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加奈子

今週末だよね?

賢司

そうそう

加奈子

上手くいくといいね👍

賢司

ありがと

賢司

頑張る👍

彼女は幼馴染みの加奈子

家が近所なこともあり幼稚園から一緒だ

一緒にいる期間が長かったせいか

高校2年生となった今ではなんでも話せる仲だ

今週末は同級生の結衣ちゃんと映画を見に行く約束をしている

俺にとって人生初デート

緊張するが加奈子からアドバイスももらったしきっと大丈夫だろう

加奈子

じゃあまた明日学校でね!

加奈子

おやすみ

賢司

おやすみ

そうだ。寝る前に結衣ちゃんにメッセージを送ってみよう

賢司

まだ起きてる??

結衣

起きてるよ〜

結衣

今布団に入ったところ!

賢司

そうなんだ!ごめんね!

賢司

今週末13時にK駅集合だよね?

結衣

うん笑

結衣

さっきもその話したよ!

結衣

もう忘れちゃったの?笑

賢司

そうだっけ?笑

賢司

ごめん!笑 おやすみ!

結衣

おやすみ〜🐏

賢司の部屋

賢司

そういえば夕方くらいにそんなやりとりしたんだっけ?

賢司

いまからこんなんで大丈夫かよ笑

しかし、内容はなんであれ好きな子とやりとりできることが嬉しかった

賢司

そろそろ寝るか

次の日の朝

加奈子

おはよ!

賢司

おはよ

賢司

幼馴染みだからって
毎朝家の前で待たなくてもいいのに

加奈子

いいじゃんいいじゃん!

加奈子

昨日あの後結衣にメッセ送ったんでしょ?

賢司

え?!

賢司

聞いたの??

加奈子

ううん笑

加奈子

賢司のやることなんてすぐ分かるよ

 加奈子と結衣ちゃんは同じ部活で仲も良いからてっきり昨日結衣ちゃんが話したのかと思った

いくら幼馴染みとはいえ、あのやりとりを見られるのは恥ずかしい

加奈子

あ〜今週末楽しみだなぁ

賢司

って、なんでお前が楽しみなんだよ

加奈子

だって賢司の初デートだよ?

加奈子

上手くいってほしいじゃん

賢司

お前は俺の親かよ

とはいっても幼い頃に母を亡くした自分にとって加奈子は俺の母親みたいなところもある

父さんの仕事が忙しい時はうちに来て料理も作ってくれるし、昨日みたいに恋愛のアドバイスもしてくれる

まあ顔は可愛い方だし、モテるのだろう

賢司

お前こそ俺にアドバイスばっかしてねぇで
彼氏作れよな

加奈子

加奈子

そうだね!

教室

クラスメイト

賢司〜次移動教室だぞ

賢司

うぃー

賢司

賢司

教科書忘れたから他のクラスのやつに借りてから行くわ!

クラスメイト

おっけー

次の授業は音楽だ

週一の授業だから教科書を忘れてしまった

賢司

加奈子にでも借りるか

教室のドアを開けて廊下に出た時

賢司

結衣ちゃん!

ちょうど目の前を結衣ちゃんが通った 今日はツイているかもしれない

結衣

賢司くん…

少しの時間でも彼女と話せるのが 今の俺にとっては幸せそのものだ

しかし、彼女からの返事は 俺が想像もしないものだった

結衣

最低…

賢司

え?

そう言うと結衣ちゃんは足早に どこかへ行ってしまった

賢司

……

賢司

聞き間違い…かな?

一人困惑していると授業5分前を知らせるチャイムが廊下に鳴り響いた

賢司

やべっ!教科書借りなきゃ!

考える暇もなく賢司は加奈子の クラスへ向かった

加奈子の教室

賢司

加奈子!音楽の教科書貸して!

加奈子

賢司?

加奈子

音楽の教科書なら、はい

賢司

ありがと!

加奈子

それよりさ、昨日…

賢司

ごめん!遅れそうだからまた後で!

加奈子

あっ、ちょっと待っ…

加奈子

行っちゃった

加奈子

賢司…

加奈子

どうしてあんなこと…

帰り道

賢司

あれから結局結衣ちゃんと会わなかったな

賢司

「最低」って言ってた気がするけど

賢司

なんだったんだろう

考え事をしながら帰っていると あっという間に家にたどり着いた

賢司

賢司

いい匂いがする…

賢司は自宅の玄関を開けた

加奈子

あ!賢司おかえり〜

賢司

加奈子?

賢司

そうか

賢司

父さん今日から出張だっけ

加奈子

ご飯もうすぐできるから待っててー!

