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6月21日 木曜日 12時05分
式神秋斗はとある事情で 校舎裏に居た
何故、式神秋斗が ここに居るのかというと…
ピロリロリン♪
式神秋斗
オレは起動済みの携帯機器 ピィンのメニュー画面を開く
式神秋斗
あ、はいはい!只今…! そう画面を通して音声が聴こえる
宝箱から現れたのは ちんちくりんな物体だった
この物体はパンドラ君 パンドラカンパニーの マスコットキャラで パンドラ社が作り上げた 高性能AIを搭載した 自分で思考し保持者を助けてくれる お助けアプリである
このアプリはまだ世に出回っておらず 人前で起動出来ない為 人気のない場所で起動しているのだ。
何故オレが このアプリを所持しているのかって?
それはオレがこの新型アプリの テストプレイヤーだからである。
新型アプリの開発者である オレの姉ことクロコ姉さんに頼まれて 身近なサンプルとしこのアプリを任されたのである。
それにこのアプリはなかなか便利な反面 まだまだ試作段階の為か アップデートがやたら多い…。
しかし アップデートを重ねる度パンドラ君が 元気になるのは嬉しいことだ。
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
アポロというのは アプリ登録時のユーザー名だ 正確には【秘密紳士アポロネス】で 登録している。
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
式神秋斗
パンドラ君
オレはこの学園… デュナミス学園で起きている 男子生徒の問題とやらと 【集会】とやらについて 調べるように指示した
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
そう言うと箱に籠る パンドラ君… 大丈夫だろうか?
式神秋斗
オレはパンドラ君が戻るまで 昼飯を食べる事にした
式神秋斗
1人ツッコミにキレが 増した気がした
幻想物理先生「えー、では… 以前やった多重次元閉鎖空間 つまりパラレルワールドについて…
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
幻想物理先生「そしてその 未知の技術で作られた電子通信機器を参考にして立てられた 最先端の技術を取り入れた学舎が ここデュナミス学園であります。
携帯補助電子機器ピィンのサポートを 上手く生かし 運動 勉学 特技性を 何処よりも伸ばす事が 目的とされているのです。
皆さん そろそろピィンを開き 幻想思念の化学リズムのテストの 答えを書き込んで そのデータを提出してください。
式神秋斗はピィンの サポートシステムを使い答えを 導き出す
式神秋斗
ふと隣を見ると 椎名さんが阿保の顔を していた…
椎名凛
勉学出来そうな顔なのに まさか出来ないとか? いやいや…まさかね… たまたまだろう。
ピロリロリン♪
おや? パラパラに新着チャットが来ているな
パラパラとはSNSで 近しい誰かと遠くの誰かと 文字で会話出来る ピィンならではの 便利機能の1つである 尚… 友人内や家族内だけでも使用出来る
少しだけ覗いてみるか…
猫缶好きの猫ちゃん
可愛いだけじゃ物足りないヒパムー
君のハートにズキュン
アポロ
猫缶好きの猫ちゃん
愛しの林檎ちゃん
猫缶好きの猫ちゃん
愛しの林檎ちゃん
アポロ
愛しの林檎ちゃん
イケイケボーズのナメンナ君
サムライマン
キラキラキラリン
可愛いだけじゃ物足りないヒパムー
愛しの林檎ちゃん
アポロ
白猫大和の宅配便
アポロ
白猫大和の宅配便
キラキラキラリン
サムライマン
猫缶好きの猫ちゃん
可愛いだけじゃ物足りないヒパムー
君のハートにズキュン
猫缶好きの猫ちゃん
愛しの林檎ちゃん
キラキラキラリン
アポロ
放課後
パンドラ君
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
パンドラ君
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
式神秋斗
パンドラ君
パンドラ君
パンドラ君はどこか嬉しそうに語る 忠告して…くれているよりは 楽しんでるようだ…
しかし パンドラ君が言うように 下手に関わるとろくな事に ならなさそうである…
兄貴やクロコ姉さんには 「迷惑をかけてなんぼ」なんて 言われたけれど… それでも迷惑の範疇というものがある それに転校したてで 問題行動は論外だろう…
だが
式神秋斗
パンドラ君
パンドラ君
パンドラ君は箱へ戻り ネットサーバーの海へと旅立った
式神秋斗
あれ?式神じゃん!
