれた。

ユーマ

じゃ、じゃあ!3日コースでお願いします

親父

了解。これが鍵だ。部屋は二階、番号が書いてあるだろ。そこを使ってくれすぐ上がるか?

鍵と金貨を交換しつつ聞いてきたので僕は首を振る。

ユーマ

いえ、少し町を歩きたいので後でまた来ます

とだけ告げて宿を去った。

で、だ。僕はすごく今頭を悩ませている。

とりあえず全く意味がわからなかったので親父さんに任せてその通りにしたのだが。

ユーマ

物価がわからない。アレで安いのか高いのかも…

ユーマ

これは早急な解決しないとなぁ

そもそも油ってなんだ。後風呂とかどうすれば良いんだろう。

早く知識とお金の価値を調べなければ。

正直親父さんに聞こうと思ったんだが、忙しそうだったのではばかられた。

僕自身知識を得ないといけないが、暮らしていくのに必要な知識をすぐ披露してくれるような都合の良い天使のような人はいないものか。

ユーマ

それでも僕は働きたくないのだ

ユーマ

頭を使うのもしんどい辛い。ああ、誰かお助け!!

などとぼやいているといつの間にか裏路地に入っていたようで辺りが暗い。

これはまずいような気がして、すぐ表通りに戻ろうと振り返ろうとした瞬間、それが目に入った。

『奴隷売ります』

奴隷?この世界?国?かはわからないけど、どうやらここでは奴隷が許されているらしい。

成る程、どんな人たちがいるかわからないけど、教養のある奴隷を側につけて置くのも手だ。

と言うか奴隷を仲間にするって展開もよくある話だし、まぁ悪い事にはならないだろう。

そう思い僕は思い切ってアイリン奴隷商会と書かれた看板の店の扉を開ける。

アイリン

いらっしゃい、あらあらこれはまた可愛らしいお客様だ事

出迎えてくれたのは20代後半と思われる、ブラウンの髪を団子にまとめあげた何だか妖艶なお姉さん。

スカートに際どい位置までスリットが入った、こちらの世界で言うチャイナっぽい洋服を身につけている。

やだー、初めての女性とのエンカウントが奴隷商。

と考えてても仕方ないので、田舎から出てきた事、その為世間知らずなので教養のある奴隷が欲しいと言う話と、もしかしたら、と思いヤックさんの話を出してみた。

アイリン

あら、あなたヤックの知り合い?へぇ名刺も本物なのね

と丁寧に奴隷について説明し始めてくれた。ヤックさん万能かな?

今回は人を買うという事で全額と言わなくても、袋の中の金貨をある程度お姉さんに見せる。

アイリン

結構持ってるのね、良いわ待ってなさい。3人ほど候補を連れてくるわ

アイリン

ふふ、不安な顔をしているわね。大丈夫よ

僕は奴隷と言う言葉にそんなに不安な顔をしていたのだろうか?

アイリン

奴隷と言ってもそんなに酷い扱いはこの国ではご法度なのよ

ユーマ

そうなんですか?

アイリン

もちろん犯罪奴隷は別。そうね借金がかさんで奴隷落ちしたり

僕は思わずゴクリと喉を鳴らす。

アイリン

貧困家庭に売られたとしても、非人道的な扱いはされないし、ある程度実績を積めば奴隷解放も有るの

こちらの世界でいうローマの奴隷みたいなものだろうか?いや、僕歴史に死ぬほど弱いから良く分からないけど。

なんか解放奴隷制度とかあったよね?確か。

アイリン

あなたが求めるような子達、そうねぇこのあたりはどうかしら?

そう紹介されたのは三人の奴隷。内2人は可愛い女の子だった。

残りの1人は、銀髪でキリッときた目をしたいかにも知性に溢れてそうな見た目をした少年。

うーんセオリー通りに行けば女の子なんて選んで決まった場合、このままハーレムルートだよね。

うん、めんどくさい。基本僕は何もしたくないのでハーレムのゴタゴタはとても避けたい!そんな訳で即決で残りの男の子を選んだ。

彼は僕より年下の13歳で、とある下級貴族の出だったらしい。しかし父親が出世を目論み手を出した事業に失敗。

その為可哀想に奴隷落ちしたそうだ。

と言ってもこの少年が背負うべき借金とか諸々を返しきると、奴隷から解放されるらしい。

何より教養もあり下級な為貴族とは言え金銭感覚などは一般人とそう遠くないらしい。

リオン

あ、あの。オレ…いや私はリオンと申します。ご主人様!

支払いの話をしていると、少年が突然土下座をしたので僕は思わず目を丸くする。

リオン

無礼を承知でお願いします。私を買うなら、姉も。姉も買っては頂けないでしょうか!

ユーマ

え?え?ちょっ、ちょっとまって

額を土に擦り付ける姿に全く訳がわからなくて、僕は奴隷商のお姉さんを見上げる。

お姉さんは軽くため息をつくと、それも丁寧に説明してくれた。

アイリン

彼には同じ奴隷落ちした姉がいるのよ。でも売り物にならなくてね。うーん、話すより見た方が早いわね

そう言ってお姉さんが店奥に連れて行ってくれた。そこにはベッドに横たわる女の子が1人。

アイリン

一応彼女も奴隷落ちしちゃったんだけど、元々体が弱かったのかずっと寝込んじゃってるのよね

アイリン

しかも父親の借金取りに暴力を振るわれて、片足が不自由なの

ユーマ

それで弟だけ売りに出されていたんですね

しかしそんな状態でも、酷い扱いは受けていないあたりこの国での奴隷の扱いは本当に悪くないらしい。

ユーマ

僕の持ってるお金で彼女の見受けも出来ますか?

うわぁ、先ほどのハーレムになりそうなことは回避したい、なんて考えていたのに思わず僕はそう口に出してしまっていた。

リオンはパァァとあからさまな笑顔を見せ、お姉さんは困った顔をしている。

ユーマ

あ、もしかしてお金が足りませんか??

アイリン

足りるわ。でもあなた、そんな甘い事でやっていけるのかしら

苦笑しつつも彼女は姉弟を買う為の手続きを行ってくれた。

アイリン

リオンはこのままあなたと行かせるわね。姉の方はこんな体だから、後で宿に届けさせるからそれで良いわね

ユーマ

はい

2人についている魔道具に契約書を移す。

奴隷は逃げれないように、雇い主は虐待や殺しなど酷い扱いを出来ないようにする魔法がこれで施されるらしい。

アイリン

はい、これで完了よ。これからこの2人はあなたの専属奴隷、こっちも商売だから良いんだけど

あまり甘いと足元すくわれるわよ、とお姉さんは僕に耳打ちをして、契約書を纏めてくれた。

アイリン

じゃあもし何かあればまたここまで来て、アイリン奴隷商会は、売り捨てするような商会とは違うの。後あなた、とても良い上客みたいだし

ふふ、とやはり妖艶な笑みを浮かべるお姉さんに見送られ、僕は新しく手に入れた奴隷、リオンと共に宿に戻る事にした。

異世界に飛ばされたら超チートだったので何もしない事にした件テラー版

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

60

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