俺の父さんは職業柄 家を空けることがよくある

そんな時は昔から加奈子が夜ご飯を 作りに来てくれる

賢司

もうココが加奈子の家みたいだな笑

加奈子

合鍵ももらってるからね笑

加奈子

はい!できたよ!

加奈子の作る料理はお世辞にも 美味いとは言えない

しかし、ここ数年での 料理の腕の成長は著しい

そんな彼女の料理の腕の上達を感じるのが 賢司にとって小さな楽しみでもあった

加奈子

加奈子

ところでさ、賢司

賢司

ん?

加奈子

結衣のことなんだけど

賢司

あ!そう言えば今日さ
廊下で偶然会ったときにさ…

加奈子

なんであんなこと言ったの?

賢司

え?

賢司

あんなこと?

加奈子

結衣との映画楽しみにしてたんだよね?

加奈子

だったらなんであんな…

賢司

ちょ、ちょっと待って!

賢司

さっきから"あんなこと""あんなこと"って

賢司

何の話だよ?

加奈子

昨日結衣に

加奈子

ひどいこと言ってたでしょ?

加奈子

結衣にメッセ見せてもらったよ

賢司

は?

賢司

だから一体何のことだよ…

そう言いながら賢司はスマホを取り出し 結衣とのトーク画面を開いた

賢司

賢司

なんだよこれ…

そこには身に覚えのない会話が記録されていた

昨日のトーク画面

賢司

ごめん!笑 おやすみ!

結衣

おやすみ〜🐏

賢司

賢司

あ、そうだ

結衣

結衣

どうかしたの?

賢司

映画の日だけどさ

結衣

うん

賢司

当日は露出多めの服で来てね

結衣

え?

結衣

急にどうしたの?

賢司

どうしたのって

賢司

君も俺に気があるんだろ?

賢司

加奈子から聞いてるよ

賢司

彼女として恥ずかしくない格好してきてねってこと

賢司

隣で歩いてる君を周りに自慢しながら歩きたいからさ

結衣

意味がわからないよ…

結衣

私もう寝るね

賢司

俺、こんなメッセージ送ってないぞ

加奈子

送ってないって

加奈子

でも履歴にはちゃんと…

賢司

そうだけど!

賢司

本当に送ってないって!

加奈子

賢司…

頭の整理が追いつかない

一体なにが起こっているんだ?

加奈子

……

加奈子

私もそう思ってるよ

賢司

え?

加奈子

なんでそんなメッセージが
送信されてるからわからないけど、

加奈子

私は賢司がそんなこと言う人間じゃないって知ってる

賢司

加奈子…

加奈子

明日私からも結衣に言ってみるよ!

加奈子

これを送ったのは賢司じゃない、って

賢司

ありがとう…

急な出来事で頭が混乱していたが 加奈子の一言で少し気持ちが落ち着いてきた

加奈子にはいつも助けられてばかりな気がする

加奈子

これからも

加奈子

私は賢司の味方だよ

その日の夜

加奈子を家まで送った賢司は もう一度結衣とのトーク画面を開いた

賢司

なんだよこれ…

賢司

結衣ちゃんのこと"君"なんて呼んだことねーし

そこには確かに俺から送信されている メッセージがあるのだが

口調といい内容と言い 絶対に俺が言うようなセリフじゃない

ましてや好きな女の子にこんなこと言う男子がいるはずがはない

賢司

アカウント乗っ取られてんのかな…

次の日の朝

玄関のドアを開き、外へと出る

賢司

あれ

賢司

今日は加奈子いないのか

賢司

賢司

郵便が届いてる

そこにはポストの投函口からはみ出した 一通の手紙があった

手紙には送り主の名前はなく

 「賢司さんへ」とだけ書かれていた

どことなく嫌な予感がした賢司はすぐさま手紙を開封した

するとそこには、短くこう書かれていた

手紙の内容

親愛なる賢司さんへ

あんな女と遊びに行く必要はありません。

週末は家でのんびりしてくださいね

一番の理解者より

賢司

なんだよこれ…

賢司

あんな女と…?

賢司

結衣ちゃんのことか?

賢司

誰がこんなこと…

その短い手紙を読み終えてすぐに 怒りがこみ上げてきたが

その感情はすぐに別の感情へと変わっていった

あの不可解なメッセージも こいつの仕業だと察しがついたが

それよりも自分の家が知られていること 自分のスマホを勝手に操作されたことに 恐怖を感じ始めた

家を知られるのはまだしも 人の携帯を勝手に操作するなんて

普通の人間のできることじゃない

もしかしたら自分の寝てる間に家に入って 勝手にメッセージを送信したのかもしれない

賢司

それに…

賢司

この筆跡

賢司

どっかでみたことがあるような…

賢司の教室

加奈子

賢司!