式神秋斗
声のする方へと振り向く
桃井春菜
式神秋斗
桃井春菜
式神秋斗
桃井春菜
式神秋斗
桃井春菜
式神秋斗
桃井春菜
式神秋斗
彼女は会話を終えると手を振って その場を小走りで去る
式神秋斗
6:12 時間を確認する式神秋斗 バスの時間を過ぎてしまっていた…
式神秋斗
どうやって帰ろうか… 歩いてでも帰れるが 1時間ほどかかるな… ハァ…とため息混じりの息を吐く
疾風字颯
近藤十四
力自慢の三年の男子生徒
ふと視界に映る複数人の男子生徒達 そこの集団には クラスメイトの姿が見えた
式神秋斗
いや… 居るのは男子生徒だけじゃない!? アレは…
柊凪朱華
そこに居たのは柊凪朱華だった 上級生に何やら 怒っている様子だが?
いかんせん距離があって 会話が聴こえない… とりあえず近づいてみるか
疾風字颯
近藤十四
声が少し聴こえてきた だがうまく聴き取れない もう少し近づくか
…………
………
オレは近くの茂みに身を隠し 様子を見る事にした… 何故か嫌な予感がするのだ
そこには普段を詳しくないとはいえ 明らかに雰囲気が違う2人が居た 殺気だっているような…?
柊凪朱華
疾風字颯
近藤十四
柊凪朱華
力自慢の三年の男子生徒
三年の男子生徒が柊凪朱華に近づくと 彼女の胸ぐらを掴み
近藤十四
疾風字颯
バシッ!!
柊凪朱華
式神秋斗
近藤十四
疾風字颯
殴った…!!? 女子の顔を…!!?
その光景を目の当たりにした 式神秋斗の脳裏は熱く熱していた 怒り?嫌悪?殺意? そういった負の感情が一気に 押し寄せてくる…
力自慢の三年の男子生徒
疾風字颯
上級生に飛びかかろうとするハヤテを 近藤十四は首根っこを押さえて 黙らせる
近藤十四
疾風字颯
近藤十四
気に入らない
ああ… 気に入らないとも 何がって? テメーらを心配してくれた友人が 殴られたっていうのに 上級生に歯向かう訳でもなく その場を去ろうとする クラスメイトにだ!!
気づいた時には体が動いていた
式神秋斗
近藤十四
疾風字颯
力自慢の三年の男子生徒
喧嘩越しの二年の男子生徒
伊藤阿知羅
伊藤阿知羅
喧嘩越しの二年の男子生徒
疾風字颯
近藤十四
伊藤阿知羅
近藤十四
伊藤阿知羅
近藤十四
力自慢の三年の男子生徒
伊藤阿知羅
力自慢の三年の男子生徒
近藤十四
力自慢の三年の男子生徒
男子生徒達が何やら話している間に 式神秋斗は柊凪朱華の側へと 駆け寄り安否を確認していた
柊凪朱華
式神秋斗
気がつけば あれだけ居た男子生徒の姿が見えない どうやら集会とやらに 向かったのだろうか…
1人を除いて
式神秋斗
式神秋斗
近藤十四
近藤十四
式神秋斗
近藤十四
つまり 今後この件について関わるな そういう意味なのだろう
しかし気に入らないな… 友人を クラスメイトを 女性を 傷つけた連中の肩を持つコイツが
オレは心底腹が立った…
式神秋斗
近藤十四
式神秋斗
近藤十四
バキィ!!
ゴッ!!
夕凪が沈む中 誰もいない校舎の前で 拳を交差させる2人…
正しいのは何か? 間違いとは何なのか…?
拳と拳は空を斬り 答えを探す
相手を傷つけるという 古典的で際も多い方法で
式神秋斗
ドガッ!!
近藤十四
式神秋斗の強打が炸裂する しかし 近藤十四の筋力がその打撃を上回る
式神秋斗
近藤十四
近藤十四は華麗なステップを踏む その動きは格闘技の様な… ボクシング選手の様な動きだ
式神秋斗
近藤十四の繰り出す拳は 鋭くそして重い一撃を 瞬時に3連発を繰り放つ!
ダンッダダンッ!!
式神秋斗は左手で一撃を目を払い 二撃目を右腕でガードした
だが ソレがいけなかった… ガードした腕ごと 内臓に響く程の強烈な一撃 数秒呼吸を忘れる
式神秋斗
三撃目が式神秋斗の顔面を穿つ
バキィ!
