殺し屋として、兄弟として

少しずつ殺人ピエロと距離を詰める

かなりの傷を負ったが 今はこちらの方が優勢だ

狼？

どういうことだ…

後方からゆあんくんの叫び声が聞こえた

振り返り俺が見たのはとゆあんくんが 体長10メートルは超えるであろう狼に 噛まれて倒れ込む姿だった

出血の量がすごい

このままじゃ……

さっきの狼が今にも俺を爪で 引っ掻こうとしていた

ｶﾞｷｨﾝ!!!!

ナイフで受け止める

ｸﾞｸﾞｸﾞ……

刃が通らない

この狼の体が硬すぎる…

今、るな達は治安の悪くなった街に 来ています

元はみんな優しい住民だらけだったこの場所

そんな昔の綺麗な街に戻って欲しくて

ヒロさんと執事を連れてやってきました

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

（どういうこと？

（殺人ピエロ？

（そ、それは…

（たしかにそれもそうね

（これ…奪ってごめんな。 　返すよ

（私もごめんね

（また前みたいな街をつくろう！

ｽﾞﾊﾞｯ!

急に狼の体が脆くなって腕を切り落とせた

ﾊﾞﾗｯ

えとさんとなお兄が狼の体をバラバラに 切り刻む

ｻﾞｼｭｯ!

ﾎﾞﾄｯ

気づけば私は首を切り落とされて 頭が足元に転がっていた

ﾊﾞﾀｯ…

私の体が倒れる

ﾎﾞﾛ…ﾎﾞﾛ…

どんどん私の体が崩れていく

意識も朦朧としてきた…

負けたんだ、私

500万年前、人類と共に生まれた私

ずっとずっと殺し続けてきた

いったいどれぐらい殺したかな

人殺すのって楽しかった……でも、 私が死んだら もう殺せないんだ

それに………こんなにあっさり 殺られるなんてっ…

悔しい悔しい悔しい悔しい…！！

すごい形相で睨まれる

こいつだけでも殺したい

こいつだけでも…！！

でも、体は全然動かない

ここで私の意識は途絶えた

あぁ…本当に私死んじゃった

なんて惨めな

死

なんだろう

次回：ハート♡500