加奈子

音楽の教科書貸しっぱなしだったよね?

加奈子

今日使うから返してよねー

賢司

あ、ああ

賢司

はい、ありがとな

加奈子

何かあったの…?

賢司

あぁ、それが…

賢司は加奈子に今朝の手紙を見せた

加奈子

なにこれ…

加奈子

もしかしてこの人があのメッセージを?

賢司

だと思う

賢司

でも一体どうやったのか…

賢司

……

加奈子

……

二人の間に長い沈黙が流れたが

それを切り裂くようにまたチャイムが鳴り響く

加奈子

!授業いかなきゃ…

加奈子

とりあえず今日また賢司の家行くね!

賢司

ああ

賢司の家

加奈子

この手紙の差出人が犯人で間違いなさそうだね…

賢司

ああ

賢司

でもどうやって勝手にメッセージを送ったんだ…

加奈子

遠隔操作…とか?

賢司

それは俺も考えた

賢司

でも公衆のWi-Fiに繋いだことはないし

賢司

身に覚えのないアプリとかも入ってなかった

加奈子

そうなんだ…

加奈子

じゃあどうやって…

賢司

賢司

遠隔じゃないのかもしれない

加奈子

え?

加奈子

どういうこと?

賢司

俺の寝てる間に家に侵入して

賢司

勝手に送信したのかも

加奈子

うそ…

加奈子

でも確かにそうすれば
ロックも解除できるもんね

賢司

……

賢司

今日はもう遅いから帰れよ

加奈子

え?

加奈子

でも危ないよ!

加奈子

今日だけでもうちに泊まる?

賢司

しっかり戸締りするから大丈夫だって

加奈子

本当に大丈夫?

加奈子

家も近いんだし、やっぱりうちに来た方が…

賢司

大丈夫だって

賢司

また明日な

そう言って賢司は加奈子を家に帰した

本当に家に侵入されてるとしたら 何故だか一刻も早く加奈子を家に帰したかった

その日の夜

賢司は家中の戸締りを確認し布団に入った

賢司

一通り確認したし大丈夫だろう

賢司

一体誰がこんなこと…

暫くして賢司は眠りへと落ちた

翌朝

玄関を出ると加奈子が立っていた

加奈子

おはよう

賢司

おはよう

加奈子

昨日は大丈夫だった?

賢司

ああ。家中の戸締りも確認したし、
特になにもなかったよ。

加奈子

よかった

学校へ行こうと歩み始めたとき

視界の片隅に何かが入り込んだ

賢司

…!

賢司

手紙…

加奈子

えっ

そこには昨日と同じように投函口から 少し飛び出た手紙があった

昨日とは違って、どこか気付いて欲しそうに手紙がこちらを覗いているようにも感じた

加奈子

昨日と同じ手紙だね…

賢司

うん

賢司は恐る恐る手紙を開いた

親愛なる賢司さんへ

昨日はしっかりと戸締りをしていたようで安心しました

世の中物騒ですからね

でも夜食にインスタントラーメンは体に良くないですよ

もっと身体にお気をつけくださいね

一番の理解者より

加奈子

インスタントラーメン?

加奈子

なんのことだろう

賢司

加奈子

賢司?

賢司

食べたんだ

賢司

昨日夕飯食べてないから
寝る前に少し腹が減って

賢司

インスタントラーメンを食べた

加奈子

えっ

加奈子

でも戸締りはちゃんとしたって…

その日の学校は一瞬で終わっていった

授業なんて耳に入らなかったし 手紙の差出人がどうやって昨日のことを知ったのか

考えてみたがやはり分からなかった

放課後 帰り道

賢司

(昨日は確かに家中の鍵を閉めたはず…)

賢司

(なのにどうして)

賢司

(…!)

賢司

(鍵…)

賢司

(鍵を持っていれば戸締りなんか関係ない)

賢司

(でも鍵を持ってるのなんて…)

加奈子

賢司

賢司

!!!

後ろからいきなり声をかけられ 賢司は反射的に距離を取る

加奈子

ど、どうしたの?

賢司

いや、別に

加奈子

今日も賢司の家行くね

賢司

えっ!な、何で…?

加奈子

何でって、お父さん帰ってくるの明日でしょ?

加奈子

じゃあ今日も夜ご飯作らないと

加奈子

昨日は作れなかったけど…

そう。合鍵を持っていれば 戸締りなんか関係がない

しかし合鍵を持っているのは加奈子だけだ

だとしたら加奈子があのメッセージを…? 一体どうして…

加奈子

何考えてるの?