式神秋斗
近藤十四
後ろへと大きくよろめく秋斗 しかし 倒れる事はなかった
式神秋斗
近藤十四
式神秋斗
ソレは強がりだった 虚勢を張る事で オレはまだ余裕だ!という 嘘をついたのだ
いくら鍛えていたとはいえ ボクシング選手並の拳を モロに受けたのだ… 本当は呼吸するのだって そうとうキツい…
しかし その思いとは裏腹に 近藤十四は全力で向かって 来ようとしている
近藤十四
近藤十四はさっきと同じ ステップを華麗に踏む
式神秋斗は間髪入れづに ステップを踏む近藤十四に向かい 突進する
近藤十四
ゴッ!!!!
近藤十四の強打が 式神秋斗の頭部へ炸裂する
式神秋斗
ブンッ!!!
次の瞬間 近藤十四の耳に風切り音が響く
ドサッ
膝をついて倒れる姿があった
近藤十四
近藤十四
頬に強い痛みが走る 痛みを堪えながら 式神秋斗へと身構える近藤十四
近藤十四
式神秋斗
近藤十四
ダッ!!
言葉が終わるのと同時に 式神秋斗に向かい突進する近藤十四
秋斗は相手に合わせて同じく突進する
2人の拳が空を斬り交差する 幾度もぶつかり合う拳 皮膚は腫れ上がり 血が滲む
ドガッ!バキィ!!
しかし2人の闘いは終わらない コレは意地と意地の闘いなのだ
近藤十四
式神秋斗
言葉と同時に拳が混ざり合う
ゴォッ!!
近藤十四
式神秋斗
式神秋斗
近藤十四
式神秋斗
式神秋斗
近藤十四
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
近藤十四
式神秋斗
近藤十四
近藤十四
その光景をオレはさっき目撃したな…
近藤十四
式神秋斗
近藤十四
近藤十四
近藤十四
パンドラ君は言っていた 女子生徒というのが アスカさんだったのか…
式神秋斗
近藤十四の拳に力が込められる
近藤十四
近藤十四
近藤十四は式神秋斗へと向かい 拳を振りかざす!
式神秋斗
重く鋭い一撃同士が 互いの顔面に直撃する
ドガッ!!
……………
………
あれから… どれくらいの時間が 経ったのだろうか…?
最期の一撃を貰ってから記憶がない
ポタ…ポタ…
式神秋斗頬に冷たい何かが落ちてくる
柊凪朱華
式神秋斗
身体中が痛い アザがヒリヒリと染みる
眼を開け 目の前には柊凪朱華の顔があった
式神秋斗
柊凪朱華
まさか男の子の夢である 女の子の膝枕が現実に…
そうか… オレは負けたのか…
柊凪朱華
式神秋斗
柊凪朱華
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
柊凪朱華
近藤十四
頭上から声がする ゴツゴツした膝枕から空に聳える 顔を見てギョッとした
近藤十四
ンギャァァァ!!!
変な声を上げてその場を飛び起き そして数本の所まで距離を取る
式神秋斗
柊凪朱華
式神秋斗
近藤十四
式神秋斗
柊凪朱華
式神秋斗
式神秋斗
柊凪朱華
近藤十四
柊凪朱華
近藤十四
式神秋斗
ピロリロリン♪
式神秋斗は ポケットからピィンを取り出した
パンドラ君
式神秋斗
柊凪朱華
近藤十四
パンドラ君
近藤十四
柊凪朱華
パンドラ君
パンドラ君
パンドラ君
柊凪朱華
近藤十四
式神秋斗
パンドラ君
パンドラ君
近藤十四
式神秋斗
パンドラ君
…………
………
喧嘩越しの二年の男子生徒
男子生徒は輪を作り2人を 取り囲んでいる
男子生徒がもう1人の男子生徒を メリケンサックを付けた拳で 強く殴りつける 殴られた男子生徒も負けずと 鉄パイプで応戦する
辺りは2人の飛び散る血で 赤く汚れていた
喧嘩越しの二年の男子生徒
力自慢の三年の男子生徒
力自慢の三年の男子生徒
疾風字颯
力自慢の三年の男子生徒
疾風字颯
つづけ!