テラーノベル
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『…えーと…私、増田由恵です』
『記録としてこのビデオを残しています』
『このビデオが人の目に触れた時』
『私はもうこの世にはいないかも…しれません』
『こんな風にカメラに向かって話しかける機会なんかないから不安ですが…』
『最後まで聞いて下さい』
『発端は誠人…二階堂誠人からの衝撃的な提案でした』
『それはある人物と交換殺人をすることになった』
『お前も手伝ってくれ、というものでした』
『夫はいましたが、正直躁鬱病の人とずっと一緒にいることはもう耐えられなかったし』
『誠人のことは大好きだった』
『だから夫をその殺人計画の被害者の1人に加えてくれたらいいと伝えました』
『もう周りが見えなくなっていたのかもしれません』
『誠人は「分かった」といい、計画を話し始めたのですが』
『私が夫を含めると3人殺害し』
『誠人は1人殺害する』
『計画は全部自分が考えるからそれでいいだろ?』
『そう言われました』
『サッシに掴まったら、下にボートを用意するまで待機して、その後助けに行く』
『ざっくり言うとそのような計画でした』
『手伝ってくれと言われたから少しの手助け程度だと思っていたのに…』
『これじゃまるで私が主犯…』
『利用されているんじゃ…という考えも頭をよぎりました』
『でも嫌われたくなかった』
『本気で愛していたし、一緒になりたかった』
『だからその提案を呑みました』
『彼を信じることにしたんです』
『いや…このビデオを撮っている時点で信じきれてはいないか…』
『………』
『…私もまだこれからどうなるか分かっていません』
『もし生きていればこのビデオは永遠に誰の目に触れることもないでしょうけど…』
『あと携帯には彼とのメッセージのスクショも残してあります』
『私の言葉だけでは足りない気がするので…』
『それではこの辺で…』
『皆さん、さようなら』
『………』
『誠人』
『もし裏切られている、っていうのが私の勘違いだったらごめんね』
『私どうかしてたのかもね』
………
すべての罪が白日のもとにさらされ
彼は膝から崩れ落ちた
そんな彼を刑事たちが立ち上がらせ、出口へと連れて行く
その姿を見届けた"探偵"は力が抜けたように椅子に座り込んだ
山下警部
山下警部
霧海
山下警部
霧海
山下警部
そう会話をかわし、山下警部もロッジから出ていった
霧海
鮫島
霧海
霧海
鮫島
鮫島
鮫島
霧海
霧海
霧海
その言葉を飲み込み
探偵は深い溜息を吐いた
完
コメント
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二つの事件がどのように交錯するのか、ハラハラしながら読みました。今回も面白かったです!
最終回になります!ここまで読んでいただいた方ありがとうございます!