賢司

えっ、なんでもないよ

賢司

あと、今日は晩飯自分で作るよ

加奈子

……

加奈子

なんで?

賢司

何日も作ってもらったら悪いだろ?

加奈子

別に悪くないよ

賢司

あとさ!家の鍵失くしちゃったみたいでさ

賢司

加奈子の合鍵を貸してくんない?

加奈子

……

加奈子

それはいいけど

賢司は加奈子から合鍵を受け取った

加奈子

夜ご飯作るの私は別に平気だよ?

加奈子

それに…

賢司

あ!俺今日寄るとこあるんだった!

賢司

また明日な!

加奈子

ちょっと!賢司?!

加奈子の言葉を遮るように賢司はすぐさま走り出した

加奈子

………

賢司の家

賢司

はぁはぁ

賢司

加奈子な訳ないじゃないか

賢司

でも考えられるのは加奈子しか…

賢司

……

賢司

確かめよう

そう言うと右手に持っていた紙袋から 防犯カメラを取り出した

帰ってくる途中、近くの家電量販店で購入してきたのだ

これを部屋に設置しておけば、誰が部屋に侵入したのか一目でわかる

賢司

さっそく設置しよう

靴を脱いで家へ上がろうとした時

ピンポーン ピンポーン

賢司

!!

インターホンの無機質な音が 誰もいない家中に響き渡る

ピンポーン ピンポーン

賢司

(誰だ?)

賢司は息を潜めた

玄関の扉を挟んで向こう側に誰かがいるのがわかる

しばらくするとインターンは鳴り止み 玄関前の人の気配もなくなった

賢司

ビビった…

賢司

誰だったんだ…?

賢司

とりあえずカメラを設置しないと

防犯カメラの取り付けなど当然やったことがなかったので手間取りはしたが

なんとか部屋の片隅に防犯カメラを設置することができた

思ったよりも防犯カメラが大きかったので タオルや服をかぶせてカモフラージュした

側(はた)から見ればタオルや衣類が無造作に置かれているだけに見えるだろう

賢司

これで犯人が分かるはずだ…

ピコーン

メッセージの通知音が鳴った

賢司

加奈子からだ…

加奈子

さっき家に行ったんだけど

加奈子

まだ帰ってなかったみたいだから。

加奈子

本当に大丈夫?

加奈子

今日の賢司ちょっと変だったよ?

加奈子

何かあったら相談してね

賢司

加奈子…

賢司

お前じゃないよな…

賢司は自分にそう言い聞かせた

次の日の朝

いつもは登校時間ギリギリに起きる賢司だが今日は早くに起きた

カメラの映像を確認するためだ

賢司

見るぞ…

パソコンにつなげて防犯カメラの映像を確認する

そこにはカメラを設置する自分の姿から始まり、布団に入るところまでしっかりと録画されていた

寝始めてからはほとんど静止画みたいなもので、早送りで映像を確認した

すると、深夜2時ごろ 映像に変化があった

賢司

…!

賢司

何やってんだ?

そこには徐(おもむろ)に上体を起こす 自分の姿が映っていた

賢司

何やってんだ俺

賢司

こんなに寝相が悪いのか?

はじめは寝ぼけているだけだと思った

しかしよく見ると、自分の両眼はしっかりと見開いていた。そして、

賢司

!!

賢司

こっちを見た…

自分の視線が迷うことなく防犯カメラのレンズを向いた

それから勉強机に移動したかと思うと、 徐に何かを書き始めた

賢司

何してんだ…俺…

5分ほどすると、そこに映っている自分は椅子から立ち上がり部屋のドアへと歩いていった

賢司

!!

賢司

今のって…!!

賢司は映像を少し巻き戻した

椅子から立ち上がりドアの方へと向かう自分の手には

ポストに入れられていた手紙と全く同じ手紙が握られていた

賢司

そうだ!手紙!

賢司は映像を一時停止し、玄関へと走った

案の定ポストからはまた手紙が覗いていた

賢司は恐る恐る手紙を開く

賢司

………

賢司

嘘だろ…

親愛なる賢司へ

防犯カメラを買ったということは

この手紙を見る頃には私の正体にも気付いていることでしょう

生まれた時からずっと

私はあなたを見守ってきました

あなたの一番の理解者であり

あなたを一番愛する人

あなたを好きになる人は私だけで十分です

これからも死ぬまで

そばにいてあげますね

これからもずっと

もう一人の賢司より

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